元SKE48・大矢真那が語る理想のアイドル像
元SKE48の大矢真那が、アイドルグループをプロデュースする。SKE48では1期生として、後輩メンバーのことを、多くは語らず後ろから援護する形で見守ってきた大矢真那。自身もアイドルのことが大好きでSKE48のオーディションを受けたという彼女が目指す、アイドルグループとは。そしてどんなプロデュースをするのか。ライブ配信アプリ「ミクチャ」によるエントリーを締め切った翌日に、プロデューサー・大矢真那の生の声を聞いてみた。
◆誰もが憧れる、キラキラの王道アイドルグループを作りたい。
――アイドル大好きの真那さんが、ついに自身でアイドルを全面プロデュースするんですね! ところで今日はそんな大事業に挑む真那さんを応援に来たというより、心配で来たんですが…。真那さん、基本的な質問ですけど、プロデューサーって何をする人か知ってます?
大矢:秋元康先生とか、指原さんのような方がしていることをする人です
――いきなり漠然としたイメージ! それはどんなことをするんですか?
大矢:プロデュースです。統括…というか、アイドルを目指してきたコたちが、いいアイドルになるようにサポートする役目です
◆なぜアイドルのプロデュースを?
――なんとなくどんどん漠然としてきている気が……。それでは今回、なぜアイドルのプロデュースをすることになったのか教えてください。
大矢:元々、私は小学校低学年の頃からアイドルのことが大好きで、キラキラのアイドルになるのが夢で、17歳のときにSKE48のオーディションを受けました。そしてSKE48時代も、“こういうアイドルになりたい。なるためにはどうしたらいいだろう”って、いろいろ考えながらセルフプロデュースをしていたんですよ。だから“アイドル”というもののビジョンがはっきり自分の頭の中に常にありました。そのビジョンに対して真面目に取り組んできた自信があったので、今度はそれを形にしてみたいなという気持ちから、アイドルプロデュースをする決意が生まれました。またSKE48時代、どんなに心が折れそうになったときでも、ファンの方からの応援があったから頑張れたし、そこで頑張ることが本当に幸せだったんです。だから、アイドルを目指す女のコたちに、同じような幸せを実感してもらいたいなと思ったんです
◆目指すは王道の“The・アイドル”
――自分の体験を活かしてプロデュースをするわけですね。では具体的にどんなアイドルグループにしたいのでしょうか。
大矢:王道の“The・アイドル”です。今はアイドルも多種多様というか、見せ方がいろいろですよね。以前なら絶対出てこなかった“病み系”とか“ファンタジー系”とか、メイクの仕方や変わったコンセプトのアイドルグループが、今はいっぱいあります。もちろんそういうアイドルも楽しいんですけど、私が作りたいのは、“昭和のアイドル”という感じの、わかりやすいキラキラアイドルなんです。かわいいキラキラの衣装を着て、歌やダンス、お芝居もできるアイドルを目指します。私は、さっきちょっとお話しましたけど、自分の中で“アイドル”というものに真剣に取り組んできた自信があったんです。でもお芝居に関してはまだまだ“お芝居の役になりきる”力が足りなくて、(SKE48を)卒業したあと、いろいろな厳しさを知ったんです。アイドルの時代なら温かく見守っていただけたことも、卒業後は周りからシビアな目で見られます。ですから卒業後も新しい世界ではばたけるように、お芝居も勉強できるアイドルグループにしたいですね
◆審査の基準は「顔」!?
――なんか発言がプロデューサーらしくなってきました! ではどんな人に来てもらいたいですか? 審査の基準は?
大矢:まず、顔
――いきなりシンプルストレートな基準!
大矢:誤解のないように言いますけど、アイドルらしい表情ができるかどうかってことです。笑顔だけで人を幸せにできることもあるじゃないですか。笑顔じゃなくても、なんか気になる表情のコ。そういう、人の気持ちをつかめる表情を持ったコに来て欲しいと思っています
――なるほど。あとは?
大矢:次にスタイル
――ストレート! そこも誤解のないように説明して!
大矢:キラキラのかわいい衣装を、ちゃんと着こなせる体型を維持できるコ、という意味です。アイドルにとって、衣装は大切なアイテムですから
――そうですね。誤解は解けました。
大矢:あとは“アイドルをしたい!”という強い気持ちを持っているコ。もう、これに尽きますね。正直なところ、歌とかダンスは最初からそんなにできなくてもいいと思うんですよ。それはアイドルになってからレッスンで成長できると思うし、トークがうまくなくても構わないと思います。どんなときも“アイドルであること”を忘れないで頑張れるコ、アイドルというものに対してひた向きに歩んでいけるコを集めたいです
◆真剣に、ひた向きに頑張るグループにしていきたい
――プロアイドル?
大矢:そうですね。でもプロ意識というのは仕事があって身に付くものだと思うので、なかなか最初からそこを目指すのは難しいですね。だから私たちスタッフ側の仕事として、活躍できる場を作らなくちゃと思っています。ライブや舞台など、アイドルとして輝ける現場を作らないと。あと、みんな実際アイドルになってみて、知らない世界だと最初は不安とかあると思うんですよ。私自身、“アイドルになると誰かから衣装をビリビリに破られたり、靴を隠されたりすることがある”って思っていたんです。でも、アイドルになってみたら、そんなことは1度もありませんでした。とても夢のあるお仕事でした。だから安心していいよって、自分の経験から教えてあげられると思います
――その教え、余計、不安になるような……。ではグループが決まってからの展望を教えてください。
大矢:まだ何人のグループにするかも決めていませんが、可能性を感じるコが何人もエントリーしてくれたので、私も今からワクワクしています。とにかくアイドルに対して真剣に、ひた向きに頑張るグループにしていきたいです。ライブもやりたいし、舞台もしたいです。でもその前にまず、メンバーのことを周りに知ってもらうために、SNSなども使って広く発信していく予定です。夢はライブ会場を声援で埋め尽くす、王道アイドル! みんなを熱くするグループを作っていきます。応援よろしくお願いします! あ、なんか私今、プロデューサーっぽいですね!
取材・文/浅井加枝子 撮影/山川修一(本誌)