資産運用の「ワンオペ」不安を解消、フィデリティ証券が「ロボ+ヒト」のハイブリッド型サービス

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フィデリティ証券(東京都港区)は、ロボットとヒトのハイブリッド・ロボアドバイザーによる新しい資産運用サービス「ザ・ハイブリッド」の提供を、2021年7月6日に開始。同日、オンライン発表会を開催した。

フィデリティ証券によると、過去20年で日本の個人金融資産の伸びは約1.4倍にとどまるが、資産運用に積極的な米英の家計金融資産は2倍以上に増えた。老後資金2000万円問題以降、投資を行う日本人は増える傾向にあるが、資産運用の先進国である米英との差はまだまだ大きいのが現状。新たなサービスは、運用資産が少なくても始められるロボアドと、プライベートバンクのような「ヒト」のアドバイスを組み合わせたハイブリッド型の資産運用サービスという。

7割の人が資産運用の「アドバイスがほしい」

フィデリティ証券の「資産運用に関する意識調査(2021年)」によると、資産運用に取り組んでいる日本人の約8割が「(自身の投資に)自信がない」と回答。その理由として57%の人が知識不足を感じているという。

さらに、お金のことで「周りに相談相手がいない」と答えた人は約8割。知識不足に加え、相談相手がいない厳しい現状を、同社は資産運用の「ワンオペ」と指摘。7割以上が「アドバイザーが欲しい」と答えていることがわかった。

その一方で、安価な投資資金と金融知識がいらないことをうたったロボットアドバイザーによる投資がジワジワ拡大していることで、投資のすそ野が広がってきたことも確か。ただ、同社の調査では「約7割の人がロボアドの万が一の時の対応に懸念を抱いている」ことを指摘している。

こうしたことから、フィデリティ証券の「ザ・ハイブリッド」は、経験豊富なアドバイザーがライフプランの相談を通じて資産形成に長期にわたってアドバイスする「アドバイス担当者付きコース」(300万円から。手数料は預かり資産の1.52~1.58%)と、少額投資を手軽にネットで始めたいという人に、1万円(1円単位)から安い手数料(預かり資産の年率0.97~1.03%)で投資でき、コールセンターのスタッフが安心のサポートを提供する「ネット完結コース」の2コースを用意した。

執行役員で個人金融サービス本部長の久保田誉氏は、「ザ・ハイブリッドには3つの強みがある」と、こう説明した。

「まずは経験豊富なポートフォリオ・マネージャーです。総勢90人超のプロフェッショナルを抱える、マルチアセット運用チームによる最適な資産配分を実現します。2つ目は、彼らの目利き力。株や債券の運用には、債券のアクティブ運用で世界最大手のピムコや、ゴールドマン・サックスAMなど名だたる資産運用会社がパートナーとして関わっていますが、その目利きと優秀な運用会社の発掘にマルチアセット運用チームが努めています。3つ目は、その資産運用会社の銘柄選別です。それぞれの資産運用会社(マネージャー)が、自社で培ったノウハウや分析力を生かし、それぞれのアセットクラスの中で、高いリターンが期待できそうな銘柄に投資します。
これらはフィデリティのもつ、世界基準の運用体制だと自負しています」

「ロボ」と「ヒト」の間を埋めるイノベーション

オンライン発表会に登壇した明治大学国際日本学部の沼田優子特任教授の調査では、米国の投資信託保有者の37%が「対面と投信の直販もしくはネット証券を併用」しており、35%が「対面のみ」で投信を購入していると報告。投資先進国といわれる米国でさえ、投資家にとってアドバイザーの存在は大きいことが示された。

沼田教授は、「わが国はまだまだアドバイスの『あり』と『なし(ロボアドバイザー)』の間を埋める必要がある。それをイノベーションで解決していってほしい」と話した。

この指摘に、フィデリティ証券の久保田誉氏は、

「米国のアドバイスは、コーチングに比重が置かれ、お客様の非合理的な投資の意思決定について率直にアドバイスしたり、また繰り返し面談を行なったりすることで次第にお客様の金融の知識不足が改善されていくような設計になっています。このような思想・考え方が、日本にも少しずつ根付いていくことが、今後の日本でのアドバイスの発展とお客様本位の業務運営に良い影響を与えていくと強く信じています」

と語った。

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