NGT48・中井りかが追い求める理想のアイドル

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 今月23日に6thシングルとなる『Awesome』をリリースしたNGT48。そんな今作のカップリングのなかで話題を集めているのが、1期生の中井りかがプロデューサーとして携わった新ユニット『Cloudy Cloudy』だ。

 最近では、自腹の100万円でアパレルプロジェクトを立ち上げ、自身のYouTubeチャンネルをスタートさせるなど、プロデュース業にも積極的。これまでNGT48の顔として、何かと注目を浴び続けてきた彼女が新たな挑戦に乗り出した理由、6周年を迎えるグループに対しての思いとは?

◆憂鬱な気分になっている人たちを元気づけたい

――今回、約1年ぶりとなる新曲ですね。

中井りか(以下、中井)『Awesome』はNGT48の歴代シングルのなかでは初めてだと思うぐらいノリノリで、カッコイイ曲。今回は新潟でおこなわれるダンスの祭典「にいがた総おどり」とのタイアップで、私たちと一緒に踊れるようなダンスナンバーです。

 ミュージックビデオは高校のダンス部がテーマ。撮影に協力していただいた新発田中央高等学校の制服をメンバーが実際に着ているんです。CRE8BOYさんと、にいがた総おどりの振付師の方との合作ダンスにも注目してください。

――そして、カップングではユニットのプロデュースにも初挑戦。どういう経緯で?
 
中井 もともとアイドルになることを最終目標でやってきたから、その次の夢が見つからなかったんです。そんななかコロナ禍で「メンバーに私の作った衣装を着て踊ってほしい」という夢が芽生えてきて、それを運営に相談させてもらっているなかで、「やってみたら」という言葉をもらってやらせていただくことになりました。

 あまり時間はなかったですけど、MVの打合せ段階から参加して意見も出させてもらったり、衣装さんに私の理想を形にしてもらえました。今回の楽曲衣装で看護服をモチーフにしたのは、コロナで頑張ってくれている医療従事者の方々への思いと、私たちはアイドルとして歌とダンスで憂鬱な気分になっている人たちを元気づけたいという思い。だから可愛いナース服だけど、ちゃんとアイドル要素も入れながら完成させました。

◆「歌詞にはすべて共感」

――ユニット名に込めた思いもありますか。

中井 やっぱり女の子って、守ってあげたくなるような子が可愛いじゃないですか。アイドルもそういうイメージなのかなと。今回のユニットには「私が培ってきた可愛いを具現化したい」という気持ちがあって、雲のように掴みどころのない儚げな女の子という意味で『Cloudy Cloudy』です。略して「くらくら」って呼んでもらうのも可愛いですし。

――デビュー曲『はっきり言って欲しい』を聞いたときの感想は?

中井 曲調でリクエストしていたのは、「イントロが長くて、これから劇場公演やライブで掛け声が出せるようになったときにミックスが打てるもの」ということと、「トライアングルや木琴の高い音とベースの低めの音が重なっている感じの曲」っていうアバウトなリクエストだったんですけど、素敵な曲があがってきました!

 特に歌詞はすべて共感です。お互いの気持ちはわかってるけど、ちゃんと告白しない男の子。「友達でいるほうがいいのかな」って聞いてもはっきり答えを言わないくせに、2番の歌詞ではみんなの前で急に「好きなんだ、こいつのこと」とか言って。でも、また二人きりになると「ちゃんと好きって言ってくれないじゃん!」みたいな。そういう男子がいたらやきもきした気持ちは分かるので、私は中途半端があり得ない性格だから、「はっきり言ってよ!」って序盤で言いたくなる(笑)

 それから秋元さんの歌詞はだいたい「僕」が主体で書かれているんですけど、この曲は女の子目線で書いてくださっていて、こういう気持ちに共感してくれる女の子が増えてくれたら嬉しいな。「好き」って言えるのは幸せことだから、夏の恋ソングとして誰かの背中を押せたら嬉しいですね。

◆3人を選んだ理由は?

――プロデュース目線も交えながら3人を選んだ理由を教えてください。

中井 まずは今回の表題曲でもセンターを務める小越春花ちゃんは、16歳(選んだ当時)と若いし、感受性も豊かで自分の考えている世界観をちゃんと言葉にして作ることができる子です。普段の持ち物を観察していても私と同じガーリーなものが好きそうで、雲みたいな女子のイメージにピッタリだと思って選びました。新曲のセンターになるのを知らずに選んだから、先見の明があったんじゃないかと思ってます。私に(笑)

 そして、小熊倫実ちゃんは1期生の同期。身長がみんなバラバラになるように選んだのもポイント。つぐは身長が高くて存在感もあるし、歌もダンスも上手くてアイドル性も高い。羨ましさもあったりするんですけど、つぐにしか出せない雰囲気が女の子からの憧れになれる要素を持っていると思いました。

 (對馬)優菜子は掴みづらいところがあったり、無口で大人しいタイプ。でもインスタだと自分のセンスや好きなことを前面に出しているところが、ドンピシャで好き。あとはポンコツみもあるんですよ。そういう抜けてる部分とクールな部分のギャップが可愛いです。3人ともキャラは全然違うんですけど、憧れてる理想像は私と近いのかなと。みんな同じような私服だし、レッスン着の色ですら私たちだけ被ることがあるっていう(笑)

◆「人間嫌い」を公言する彼女がなぜ?

――プロデューサーは、いろいろな人間と関わったり、打合せや確認作業も多かったと思います。常々、「人間嫌い」を公言してる中井さんが、こんなに面倒なことをやってみようと?

中井 相変わらず人間は大嫌いですけど、メンバーは一緒に戦ってきた戦友というか、特別な思いがあって。やっぱり大人が決めると、何をするにも元々いるファンにはこういうのが受けるからっていうマーケティングや思考に凝り固まっているんじゃないかなって。私自身はアイドルを楽しんでいる姿がみんなの応援したくなるポイントだと思っているから、「私の理想のアイドルをやらせてもらいたい」という決意でお願いしたんですね。

 だから単純にNGT48から派生したユニットではなく、単独でイベントやグッズも展開させていきたいです。NGT48には負けたくない。

――かなり心境の変化があったんですね。

中井 NGT48って地方にいるからこその強みもあるし、新潟に来て6年経って、地元の方たちの協力だったり、温かさをずっと感じていて。それを感謝の形で還元していきたい。
でもコロナの影響で上手くいかない部分も多くて、ちゃんとアイドルができてないと感じる期間が長くなってしまったけど、ようやく徐々に動き始めて、コロナ禍での準備や体制が整ってきて、今回の新曲や映像配信など、自宅にいても楽しめるモノをたくさん出せたらいいなと思ってます。

◆今のほうがやりたいことを実現できている

――東京でレギュラー番組を抱えていた頃は強い発言が切り取られて炎上したり、「キャラが迷走してる」と悩みを打ち明けたりしていたこともありましたね。今のほうが自分ではやりたいことが実現できている?

中井 はい。アイドル活動がたくさんできていることが嬉しいです。あの頃は公演に出られなかったり、アイドルができていなかったです。バラエティ番組に出たらいつも「取っ掛かりになるような強いことを言わなきゃ」と、プレッシャーの毎日でした。求められれば応えないといけないから。その結果、出れば出るほど世間からは嫌われていくのがツラかった。本当にバラエティに出ている自分が全然好きじゃなくなって、カメラの前に立つことが嫌になるぐらいでした。 

 そんなときに秋元さんから、「求められても強めに言わなくていいんだよ。中井は中井のままで頑張ればいい」という言葉をもらって前を向けたというか。そのときに私は、アイドル・中井りかを求められる現場で、自分が楽しんで活動していきたいなって思ったんです。コロナ禍で自分と向き合う時間も多くて、今まで押し殺していた気持ちを解放してあげたら、やりたいことが溢れてきて、それを1つずつ叶えていくための努力をしている感じですね。

◆「あの動画ほんっとにイヤ!!」

――やりたいことリストの1つにYouTubeチャンネルも?

中井 最初はアパレルブランドを立ち上げるなら、YouTubeで過程を追っていったら面白いよねっていうことで始めました。それに動画でも言ってますけど、アパレルとかYouTube関連ですでに100万円の自腹が発生してるので。やらざる得えない環境のほうが視聴者の皆さんに本気が伝わるじゃないですか。これから洋服やグッズを販売して取り戻していきたいです!

――動画はオシャレな感じなのに、YouTubeチームのスタッフをおじさんばっかりで固めているのはなぜですか(笑)

中井 スタッフの方を探しているときに前に仕事した方が声を掛けてくださって、みんなアパレル素人集団だから、一緒に勉強していければいいかなって。本音は女の子のスタッフもほしかったけど、お金がない! でも、チームおじさんは分からないから余計なことを言ってこないし、映像だけちゃんと撮っていただければ大丈夫です(笑)

――ただ再生回数でいったら、着回しのオシャレ動画より、おじさんたちが仕掛けたドッキリの原宿デート企画のほうが視聴者は喜んでいるのかなと。

中井 あの動画ほんっとにイヤ!! 語り系の動画でも、チームおじさんたちがしてくる変な質問に答えてるんですけど、なんだか嚙み合ってない感じが、私とファンの関係性に似てるなーって(笑)。今後はアパレル方面の真面目な動画だったり、新しい一面を見てもらえる回を投稿するので、何かをきっかけに過去の動画も見てくれたら嬉しいですね。私にやって欲しい企画もあったら、コメントに書いてください!

◆「もう私の中で、ゴールは見えつつあります」

――今年は中井さんにとっても大事な一年になりそうですね。

中井 そうですね。これからやりたいことが明確に見え始めてきて、1つずつ段階的にクリアしていって、最終的には夢を叶えたいです。だから、アイドルとしての私を、もう少し楽しんでもらえたら嬉しいです。

――アイドルでいるのは、もう少しなんですか!?

中井 年齢的にもアイドルの自分を考えるタイミングですし、もう私の中で、ゴールは見えつつあります。なんらかの形で卒業後もNGT48と関わっていけたらいいなという想いはあるので、今回のプロデュースをきっかけに裏方としてのお仕事も学び始めています。でも、具体的に卒業とかが決まっているわけではないので、アイドル中井りかも引き続きよろしくです。

【中井りか】
‘97年、富山県出身。NGT48の1期生。デビュー曲『青春時計』ではセンターを務めた。現在、テレビ埼玉『トピックマガジン』にレギュラー出演中

取材・文/吉岡 俊 写真提供/©️Flora


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