リーグ再開後2勝1分けの清水、「よく喋るようになった」とチーム作りに深み

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「なんで僕がここ(試合後会見)に呼ばれたのか分からないんですけど」

 そんな前置きから始まり、清水エスパルスのGK権田修一は完封勝利に貢献したDF陣を称えた。

 4日に行われた明治安田生命J1リーグ第21節、清水は大分トリニータを1-0で下し、クラブの29回目の誕生日に華を添えた。なかでも権田が真っ先に名前を挙げたのは、この試合で攻守に奮闘し、『三菱サポーター賞』という個人賞を獲得した奥井諒だ。

 6月の日本代表活動期間にチームを離れていた権田は、「よく喋るようになった」部分にチームの変化を感じ取ったという。とくに大分戦における奥井の働きかけは、前半やや停滞気味だったチームの流れを向上させるきっかけとなった。

「この試合に向けて、準備の段階では『あまりプレッシャーにいかない』という話し合いがあったんですけど、試合の中で奥井選手が『このままだとダメだ』ということで、前からプレスに行くようみんなに声を掛けてくれました。それは、言葉が通じないブラジル人選手に対しても。彼が本当に率先してチームを引っ張ってくれていたと思います」(権田)

 中断期間に入る以前は、各々が改善点を感じていても、ピッチに立つ選手たちの力で修正できないことが課題の一つに挙げられていた。しかし、今回の奥井の言動をはじめ、「それぞれがピッチ内で感じたことを言葉に出すようになってきている」と権田は言う。

 それは、チーム作りが進むなかで周囲を気にかける余裕が芽生え、表現したいサッカーへの理解が深まってきた証しと言えよう。ミゲル・アンヘル・ロティーナ監督は結果が伴わない時期も常々、「我々は正しい道を歩んでいる」と口にしてきた。

 権田は大分戦について、自身の好セーブもありながら、「チームのみんなが頑張ってくれた結果」と振り返った。一方で、「こういう試合を増やしたいと思う反面、もう少しチームとして楽な試合運びができたと思う」とも述べたように、まだまだチームは成長過程にある。リーグ再開後は2勝1分けと上り調子ではあるが、“勝利”で深めた自信をエネルギーとし、さらなる巻き返しを実現させたいところだ。

文=平柳麻衣

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  • サッカーキング

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