インド風に中華風も!? 「焼きそばペヤング」をプロのシェフ3人が本気でアレンジした絶品レシピ5品

 コロナ禍が続いておうち時間が増えた結果、外食ももっぱら地元で済ますことが多くなったと思いませんか? そうなると、日常の食事がどうしてもお決まりのパターンになりがちですよね。

 そんなマンネリ化した食シーンに一石を投じるべく、誰もが知るカップ焼きそばの王道「ペヤング」を、今をときめく名店のシェフたちにカスタマイズしてもらいました。

 時は1975年。当時高価だったカップ麺をヤングなペアに仲良く食べて欲しいと名付けられた「ペヤングソースやきそば」。

 関東出身の40代オーバーであれば「顔は四角でも味はまろやか~」というTVCMをご記憶でしょう。カップ麺市場で初めて作られた四角い容器や、液体ソース(それまでは粉状だった)の開発など、「ペヤングソースやきそば」がカップ麺市場に与えた影響は大きい。

 では、この「ペヤング」をもっと美味しく、楽しく食べるには? 4人のプロのシェフに、最高のアレンジ法を教えてもらいました。絶品カスタム・ペヤング、ぜひご堪能あれ!

『ナイルレストラン』のナイル善己さん考案「インディアンペヤング」

 まずペヤングのカスタムをお願いしたのは、銀座にある日本最古のインド料理店『ナイルレストラン』の3代目・ナイル善己さん。

 撮影用にと渡した「ペヤングソースやきそば」に、「やった♪」と相好をくずすナイル善己さん。聞けば、もともとペヤングは好きで、子どもの頃、学校帰りに立ち寄ったゲーセンでしばしば食べた「ちょっと後ろめたさのある美味しさ」だそう。さあ、そのペヤングとどう勝負する?

「ぼくがやるなら、やっぱりカレー味でしょ(笑)。インドではストリートフードで炒麺や炒飯など中華の屋台がたくさん出ているんですが、そのどれもがちょっと辛くて、スパイシーなんです。ぼくは勝手に“インディアンチャイニーズ”とカテゴライズしているんだけど、今回作るのもそんな感じ。ゴア(インド西部の州)で修業していた頃の、思い出の味ですね」

「インディアンペヤング」の作り方

材料

・ペヤングソースやきそば……1箱
・ギー(なければサラダ油)………大さじ2
・小海老………適量
・おろしニンニク……小さじ1
・おろし生姜……小さじ1/2
・パクチー……適量

(A)
・トマトケチャップ……大さじ2
・ガラムマサラ……小さじ1/2
・カレー粉「インデラカレー」……小さじ1と1/2
・カイエンヌペッパー……小さじ1/3

作り方

1.フライパンにギーを熱し、小海老を炒め、中まで火が通ったら一度取り出す

2.おろしニンニク、おろし生姜を加え、よく炒める

3.トマトケチャップを加え、馴染むまで炒めたらAのスパイスをすべて加える

4.付属のペヤングソースを3/4ほど加え、馴染ませる

5.麺は付属のカヤクと湯で戻し、湯を捨てたら4のフライパンに小海老と一緒に加える

6.よく混ぜながらさっと炒め、器に盛り、パクチーをのせて完成

 ポイントは、多めに入れるギー(牛乳を煮詰めて作る純度の高いオイル)でスパイスを炒め、麺・ソースとともによく混ぜること。「ペヤングのソースは比較的あっさりしているので、ギーで油分を補ってもオイリーにはなりません。油分とスパイスさえあれば、具は小海老の代わりにタケノコ、キノコ、ブロッコリーなど歯ざわりのあるものなら何でもOKです」(ナイル善己さん)

 撮影後、皆で「インディアンペヤング」を試食していたら……「やっぱり旨いな、コレ。コルカタあたりの路地裏の屋台で売っていそうな味ですよ。ぼく、インドで出店しちゃおうかな(笑)」とご満悦のナイル善己さんでした。

●SHOP INFO

店名:ナイルレストラン

住:東京都中央区銀座4-10-7
TEL:03-3541-8246
営:11:30~21:30、日・祝11:30~20:30
休:火曜

『南方中華料理 南三』の水岡孝和さん考案「中華風ペヤング」2品

 予約の取りにくい中国料理店として名高い東京・荒木町の『南三』。三つの南とはすなわち、雲南・湖南・台南であり、いずれも食材、スパイス、調理法のバリエーションが豊かな美食の地として知られています。この魅力的な土地の料理を独自に再構築している水岡孝和さんがペヤングをアレンジするとは、ちょっと意外な気も?

「ペヤングはときどき賄いで食べてましたよ。でもそのまま食べるってことはあんまりなくて、その時々の食材で何かアレンジは加えていましたね。賄いだから、手間は最低限に抑え、味は最大限に引き出したのがこの2つのレシピです」(水岡さん)

「ニラミント和えペヤング」の作り方

材料

・ペヤングソースやきそば……1箱
・サラダ油……大さじ3
・生姜(みじん切り)……ひとかけ
・レモン……1/6個
・ニラ(みじん切り)……1束
・スペアミント(みじん切り)……1パック
・レモングラス(みじん切り)……1本
・ナンプラー……大さじ2
・酢……大さじ1

作り方

1.フライパンに油を熱し、生姜、レモン、ニラ、ミント、レモングラスを炒める

2.ナンプラーと酢で味をつけ、レモンを搾る

3.普通に作った「ペヤングソースやきそば」を皿に盛り、上に2のニラミントソースをのせる

「トマト卵炒めのせペヤング」の作り方

材料

・ペヤングソースやきそば……1箱
・サラダ油……大さじ1
・卵……2個
・生姜(みじん切り)……ひとかけ
・プチトマト(半分にカット)……10個ほど
・紹興酒……大さじ1
・オイスターソース……大さじ1
・パクチー……適量

作り方

1.フライパンに油を熱し、溶き卵を入れ、ゆるめのスクランブルエッグ状になったら1度取り出す

2.同じフライパンに生姜を入れ、香りがたったら半分にカットしたトマトを入れ、軽く潰すようにしながら炒める

3.トマトに熱が入り、汁気が出てきたら1の卵を戻し入れ、紹興酒とオイスターソースで味付け

4.普通に作った「ペヤングソースやきそば」を皿に盛り、3をのせてパクチーを飾る

「ポイントは水分量でしょうか。カップ麺の湯切りはやはり充分ではないので、その分トッピングを加えることで全体のバランスをとると、より美味しくなります」と水岡さん。

 オリジナルの麺とソースだけだと若干“ゆるい”味になるため、たっぷりとトッピングをのせ、味にもパンチを効かせることで、より完成度が高まるというわけ。

「ニラミントは雲南の屋台料理などでヒントを得たソース。香り良く、さっぱりと食べ飽きない味です。対照的に、中国の家庭料理であるトマト卵炒めは、オイスターソースも入るため、こってり濃厚です」(水岡さん)

 中国各地を旅し、莫大なインプットを脳内の引き出しに整理しているという水岡さんの技により、ペヤングが中国の炒麺へとお里帰りした、そんなカスタムです。

●SHOP INFO

店名:南方中華料理 南三

店名:南方中華料理 南三
住:東京都新宿区荒木町10-14 伍番館ビル 2F B
TEL:03-5361-8363
営:18:00~21:00(最終入店)、日・祝11:30~20:30(最終入店)
休:日・祝、そのほか月に2日ほどの不定休

乃木坂『カーヴ シンデレラ』の藤崎聡子さん考案「シャンパーニュに合うペヤング」2品

 次にペヤングのカスタムを教えてくれたのは、東京・乃木坂のシャンパンラウンジ『カーヴ シンデレラ』のプロデューサーであり、日頃、シャンパーニュと餃子のペアリングを追究するワインスペシャリストの藤崎聡子さん。

「シャンパーニュといってもいろいろタイプがあるから一概に言うのは難しいのだけど……」といいながらも挙げてくれたレシピは2種。

「シャンパーニュに合うペヤング」のレシピ

材料

・ペヤングソースやきそば……1箱
・レモン………1/2個
・ライム……1/2個

作り方

1.普通に「ペヤングソースやきそば」を作る。ただし、湯切りは2分15秒

2.最初にレモンを搾り、次にライムを搾る。この順番が大切

「まず3種のブドウがブレンドされた、ノン・ヴィンテージタイプの一般的なシャンパーニュなら、レモンとライムで酸味を加えたペヤングが合います」と藤崎さん。柑橘の香りがさっぱりしたシャンパーニュとぴったりなんだそう。

 もしシャンパーニュがロゼなら、舌に残る若干のタンニンをキャベツの甘味と黒コショウで迎え撃つキャベツペヤングがオススメとのこと。

「ロゼシャンパーニュに合うペヤング」のレシピ

材料

・ペヤングソースやきそば……1箱
・千切りキャベツ……1袋(150g程度)
・黒胡椒……適量

作り方

1.普通に「ペヤングソースやきそば」を作る。ただし、湯切りは2分15秒

2.湯切り後、キャベツを半分混ぜて予熱で火を通す。黒胡椒を多めにかける

3.残りのキャベツをのせる

「これはキャベツを後から加えて軽く混ぜ、予熱でしなっとさせるくらいがちょうどいい。黒胡椒も、高級品は余分な香りが気になるから、どこにでもある『テーブルコショー』がいいのよね」(藤崎さん)

 大切なのは、麺は2分15秒で湯切りすることと、湯を注いでからジャスト3分で食べ始めること。これがベストタイミングとのことでした。語り切れない美味、お試しあれ!

●SHOP INFO

店名:カーヴ シンデレラ

住:東京都港区西麻布1-15-7 MF西麻布ビルII 6F
TEL:03-5413-7554
※現在は完全予約制にて営業中
※営業時間、定休日は要問い合わせ

(撮影◎今清水隆宏、上田佳代子 文・構成◎秋山 都)

※当記事は『食楽』2021年夏号の記事を再構成したものです

画像をもっと見る

関連リンク

  • 7/5 10:48
  • 食楽web

スポンサーリンク

記事の無断転載を禁じます