「五輪貴族」顔負け「米国メディア」の傲慢な抗議に屈するのか!東京五輪のお先真っ暗(2)

開幕まで残り3週間の東京オリンピックに、またビッグトラブルが勃発した。

ニューヨーク・タイムズ、ワシントン・ポストといった米国の有力メディアが、「日本の新型コロナ感染症対策が厳しすぎる。我々を狙い撃ちにした報道の自由の侵害だ」と連名で難癖をつけてきたのだ。

「パンデミック下に開催するなんて危険だ。中止しろ」と批判した社も混じっている。IOCファミリーら「五輪貴族」顔負けの上から目線の傲慢な態度。東京五輪のコロナ対策は大丈夫なのか?

丸川五輪大臣「外国人記者にウロウロさせない」

そもそも、海外の記者たちが日本のルールに素直に従うかどうかは、当初から疑問視されていた。「外国人記者に絶対にウロウロさせない」が口癖だった丸川珠代五輪相も、GPSの効果などあてにならないことを認めていた。

デイリースポーツ(6月18日付)「丸川五輪相、五輪関係者の行動管理は〈現認〉重視『人間が現場で』 GPSは事態対応利用」が、こう伝える。

「丸川珠代五輪相は、コロナ対策で課題となっている大会関係者(編集部注:IOCファミリーなど)、海外メディアの行動管理について、GPSを用いて『厳格に管理する』と表明している。しかし、GPSはリアルタイムで監視するものではなく、事態対応に使うとの認識を示した。『我々が重視しているのは人間が現場にいてきちんと確認をとること。用務先、宿泊先、それぞれ組織委がしっかり人を置いて、車についても専用車両が行動を管理する。自己手配車両についてはさらに対策を強化する』とし、〈現認〉を重視する考えを示した」

まるで、外国人記者たちを監視・尾行するスタッフをかなり配置するかような言い様だが、それは組織委の武藤敏郎事務総長がGPS について「穴」があることを、こう認めているからだ。

「一部から『スマートフォンをホテルに置いて出かけられたら意味がない』との指摘がある。確かに万全であるとは思っていない。一方で、(スマホを部屋に置いたら)不自然なことはわかる。一般的にそういう行動をとられる恐れはないのではないか。こういう仕組みがあることで行動が違ってくる」

として、外国人記者たちには、GPSで監視されているというプレッシャー効果は、多少期待できるという認識を示したのだった。

AFP記者「もちろん日本の人々も取材する」

なんとも心もとないが、報道陣が海外から続々と入国してきた。記者たちはルールを守ってくれるのだろうか。

朝日新聞(7月2日付)「行動制限、悩める海外メディア『競技も街も取材したい』」が、記者たちの多くが最初から市中の人々の取材もする気で来ていることをこう紹介する。

「フランスのメディア、AFP通信の取材班を統括するビンセント・アマルビーさんは、入国後2週間の隔離を終えたばかりだ。取材班10人が来日しているが、『準備が遅れている。これからやらなければいけないことがたくさんある』と語る。通常の五輪では記者や技術スタッフなど計約200人が現地入りするが、今回は2割ほど減らした。一方、競技以外の街の様子などを取材する記者を20人ほど配置する。『今回の五輪取材で大事なのは競技だけではない。日本の人々が五輪をどう受け止めているのかを取材したい』と話す」

スタッフには、組織委が行動ルールをまとめたプレイブックを順守するよう呼びかけているが、アマルビーさんはこう語った。

「解釈の難しいルールもある。特に、提出が義務づけられている行動計画書に何をどこまで書けばいいのかが悩ましい。記者はどこかで何かが起きれば現場に行くし、状況に応じて取材の方法も変わる。柔軟性が確保できるのか少し様子を見たい」

一方で、各国の五輪代表団が続々と来日するなか、日本人記者たちの「ルール破り」も始まった。デイリースポーツ(7月2日付)「丸川五輪相、選手への近接、バス乗り込みの報道陣に苦言『行き過ぎた取材。節度を』」が、お恥ずかしい日本人記者の行動をこう伝える。

「7月1日から各国選手団の来日が本格化。11の国・地域から166人が入国した。丸川珠代五輪相は一部メディアが選手への近接、また選手の乗ったバスに入り込んでの取材があったとして、『行き過ぎた取材があったと聞いている。感染症対策においても、安全確保の面においても、報道機関各社には節度を持って取材をしていただくようお願いしたい』と苦言を呈した」

菅首相は米国メディアに厳しくできるか?

ネット上では、米有力メディアの「集団直訴」について、こんな意見があふれている。

「バッハ会長らIOC貴族が広島と長崎を訪れるという。競技場と宿舎だけを行き来するはずの五輪ルール破りを自ら言い出すのだから、海外メディアの人々が当たり前に行動制限に文句を言うのは自明の理でしよう。すでに五輪ルールブックは破たんしています」
「やっぱり米国メディアは、日本で我がまま勝手に取材すると言ってきましたか。パンデミックのさなかに五輪を開催するな、危険だから中止しろと言っておきながら、開催するとなれば手のひら返しで取材に来る。それも『報道の自由』を盾に取材活動に制限をかけるな、と言うのだから始末が悪い。感染が拡大したら『日本のコロナ対策が脆弱だった』とか言いがかりを付けてくるのでしょう。これがアメリカ人の自由と権利の本質だと思う」
「同調圧力に弱く、生真面目でルールに従う日本人と、外国人ではコロナに対する考え方が違うことがよくわかる。暑くても我慢してマスクしている日本人。ほとんどの外国人はマスクと自粛を嫌う。日本人なら黙って行動制限に従うから、外国人にも同じ論理が通用すると思ったのが甘すぎる。菅首相が安全・安心の根拠においている、オリパラでのバブル方式は、破たん間違いなしですね」
「今頃になって主要な米国のマスコミが騒ぐのは、来日した際のルールが徹底していなかったのか、それとも日本の対応を見て騒げば何とかなると思ったのか。これがロシアや中国のようなコワモテの国なら、こんな上から目線の抗議文を出さなかったはず。いずれにしても日本が米国に甘い顔を見せれば、他の国のメディアも追随してくるので、ここは政府や組織委は絶対に譲ってはいけない。こんな連中に自由気ままに歩き回られたら、コロナ対策など一発で吹き飛んでしまう」
「いやー、日本政府は折れるかもよ。何しろ米国のテレビ中継のために、アメリカ時間に合わせて競技するくらいだから。そんな程度のオリンピックさ」

米国のメディアだけの問題ではない。日本のマスコミも同じだという意見が非常に多かった。

「人流について批判しながら、あちこちで路上インタビューをやりまくるテレビ局。医療のひっ迫を声高く叫びながら、多忙な病院に取材で乗り込んで対応させる新聞社。外国選手団のバスに乗り込むテレビ局。インタビューを受ける東京都民にとっては、ワクチン未接種の日本人記者よりも、ワクチン接種済みの米国人記者のほうが、安心安全かもしれませんね」

最後にこんな意見を紹介したい。

「軍事政権ではないのだから、メディア関係者には自由に闊歩してもらい、報道させるのが本来の五輪の報道のあり方なのだと思います。それを禁止するなら五輪なんかやる意味がないのですけど」

(福田和郎)

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