山之内すず、“若者のテレビ離れ”への本音を語る「やっぱりテレビの影響力ってすごい」【連載PERSON vol.30】

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人生に影響を与えたテレビ番組を軸に、出演作品の話題からその人のパーソナルな部分にも迫るインタビュー連載「PERSON~人生を変えたテレビ番組」vol. 30は、現在Huluで全話一挙独占配信中のHuluオリジナル『悪魔とラブソング』(全8話)に出演している山之内すずさんが登場します。

2019年1月から放送された恋愛リアリティショー『白雪とオオカミくんには騙されない』(AbemaTV)への出演を機に、“ティーンのカリスマ”と呼ばれる存在となった山之内さん。SNSの総フォロワー数は100万人を超え、CM、バラエティなど、活躍の場を広げています。役者としては、2021年1月放送のドラマ『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』(TBS系)でのナチュラルな演技が注目を集め、最近では映画『藍に響け』にも出演。

そんな山之内さんが、今までメディアでは見せていなかった“陰”の姿を体現しているのが『悪魔とラブソング』の友世役。友達の顔色をうかがう気弱だった女子高生が、自分と向き合い、成長していく難しい役どころに挑んでいます。

“若者のテレビ離れ”が話題となっている今、山之内さんが思うエンタメのあり方とは? ご自身の好きなテレビ番組や、ドラマとバラエティに臨む際の意識の違いについても、お話を聞きました。

――小さな頃からテレビはお好きでしたか?

好きでしたね。おばあちゃんっ子だったので、おばあちゃんの家でずーっとテレビを見ていました。

――この業界に入る前、とくに好きだったテレビ番組を教えてください。

関西で放送されていた『ちちんぷいぷい』の「ロザンの道案内しよッ!」というコーナーが、すごく好きでした。なので、番組が終わっちゃったことが寂しくて……。それから、これも関西の番組なんですけど、『発見!仰天!!プレミアもん!!! 土曜はダメよ!』の物件紹介コーナー(「ギョーテン!住宅情報!!小枝不動産」)も大好きでした(笑)。あとはやっぱり『よしもと新喜劇』ですね。よく見ていました。

――では、今のご自身を形成しているような番組はありますか?

『奇跡体験!アンビリバボー』と『ザ!世界仰天ニュース』が、ずっと好きなんですよね。昔も今も変わらず見ていますし、その番組に出演できたのは、すごいことだと思っています(『ザ!世界仰天ニュース』2020年7月21日放送)。そのおかげで、野良猫やネズミには近づかなくなりました。あと、船と飛行機もすごく怖いっていう(笑)。

――情報をいろいろと知ってしまったがために(笑)。

そうです、そうです。歩いているだけで、どこかから物が飛んでくるんじゃないかって(笑)。でも、いろいろなことに対して慎重になったし、毎日生きていることが奇跡なんだなと思っています。

――山之内さんに影響を与えた、エンターテインメント界の方はいらっしゃいますか?

高校1年生の秋頃に、玉城ティナさんを見て「髪短いの、めっちゃかわいいやん!」と思ったのをきっかけに、髪を切りました。こんなにかわいい人が世の中に存在するんだ、と思うくらい、ひとりだけ浮いて見えたんですよ。髪は伸びるものだし、似合わなかったらそれでもいいやと思って、ティナさんの写真を見せて「こうしたいです」とお願いしました(笑)。

――まさに影響を受けた方ですね(笑)。芸能界に入ってから、先輩に言われた言葉で印象に残っているものはありますか?

『悪魔とラブソング』の撮影のときに、(浅川)梨奈さんには本当にいろいろと相談していました。「すずがこんなにいい役をもらっていいのか」とか、ネガティブな相談をたくさんしてしまったんですけど、主演の梨奈さんが「この作品にすずがいてくれて、すずが友世を演じてくれて、私はすごく嬉しいよ」と言ってくれたんです。「みんながすずを頼りにしている部分もあるよ」という言葉を聞いて、ホッとしましたね。あぁ、いいんだ、って。楽しく、安心して、現場に居られたのは、梨奈さんのおかげだと思っています。

――この先も、大きな支えになりそうですね。

そうですね。本当に、話してみるもんだな、と思いました(笑)。ちゃんと向き合って話したことで、そう言ってもらえたので。そんなにネガティブにならなくていいんだと思えたし、今でも梨奈さんに相談し続けています。

――山之内さんにとって、いいお姉さんなんですね。役者をするにあたって、貫いていきたい信念も聞かせてください。

ドラマや映画では、自分のため、ファンのためではなく、その作品のために動かなければいけなくて。自分のことばかり考えるんじゃなく、ちゃんと作品にとってどうするべきかを考えながらやりたいし、やらなきゃいけない。そこは忘れちゃいけないなと思います。

――ちなみに、バラエティの場合はどうですか?

バラエティも、もちろん番組のためっていうのはあるんですけど、自分が求められている立ち位置をちゃんと理解して、自分らしく、できる限り自分の伝えたいことを伝えたいなと思っています。だから、バラエティと演技の場では意識もぜんぜん違うし、自分のキャラクターも考え方も、まったく違うものになっていますね。でも、バラエティはとにかく楽しむのが一番かなと思っています。

――今、若者のテレビ離れが加速していると言われています。

私が小さな頃は、まだテレビがすべての情報源みたいなところがありました。でも今は、身近にインターネットがあって、YouTubeだったり、他の動画配信サービスだったりもたくさんあって。たしかに昔と比べると、テレビを見る時間は短くなったと思います。実際、友達にもテレビを持っていない子がいるし、私も、上京してしばらくはテレビがなかったですし。

でも、自分がテレビに出させていただくようになって感じたのは、「やっぱりテレビの影響力ってすごいんだな」ということ。テレビって、見る気がなくても絶対に目に入るものじゃないですか。そう考えると、やっぱりテレビの情報はもっとも多くの人に伝わるものだと思います。だからこそ、怖い部分もあるんですけどね。

ネットとかYouTubeは、見たい人が見たいものを選んで見る。でも、それだけだと私は不安になるというか……。今、自分が生きている時代がどうなっているのかわからないから、情報収集の場としてテレビを見ている気がします。

――では、これからのエンタメのあり方については、どう思われますか?

どうあるべきかを考えるのは難しいですけど、やっぱりテレビは必要不可欠だと思いますね。幅広い年齢層に届けるっていう意味では、絶対にテレビが一番だから。今はTVerなどのおかげで、テレビを見る機会が増えてきているとも思います。「あとでTVerで見られるから大丈夫!」というのが、私たちの中で安心材料になっていたりもして。だから今の若い子たちも、テレビをまったく見なくなることはないんだろうなと思っています。

――そのような中で、山之内さんご自身は今後、どのような存在でいたいですか?

私のことを応援してくれている子も、前までは私がInstagramを投稿したり、TikTokを投稿したりしなければ、私のことを見られなかったんですよね。でも今は、テレビを見たら私がいて、電車に乗ったら(車内動画に)いて……という状況になっていて、それが「生きる理由になってる」と言ってくれる子もいるんです。私を見て、ちょっとでもその瞬間、気分が休まるような人が少しでもいてくれるなら、これからもがんばりたいなと思っています。

(取材・撮影:nakamura omame)

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