倉科カナ、マイナス思考も「2:8」の黄金比率で前向きに

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「ずっと原作のファンだった」という人気漫画を映画化した『劇場版 七つの大罪 光に呪われし者たち』(7月2日公開)で自身初となる長編アニメーションでの声優を務めた女優の倉科カナ。“大好き”な故に「私が作品に入ることで邪魔にならないかな」という不安もあったというが、そんな思いも「30歳を超えたぐらいから自分の扱い方が分かるようになってきました」となにごともプラスで挑む気持ちで、楽しく前向きに取り組んだという――。



単行本の累計発行部数が3,700万部を超える大人気コミックを原作にしたアニメーション映画『劇場版 七つの大罪 光に呪われし者たち』。原作者の鈴木央が描き下ろした完全新作オリジナルストーリーのなか、倉科はエリザベスの母で、女神族をすべる“最高神(さいこうしん)”を演じる。

「お話を聞いたときには、本当に夢のようだと浮足立ってしまいました」とオファーを受けたときの率直な思いを述べた倉科。仕事として引き受ける前から原作を読んでいたといい「登場するキャラクターたちがバラエティ豊かで、暗い過去を背負いながらも、団結して戦っていく姿に魅了されます。悪役にも情が湧いてしまうほど」と作品愛を語る。

それだけ思い入れがある作品だけに「嬉しいという気持ちは間違いないのですが、一方で私が作品に入ることで邪魔になってしまわないのか……という葛藤も強く抱きました」と胸の内を明かす。


倉科が声優を演じることへの反響に対して「私自身も漫画が好きなので、様々な意見が出る気持ちも十分分かるので」と理解を示すと「だからこそ、しっかり頑張らなければ。大好きな作品だからフィナーレに華を添えたい」と強い気持ちで作品に臨んだという。


プラス思考で臨んだ声の仕事。倉科と言えば明るい笑顔がトレードマークだが「基本的にはマイナス思考だし、落ち込みやすい性格なんですよ」と語る。しかし「今年で34歳になるのですが、さすがに年齢を重ねると、落ち込んでいたところで、なにも話は進まないってことも分かってくるんですよね」と笑う。

続けて倉科は「30歳を過ぎたくらいかな。だんだん自分の感情をコントロールできるようになってきた気がするんです。自分の扱い方を覚えた……みたいな」と振り返る。倉科は10年ほど前から、毎日ではないが、作品ごとに気になったこと、気づいたことを綴るようになった。「書くことで自分と向き合えるようになり、モヤモヤしたことや悩みに結論が出るんです。そうしていくうちに、なんとなく自分が分かってくるようになっていったんです」。


どう気持ちを持っていければ楽しく思えるか……そんなことを実行することで、自然と前を向けるようになった。特に撮影現場は長丁場のことが多い。「辛い状況や立場は変わらないなら、そのなかで自分なりに楽しいことを見つけていこうって思えるようになってきたんです」。

初の声優業も「楽しいこと2割、難しいこと8割。これが黄金比率のような気がします」と前向きに乗り切った。もともと「独特の声だね」と言われることが多かったという倉科。「いつかはこの声でお仕事をしてみたいなと思っていたのですが、まさかアニメ映画のお話が来るとは……。やっぱり最初は戸惑いましたが、自分でリミットを決めてしまったらもったいないので」と殻を破って臨んだ。


「難しさ8割」と語った倉科。台本の読み方やキャラクターの捉え方など、普段の芝居とはやり方が違う。特に「目を開く」というト書きには「これをどうやって音で表現するのか……」と驚きを隠せなかったという。それでも「これまでも音に対しては敏感な方だったと思いますが、声の仕事をさせていただいて、より音の表現方法には敏感になった気がします」と得るものも多かった。


やりたいと思っていた声の仕事、しかも大好きだと公言していた作品での参加。倉科は「私はいつもマネージャーさんと目標や『こうなりたい』ということを明確にしていこうと話しているんです。その方が繋がるような気がして……」と語る。


現在の目標を聞くと「私は舞台がすごく好きで、コンスタントにやっているのですが、しっかりと真ん中を張れるような女優さんになりたいです」と強い視線を向ける。「昨年『お勢、断行』という舞台で主演をやらせていただく予定だったのですが、残念ながら中止になってしまいました。とってもおこがましいのですが、臆することなく、しっかり主演を務められるような女優になりたいという気持ちを持っていきたいです」。


大きな目標を持って女優業にまい進する倉科。本作で挑む“最高神”の声の芝居も必見だ。


取材・文:磯部正和

撮影:稲澤朝博




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