初対面の人から買った“特別な苗木”に高級宮崎マンゴーの実がなる 1個3万円で買い取りオファーも(印)

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インドのマディヤ・プラデーシュ州ジャバルプル市で農業を営むサンカルプ・シング・パリークさん(Sankalp Singh Parihar)は4年前、ココナッツの種を購入するためタミルナードゥ州チェンナイに向かう電車に乗っていた。

電車に揺られていたサンカルプさんは、向かいの席に座っていた男性と他愛もない会話をしていた。するとサンカルプさんが農家と知った男性は「特別なマンゴーの苗木があるんだ。2500ルピー(約3700円)で買わないか?」と提案したそうだ。

ちなみに都市によって差はあるものの、インドの物価の目安としては500mlの水が10ルピー(約15円)ほどである。これと比較すると“特別な苗木”はかなり高価だったようである。

サンカルプさんはその値段もさることながら、初めて会った人から持ちかけられた何とも怪しげな取引を訝しんだ。それでもサンカルプさんは、好奇心に負けてこの苗木を思い切って買ってみることにしたという。

なおインドでのマンゴー生産量は世界1位であり、全世界の生産量の約4割がインド産である。そうした背景もあり、マンゴーの育て方を知っていたサンカルプさんは「品種は分かりませんでしたが、母の名前を取って“ダミーニ(Damini)”と名付け、普通のインド産マンゴーと同じように育ててみました」と話しており、数か月その成長を見守ると立派なマンゴーの実がなった。

しかしインド産マンゴーは表面の皮が黄色い品種が多いが、サンカルプさんが育てたダミーニは真っ赤だったことから、この不思議なマンゴーは地元で大きな話題となった。

サンカルプさんは「ある人から1個21000ルピー(約3万円)で買い取りたいと言われて。その時に初めて価値の高いマンゴーだと気付いたね」と明かしている。

稀少なものと分かったこのマンゴーだが、実は宮崎県で生産されている「太陽のタマゴ」だったことが判明した。太陽のタマゴは糖度やサイズの基準がとても厳しく、丁寧に手間暇かけて育てているため「世界で最も高額なマンゴー」と言われている。日本では大きいサイズのもので、1個約1万円の値がつくこともある。

これを知ったサンカルプさんは前述のオファーを断り、現在は自身の農園で少しずつ数を増やして栽培しているという。宮崎で育てる場合には表面を傷つけず、糖度やサイズを維持するために管理費用がかさむが、サンカルプさんは他のマンゴーと同様の栽培方法を取り「インドの一般家庭の人にも手が届くようにしたい」と明かしている。今のところオファーに応えるつもりはないそうだ。

ちなみにサンカルプさんが育てるマンゴーが高級品だと知れ渡ると、それを盗もうとする人が多くやってきたという。サンカルプさんの農園ではこうした盗難被害を防ぐためにセキュリティを強化し、ジャーマンシェパード6匹を含め合計9匹の番犬を飼育して大事なマンゴーを守っている。

画像は『LADbible 2021年6月20日付「Farmers Accidentally Grow The ‘World’s Most Expensive Mango’」(Credit: Sankalp Singh Parihar)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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  • 6/27 21:00
  • Techinsight japan

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この記事のみんなのコメント

2
  • いち(

    7/1 0:57

    『マンゴーが高級品だと知れ渡ると、それを盗もうとする人が多くやってきた』 恐るべしインド株

  • 自家受粉する性質でも、何年も掛けて苗を増やすうちに他の品種と同じ場所で育てりゃ多少なり影響を受けるんじゃないかな。

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