ドライヤーを下から当てるのが“損”なワケ。意外と知らない「髪の正しい乾かし方」 

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 こんにちは。毛髪診断士の元井里奈です。

 汗をかきやすい季節になりました。シャンプーをしたはずの翌朝、頭皮を触って「あれ? なんだかニオイが……」なんていうことはありませんか?

 じつは大人でも、正しいシャンプーの仕方を知らない方は意外と多いもの。そこで、全3回にわたりシャンプー講座をお届けしています。

 前回の洗い方編では「シャンプーは、手の平で泡立ててから“頭皮に”つける」「桃をなでるように“頭皮を”洗う」などのコツをお伝えしました。今回は、すすぎ~トリートメント~ドライの方法をじっくり解説します!

◆理想的なシャンプーの手順

 シャンプーは、以下の8プロセスで行うのが理想。これから(6)~(8)の説明をしていきますね。

 (1)ブラッシング
 (2)予洗い
 (3)シャンプーを手の平で泡立ててから頭皮につける
 (4)洗う
 (5)マッサージ(入れても入れなくてもOK)
 (6)すすぎ
 (7)トリートメント(コンディショナー・リンス)&すすぎ
 (8)ドライ

◆すすぎには、シャンプーの2倍時間をかけて

 実は、「すすぎ残し」によるマイナートラブルは大変多く、頭皮の臭いや痒みが発生することもあります。
 この連載で繰り返しお伝えしていますが、髪というものはかなりの高密度で生えています。なので、洗う時ももちろんですが、すすぐ際にも丁寧に流さなければ、シャンプー成分が毛穴周りに残ってしまうことがあるのです。

 実は、この「すすぎ」時間の目安は、シャンプー時の2倍くらい。十分な時間をかける必要があります。シャンプーのヌルヌルが流れたな、と思ってからさらに1分です。
 額側からなど、一方向だけからシャワーを流すのではなく、頭を回すようして360℃からシャワーをかけ、髪をかきわけながら、毛穴周りを全方位からしっかり洗い流すようにしましょう。
 こうすることで、頭皮の臭いや痒みといったトラブルがなくなるケースは多いです。

◆トリートメントが頭皮につかないよう注意

 すすいだ髪の水分を優しく絞り、次はトリートメントです。
 トリートメントは髪を守るためのものなので、頭皮にはつけないようにしましょう。頭皮につけることは、毛穴に余計な蓋をしているようなものです。髪が長い方は、耳から下だけ。髪が短い場合は、完全に頭皮につかないようにするのは難しくもありますが、毛先だけにつけ、できるだけ頭皮に流れていかないようにすすぎます。

 髪が長い方は、トリートメントが満遍(まんべん)なく行きわたるように、手でつけたあと、目の粗いコームを使ってとかすのがオススメです。髪を傷めないよう、ゆっくり動かします。
 浸透させる時間は、各製品の使用方法に従いましょう。ただ、トリートメントをつけた長い髪をまとめて頭の上に置いておくのはオススメしません。どうしても頭皮についてしまうからです。

◆短髪の男性はトリートメントしない方がベター!

 また、短髪の男性でもトリートメントを使用されているケースがありますが、不要ですよ! 髪が短いとどうしても頭皮にトリートメントがついてしまうので、頭皮環境のためには、逆に使わない方が良いと思います。
 トリートメントを使うと髪がしんなりしますので、髪の立ち上がりなどを気にされている男性は、使わない方がスタイリングが決まりやすくなることも。女性の読者さんも思い当たる方がいたら、ぜひそっと耳打ちしてあげてください。

 トリートメント後のすすぎも、しっかり行いましょう。よく、「ちょっと残した方が髪に良いと思って」と言う人がいますが、インバス・トリートメント(お風呂で使うトリートメント)は洗い流すように作られていますので、しっかりすすぎましょう。成分が残ったままだと、背中やお顔、頭皮に付着してちょっとしたトラブルになる可能性も否めません。
 傷んだ髪を特別に補修したい人は、アウトバス・トリートメント(洗い流さないトリートメント)を使用しましょう。

◆タオルでバサバサこするのはやめて~!

 さて、いよいよ最終段階のドライです。ドライは軽視されがちですが、毛髪の傷みを予防する意味では重要度の高いステップですので、髪が細くなってきた方や、美髪を目指す方は大事にしてください。
「自然」という言葉に良いイメージを持つがゆえに、自然乾燥させている、という方がよくいらっしゃいますが、頭皮の雑菌が繁殖しやすくなりますので、それは改めましょう。臭いや痒みなど、思わぬトラブルにつながることがあります。

 まず、ドライヤーで乾かす前に、タオルでできるだけ水分を吸収します。髪は高熱でダメージを受けますが、濡れているときは尚更です。そのため、ドライヤーを使う時間を最短にした方がよいので、タオルドライはしっかり行いましょう。
 また、このときタオルでバサバサバサ!!! とこすらないことも大事です。シャンプーをつける段階でもお伝えしましたが、濡れた髪への摩擦はダメージの原因です。髪を愛でるように、タオルでそっと包み込み、水分を吸収してあげてください。

◆ドライヤーの位置と向きにも美髪のコツが

 タオルで水分をしっかり吸収したら、ドライヤーを使って乾かしていきます。
 順番は、乾きにくい「根元から」乾かし始め、「毛先は後」にすると効率的です。
 髪は高温になればなるほど傷んでしまいますので、ドライヤーの温度調整が可能であれば、80℃以下の温風を使いましょう。温度調節ができない場合は、ドライヤーの風口を髪から20cmほど離して使うと、温風が髪へ到達するまでに冷え、ダメージを予防できます。

 髪表面にあるキューティクルは、魚のウロコのような形状に重なり合っていますが、濡れた状態で開き、乾くと閉じます。美髪のためにはキューティクルをしっかりと閉じてあげることが大事なので、完全に乾かしましょう。
 実は、乾いたと思ってもまだ乾ききっていないことが多く、後頭部に手をさしいれ、ヒンヤリとする感触があれば、まだ水分が残っているということです。
 そこからあと2分ほど。完全に乾き、キューティクルが閉じると、髪の手触りが一気にスルンと変わる瞬間があります。それを感じられるか、よく確かめてみてください。

 ちなみに、キューティクルは根本から毛先の方向に(上から下に)重なっています。そのため、ドライヤーの風の向きも、上から下に向けてあてると、綺麗に閉じて整い、ツヤが生まれやすくなります。

 スルンときたら、最後の仕上げで冷風です。冷風もキューティクルをきゅっと閉じる働きをしますので、冷風機能がある場合は使ってみてくださいね。筆者はこの段階で、アウトバス・トリートメントを使っています。
 全て乾ききってから、ブラッシングして完了です。

 3回にわたりお伝えしてきた「正しいシャンプーの仕方」。1つでも2つでも「おっ」と思う気づきがあった方は、ぜひ次のシャンプーから実践してみてくださいね。

―オトナ女性の美髪講座―

<写真&文/元井里奈>

【元井里奈】
東栄新薬株式会社/取締役。毛髪診断士®/サプリメントアドバイザー/メノポーズ(更年期)カウンセラー。慶應義塾大学卒。髪に悩む女性のためのサプリメント「美ルート」をプロデュース。毛髪、栄養学、女性ホルモンに関する専門知識をもとに、ヘアケアコラムの監修や執筆も行う。2児を育てるワーママでもある。Instagram:@rinam.0922、Twitter:@rinamotoi、ブログ「ワーママ毛髪診断士が教える、35歳から始める育毛・美髪ケア」

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