『ロード・オブ・ザ・リング』『ホビット』の あらすじをシリーズごとに解説!

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J・R・R・トールキンによる20世紀文学の最高峰で、すべてのファンタジーのプロトタイプを作った傑作「指輪物語」の映画化『ロード・オブ・ザ・リング』のあらすじと見どころを1作ずつ解説!前日譚の『ホビット』についても解説します。

ロード・オブ・ザ・リング

ロード・オブ・ザ・リング

ロード・オブ・ザ・リング

2001年/アメリカ/178分

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あらすじ
時は中つ国第3紀、ホビットの村。111歳の誕生日を迎えたビルボ・バギンズ(イアン・ホルム)は村を出ようとするが、旧友の魔法使いガンダルフ(イアン・マッケラン)に、持っている指輪を残していくよう説得される。それは全世界を闇の支配下に置くことのできる、冥王サウロンの指輪だった。ガンダルフは、ビルボのいとこである若者フロド・バギンズ(イライジャ・ウッド)にそれを託し、山の火口に投げ込むよう命じる。フロドは友人のサム(ショーン・アスティン)、メリー(ドミニク・モナハン)、ピピン(ビリー・ボイド)と共に旅に出た。途中、剣の使い手である人間アラゴルン(ヴィゴ・モーテンセン)に出会い、半エルフ族のエルロンド(ヒューゴ・ウィーヴィング)の館に向かう。そこで4人とアラゴルンは、人間のボロミア(ショーン・ビーン)、ドワーフ族のギムリ(ジョン・リス=デイヴィス)、エルフ族のレゴラス(オーランド・ブルーム)、そしてガンダルフと落ち合い、9人の旅の仲間が結成された。彼らは追ってくる魔物と戦いながら目的地を目指すが、途中でガンダルフは転落死、ボロミアは戦死。そしてフロドは、サムと二人だけで、サウロンが支配する悪の王国モルドールへとボートに乗って向かうのだった。

出典元:https://eiga-board.com/movies/32788

『ロード・オブ・ザ・リング』の記念すべき1作目で、本作の大成功から伝説は始まった。全世界興行収入は800億円越え、アカデミー賞の13部門にノミネートされ、撮影賞、作曲賞、メイクアップ賞、視覚効果賞の4部門を受賞するなど大勝利。

作品をこよなく愛するピーター・ジャクソンのこだわりが随所に詰まっており、細かい美術、クリーチャー造形、スター俳優はいないがイメージは崩さずキャリアベスト級の演技をしているキャスト陣、すべてがうまく機能している。

旅の途中で通る広大な地下坑道モリアの場面ではホラー出身監督ならではの演出もさえわたっており、3時間もあっという間。

本作の影のMVPは、1作目でリタイアとなりながらも、指輪の魔力に心を冒され、葛藤し暴走するボロミアを演じたショーン・ビーン。

ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔

ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔

ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔

2002年/アメリカ/179分

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あらすじ
遥か昔の中つ国。三手に分かれてしまった旅の仲間。先を急ぐフロド(イライジャ・ウッド)とサム(ショーン・アスティン)の後を、ゴラムという奇妙な生き物がこっそりつけていた。彼は指輪の前の持ち主。指輪をねらうゴラムを捕らえて、フロドはモルドールへの道案内を命じた。フロドたちと離れ離れになったアラルゴン(ヴィゴ・モーテンセン)、レゴラス(オーランド・ブルーム)、ギムリ(ジョン・リス・デイヴィス)の3人は、太古の不思議な森ファルゴンで、白の魔法使いとして甦ったガンダルフ(イアン・マッケラン)と再会。4人で、サルマンの攻撃を受けている人間の国ローハンへと向かう。一方、さらわれたメリー(ドミニク・モナハン)とピピン(ビリー・ボイド)は、オークの手から逃れて森に迷いこみ、樹木の牧者エントに会う。やがて、ローハン軍とサルマン軍の戦いの火蓋が切られた。ローハン軍にはエルフの軍隊がついたものの、ウルク=ハイの軍勢は圧倒的で、大量の死体が積もる壮絶な戦いに。ゴンドールでは、フロドもまた危機を迎えていた。指輪の魔力にもだえ苦しむフロド。ついに誘惑に屈して指輪をはめようとするが、サムがそれを阻止し、その場を切り抜ける。そしてフロドとサムは、彼らを陥れようと企むゴラムに案内をさせて、旅を続けるのだった。

出典元:https://eiga-board.com/movies/33144

シリーズ2作目にしてさらにスケールアップし、前作で旅の仲間がバラバラになった後のそれぞれの3つに分かれての冒険が描かれる。

前作で死んだはずのガンダルフが都合よく蘇ったりもするが、それもしっかりとトールキンの作りこんだ中つ国の設定ゆえのもの。

2つの塔の見どころの大部分は、フロドとサムの一行に忍び寄り、負けた結果案内役になる元指輪の持ち主・ゴラムのシリーズ内でも最も弱くてズルくてリアルなキャラクター性、指輪の魔力に惹かれる二面性だろう。

演じたアンディ・サーキスの表情の演技をそのまましっかりCGキャラクターに投影したモーションキャプチャー技術のはしりともいえる映画。

さらに前作ではなかった大規模な大軍同士によるド迫力の戦闘も見られる。こちらも世界初の、CGキャラクター一人一人に簡易的なAIが搭載され、状況に応じて動く技術が使用され、画一的じゃない動きをする兵士の戦闘模様が描かれていて、映像革命を起こしている。

ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還

ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還

ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還

2003年/アメリカ/203分

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あらすじ
指輪を捨てるため滅びの山を目指すフロド(イライジャ・ウッド)とサム(ショーン・アスティン)。だが彼らを道案内するゴラム(アンディ・サーキス)は、二人の仲を裂こうと目論んでいた。ゴラムの策略でフロドはサムを疑い始め、彼らは別の道を行くことになる。一方、冥王サウロンの軍が、人間の国ゴンドールに襲いかかる。ここが陥落すれば中つ国も滅んでしまう。旅の仲間はもちろん、ローハンの人々も、長らく国交が途絶えていたゴンドールを救うために立ち上がった。ガンダルフ(イアン・マッケラン)の必死の指揮にもかかわらず劣勢が続くが、そこに海賊船を奪ったアラゴルン(ヴィゴ・モーテンセン)率いる亡霊の大軍が現われて驚くべき力を発揮し、多くの犠牲を出しながらもゴンドールは勝利する。その頃、サムは巨大蜘蛛に襲われていたフロドのもとに駆け付け、彼らの信頼は戻った。しかしサウロンはたちまち兵を補強。アラゴルンは、フロドを少しでも助けようと、サウロンの目をそらすためにモルドールの黒門へ攻め込むことを決意する。まもなく、フロドとサムは滅びの山に辿り着いた。指輪を奪おうとしたゴラムがフロドに飛び掛かるが、結局、指輪はゴラムと共に火の中へ落ちていく。するとモルドールは滅び、皆は無事帰還することに。アラゴルンは中つ国の王となり、アルウェン(リヴ・タイラー)を妃に迎える。ホビット庄に帰ったフロドは旅の体験を『指輪物語』として執筆し始めるが、やがて書きかけのそれをサムに託して、再びガンダルフらと共に旅立っていくのだった。

出典元:https://eiga-board.com/movies/36968

シリーズ堂々の完結編で、アカデミー賞でファンタジー映画初の最優秀作品賞をはじめ、監督賞ら技術部門の賞を総なめにした傑作。

シリーズ最長作品ながら随所に見どころが詰まっている。どんどん指輪の魔力に取りつかれるフロド、それゆえに開くサムとの心の距離、それにつけ込むゴラムの策略、サウロンの住むモルドール国に隣接するゴンドールで繰り広げられるシリーズ最大規模の大戦「ペレンノール野の戦い」、メリーとピピンも含めたそれぞれの旅の仲間の活躍、映画史に残るセオデン王の大演説、そして滅びの山に向かうフロドたちを助けるためのアラゴルンたちの決死の戦い…

それぞれ忘れがたい名場面となって、大団円へとなだれ込んでいく。

そして一連の事態が解決した後も本作は30分近く続くのだが、それは決して蛇足ではなく、シリーズ合わせての9時間分の映画のエンディングと言えば納得できる。

最後はこのシリーズがたんなる勧善懲悪の物語ではなく、戦争の癒えない傷跡をどう乗り越えるか、失われていく特別な時代の終わりを描いた切ない物語、第一次世界大戦で仲間と青春を失った原作者トールキンの苦い思いが詰まった原作の魂を継いだストーリーだとよくわかる。

ホビット 思いがけない冒険

ホビット 思いがけない冒険

ホビット 思いがけない冒険

2012年/アメリカ=ニュージーランド/170分

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あらすじ
ある日、ホビット族のビルボ・バギンズ(マーティン・フリーマン)は魔法使いガンダルフ(イアン・マッケラン)から、スマウグという恐ろしいドラゴンに奪われたエレボールのドワーフ王国を取り戻すための壮大な冒険に誘われる。伝説的な戦士トーリン・オーケンシールド(リチャード・アーミティッジ)率いる13人のドワーフたちとともに旅に出た彼の行く手には、ゴブリンやオーク、凶暴なワーグや魔術師たちが跋扈する危険な荒野が待ち構えていた。目指すは東にある“はなれ山”の荒れ地。険しい山々を越え、エルフ族のエルロンド(ヒューゴ・ウィーヴィング)やガラドリエル(ケイト・ブランシェット)との出会いを経て旅は続き、ゴブリンのトンネルで、ビルボは自分の人生を永遠に変えることになるゴラム(アンディ・サーキス)と遭遇する。もともと控え目な性格のビルボだったが、地下の湖畔でゴラムと2人きりになったとき、自分にも知恵や勇気があったことに気付く。さらに、そこで彼が手に入れたのは、ゴラムが“いとしいしと”と呼びかけていた指輪だった。そのシンプルな金の指輪は、見かけからは想像できない大きな力を持ち、それはビルボが想像もできない形で、中つ国すべての運命に結びついていた……。

出典元:https://eiga-board.com/movies/69638

ホビット 竜に奪われた王国

ホビット 竜に奪われた王国

ホビット 竜に奪われた王国

2013年/アメリカ ニュージーランド/161分

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あらすじ
魔法使いガンダルフ(イアン・マッケラン)に誘われトーリン・オーケンシールド(リチャード・アーミティッジ)ら13人のドワーフたちとともに、巨大な竜スマウグ(声:ベネディクト・カンバーバッチ)に奪われたドワーフの王国エレボールを取り戻す旅に出たホビット族のビルボ・バギンズ(マーティン・フリーマン)。臆病だったビルボは、旅を通じて自分にも知恵や勇気があることに気付き、ドワーフたちと固い絆で結ばれていった。獰猛で巨大なクモの群れの襲撃、ドワーフたちと因縁のある森のエルフとの遭遇、急流を下りながらのオークとの死闘など、旅路は困難を極めた。それでも彼らは目的を果たすため、恐ろしいスマウグがいるはなれ山の荒れ地を目指す……。

出典元:https://eiga-board.com/movies/71282

ホビット 決戦のゆくえ

ホビット 決戦のゆくえ

ホビット 決戦のゆくえ

2014年/アメリカ/145分

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あらすじ
はなれ山にあるドワーフの故郷エレボール奪還を果たしたビルボ・バギンズ(マーティン・フリーマン)たちだったが、一頭で一国を滅ぼすと伝えられる恐るべき邪竜スマウグ(声:ベネディクト・カンバーバッチ)を世に解き放ってしまう。怒り狂ったスマウグは、湖の町の無防備な人々、子供にまでその報復の炎を降りそそぐ。一方、ドワーフの長トーリン・オーケンシールド(リチャード・アーミティッジ)は、取り戻した財宝に執着し、友情と名誉を犠牲にして我が物にしようとするが、それを知ったビルボは彼に道理をわきまえさせようとする。だがビルボたちの行く手には強大な魔の手が迫っていた。復活を遂げた冥王サウロンが、オークの大軍勢を放ち、はなれ山に奇襲を仕掛けたのだ。滅亡へのカウントダウンが迫る中、対立が深まるドワーフ、エルフ、そして人間たちは、結束するか滅ぼされるか、究極の決断を迫られる。ビルボはその壮大な決戦で、自身と仲間たちの命を守るために立ち上がることを決意。それは中つ国の命運を握る最後の戦いであった……。

出典元:https://eiga-board.com/movies/80920

トールキンが作り出した中つ国ユニバースで巻き起こる物語の一つで、『ロード・オブ・ザ・リング』の主人公フロド・バギンスの叔父ビルボ・バギンスが主人公の物語で、『シャーロック』のワトソン役のマーティン・フリーマンがビルボを演じている。

『スター・ウォーズ』と同じく後から作られた前日譚を、ピーター・ジャクソンが監督しており、引き続きニュージーランドの壮大な光景を利用したロケーションも引き続き素晴らしい。

また、ビルボがモリア坑道で前の指輪の持ち主ゴラムと出会って、彼となぞなぞ問答を繰り広げる場面はシリーズ屈指の名場面で、ビルボの優しい心が見られるので必見。

彼らは生きていた

第1次世界大戦の終戦から100年を迎えた2018年に、イギリスで行われた芸術プログラム「14-18NOW」と帝国戦争博物館の共同制作により、帝国戦争博物館に保存されていた記録映像を再構築して1本のドキュメンタリー映画として完成。2200時間以上あるモノクロ、無音、経年劣化が激しく不鮮明だった100年前の記録映像にを修復・着色するなどし、BBCが保有していた退役軍人たちのインタビューなどから、音声や効果音も追加した。過酷な戦場風景のほか、食事や休息などを取る日常の兵士たちの姿も写し出し、死と隣り合わせの戦場の中で生きた人々の人間性を浮かび上がらせていく。

出典元:https://ttcg.jp/movie/0648600.html

トールキンの『指輪物語』は、彼の第一次世界大戦の悲惨な従軍経験がもとになっていて、全体的に喪失感が味わえる内容になっているのは戦争の虚しさが投影されているから。

そんなトールキンファンでもあり、自分の祖父が第一次世界大戦に出征してもいるピーター・ジャクソンが、第一次世界大戦の記録フッテージと従軍経験者のインタビュー音声を合わせて、最先端の技術で白黒映像にカラーリングを施し、昔の映像の特徴であるカクつきを修正した映像で、当時の兵士たちが”実際に生きていた”こと、そしてそれぞれの事情があって兵士になったことがよくわかる驚愕のドキュメンタリー。

第一次世界大戦の本当の悲惨さが分かってから見ると、より『ロード・オブ・ザ・リング』も胸にしみる。

トールキン 旅のはじまり

トールキン 旅のはじまり

トールキン 旅のはじまり

2019年/アメリカ/111分

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あらすじ
第一次世界大戦下の1916年、ジョン・ロナルド・ロウエル・トールキン(ニコラス・ホルト)は、フランスのソンムの戦いで消息を絶った親友ジェフリー・スミス(アンソニー・ボイル)を戦場で探しながら、過去に想いを馳せる。幼い頃に父を亡くしたトールキン(ハリー・ギルビー)は、母と弟と英国のセアホール・ミルに暮らしていた。だが、その母もトールキンが12歳の時に他界する。トールキンは母の友人のフランシス・モーガン神父(コルム・ミーニイ)が後見人となり、フォークナー夫人(パム・フェリス)の家に下宿しながら、キング・エドワード校に通うが、奨学生で孤児の彼は孤立する。しかしケンカがきっかけで、厳格な校長の息子で画家志望のロバート・ギルソン(アルビー・マーバー)、劇作家を目指すジェフリー・スミス(アダム・ブレグマン)、すでにクラシック音楽の作曲家として1曲出版しているクリストファー・ワイズマン(タイ・テナント)という3人のかけがえのない友人と出会う。自分たちの集まりを秘密クラブ“T.C.B.S.”と名付け、彼らから刺激を受けたトールキンは、物語の創作力と絵の才能を磨く。さらに、同じ家に下宿するコンサートピアニストを目指す3つ年上の女性エディス・ブラットとも絆を深めていく。やがて、T.C.B.S.のメンバーたちは大学受験を迎えるが、トールキンはオックスフォードの入試に失敗する。神父は、21歳になるまでエディス(リリー・コリンズ)との交際を禁じる。トールキンはエディスに二人の将来を諦めないと約束するが、エディスはトールキンが自分を忘れるだろうと告げ、去っていく。無事にオックスフォードに合格したトールキンだったが、奨学金の打ち切りが迫り、エディスが他の男性と婚約したことを知る。だが、T.C.B.S.のメンバーに支えられ、言語学のジョセフ・ライト(デレク・ジャコビ)教授という理解者も現れた。トールキンの才能が開花しようとしたとき、第一次世界大戦が勃発する……。

出典元:https://eiga-board.com/movies/92160

天才俳優ニコラス・ホルトが「指輪物語」の作者トールキンを演じた伝記映画。

トールキンの仲間、恩師、恋人、そして学生時代の研修と戦争体験がいかに捜索に生かされていったのかが丁寧に描かれた良作で、ぜひ『ロード・オブ・ザ・リング』を見た後にご覧いただきたい。

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