ダイヤモンドラッシュの夢消える 発掘されたのは水晶だった それでも掘り続ける人々(南ア)

「ダイヤモンドラッシュ」で一気に注目を集めたKwaHlathiは、非常に小さな村だ。無職の人が多く貧しいこの地域で、人々が一攫千金を夢見ることは当然だ。一帯は穴だらけとなり、環境にも影響が出ると心配する声もあったが、人が集まったことで地中から見つけた石を売る人、食べ物を売る人などもやって来て、村はにわかに活気づいた。

そのような中、クワズール・ナタール州の専門家チームは発見された鉱物について「水晶である」と発表した。水晶はパワーストーンとして人気だが、輝きや硬度、価値もダイヤモンドには劣る。発表によると、この地域は「カルー・ドレライト・シル(Karoo dolerite sill)」と呼ばれる火成岩体の端っこに位置しており、ダイヤモンドが発見される地域ではないとのこと。ただし地球科学評議会は、水晶以外の鉱物の存在についてさらなる調査を行うとのことだ。結果によっては雇用創出の機会になり、この地域に住む人々の生活向上につながるのだ。

多くの人は落胆したが、実はいまだに同村に残って掘り続けている人も少なくない。「本当はダイヤモンドだけど水晶だと嘘をついているんだ。政府は俺たちを追い出してから採掘するに決まっている」と専門家の調査結果を信じない人や、「無職だから掘る以外することがない。水晶でも売れるなら掘り、そのお金で食べ物を買うことができる」と少しでも稼ぐために掘り続けているようだ。

この村の長であるSphiwe Kuneneさんは「ダイヤモンドでなかったことは残念だし、土地を掘り返したことは環境にもよくない。ブラックマーケットで水晶を売るためにいまだに掘り続ける人もいる。政府が動いてこういう人々を退去させるべきだ」と述べている。

画像は『eNCA 2021年6月22日付「No diamonds, but locals still digging in KwaHlathi」』のスクリーンショット

(TechinsightJapan編集部 FLYNN)

2021/6/25 16:39

この記事のみんなのコメント

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  • ヤン中佐

    6/25 17:56

    そんなもんだろうな( *´艸`)

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