北川景子×永山瑛太『リコカツ』を振り返る名シーン5選

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 離婚に向けた活動(リコカツ)を通して「結婚の真実」をコミカルに描いた北川景子・永山瑛太主演『リコカツ』(TBS系列)が、先週18日に最終回を迎えました。

 スピード婚からスピード離婚を経て、もういちど相手と誠実に向き合う紘一(永山瑛太)と咲(北川景子)の悩み苦しむ姿に共感が寄せられました。航空自衛隊隊員・紘一の極端に生真面目なキャラクターが大きな注目を浴びましたが、失敗だらけのその行動に怒り、理解し、寄り添うことが、出版社につとめる仕事第一だった咲の成長にもつながりました。

 気持ちは言葉に出してちゃんと伝えよう───シンプルだけど難しい、夫婦にとって大切なメッセージを伝えた『リコカツ』の名シーンを、ドラマ大好きイラストレーター・まつもとりえこ(離婚経験あり)が、振り返ります。

◆その1。東京ソラマチでの告白(第1話、第9話)

 最初にあげたいのは、なんといっても第1話のプロポーズシーンでしょう。

 初デートの帰り、エスカレーターに乗る咲(北川景子)。
 紘一(永山瑛太)は自分の頬を叩いて気合いを入れ、咲を追いかけます。エスカレーター横の階段をダダダッと駆け下りながら熱いプロポーズ!
「結婚してください!」「自分は既に心を決めています!」「今まで結婚を勧められてきましたが心が動かなかった。でも今ならわかります。あなたに出逢うためだった」

 ググーッと寄っていくカメラワーク。「ずっと ずっと♪」米津玄師が歌い始める。
 んで!これが9話の名シーンに繋がるとは。

 話は進んで第9話。

 離婚届も出してしまったし家も売ってしまった、もう手遅れだという咲に、咲の担当するクールな小説家・水無月連(白洲迅)が「ふざけるな!俺はアンタらに本当の愛を見せつけられたんだ!手遅れなわけない!」と、一喝。

 咲は紘一に「初めてデートした場所に来て」とLINEを送ります。

 咲を見送る水無月先生、あの時口パクで何て言ってたんでしょう。「大好きだ、緒原咲」?それとも「がんばれ、緒原咲」?どちらにせよ、水口姓ではなく「緒原」姓で呟いているところにキュンとしました。

 そして、第1話とそっくりなカメラワークで二人はもう一度おたがいを求めます。

◆その2。指輪と二重の虹(第6話)

 仕事を辞め水戸についてきて欲しい紘一と、仕事は辞めたくない咲。別居婚すりゃ良いじゃないかと思うけど紘一は「夫婦は一緒に暮らすものだ」と譲りません。とうとうふたりは離婚届に判を捺してしまいます。

 マンションから空を眺めるふたり。雨上がりに現れた二重の虹に「結婚指輪みたい」とはしゃぐ咲。
「内側の虹は主虹といい、外側の虹は副虹という。副虹は主虹が強く輝かなければ存在しない。つまり咲さんは自分にとって内側の光で、その……」と語り出す紘一もロマンチックだ。

 穏やかに笑いあうふたりはとても離婚する夫婦に見えません。お互い惹かれあっているのに、ああっもどかしい!

◆その3。キャラクターMVP・筑前煮女(第4話など)

 紘一に思いを寄せる、紘一の部下、一ノ瀬純(田辺桃子)。SNSでは「筑前煮女」というワードがトレンド入りしました。

・バーベキューにやってきた咲を林の中に置き去りにする(自衛官としてどうなのか)。
・咲ママのオシャレな誕生日パーティにおでんと筑前煮を持って登場。
・咲の職場まで来て離婚したほうが良いと進言。

 第7話では離婚をしたばかりの紘一の実家に(実家に!)「煮物を作りすぎてしまって……」と押しかけます。さらに紘一の父と将棋を打ち長居(外堀を埋める作戦?)。なんじゃこの女。

 しかし根は真面目。憎み切れない。
「私の今までの悪事についてご報告します」とこれまでのことを紘一に告白し「本当に申し訳ありませんでした」と頭を下げるシーンには好感すら持てました。
 まぁその後紘一にフラれてスカッともしましたが。

◆その4。「これからは大切なことは一人で決めずにきちんと話し合いたい」(最終話)

 最終話(10話)。咲と紘一は改めて交際をスタート。しかし、咲に3年間のパリ研修の話が舞い込みます。

「自分は待つ。3年ぐらいなんだ。37年間待って出会った運命の人だ。3年ぐらいなんの問題もない」「自分たちの絆はそんなヤワではない」

 第5話では「夫婦で別居はあり得ない」「仕事を辞めて家庭に入ってもらう訳にはいかないか」と言っていた紘一が最終話では相手の夢を尊重する男に成長していました。成長著しい……!伸び代半端ない……!

◆離婚と言えば『大豆田とわ子と三人の元夫』も良かった

 さて、離婚といえば今クール『大豆田とわ子と三人の元夫』(カンテレ制作/フジテレビ系)も名作でした。

 とわ子(松たか子)は4回目の結婚を迷います。「マレーシアについてきて欲しい」という小鳥遊(オダギリジョー)からのプロポーズ。
 小鳥遊は魅力的だし、用意されたマレーシアの家も素敵。しかしとわ子はプロポーズを断ってしまいます。

「欲しいものは自分で手に入れたい。そういう困った性格なのかな」と呟くとわ子。1番目の夫・八作(松田龍平)が返した言葉がとても素敵でした。
「それはそうだよ。手に入ったものに自分を合わせるより、手に入らないものを眺めている方が楽しいんじゃない?」
 とわ子にはとわ子らしくいて欲しい。そういう願いが込められているようで。

『リコカツ』も『大豆田とわ子と三人の元夫』も、主人公が、自分らしく前向きに生きようとするドラマでした。離婚をポジティブなものとして扱っていたのがなんだか嬉しかったです(離婚した時に知り合いが言ってくれた「それはそれは!おめでとうございます」という言葉がやたら嬉しかったことを思い出しました)。

◆その5。新しい夫婦のルール(最終話)

 3年間のパリ研修から戻ってきた咲と紘一は新しいスタートを切ります。マンションの壁には、ふたりが悩み苦しんだ末に導き出した「緒原紘一と水口咲のルール」が掲げられたのでした。

<文とイラスト/まつもとりえこ>

【まつもとりえこ】
イラストレーター。『朝日新聞telling,』『QJWeb』などでドラマ、バラエティなどテレビ番組のイラストレビューを執筆。趣味はお笑いライブに行くこと(年間100本ほど)。金沢市出身、東京在住。 ツイッター @riekomatsumoto

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