コロナ禍の非正規雇用の休業手当 5割が「支給されなかった」と回答

コロナ禍の影響で、多くの企業が社員らの働き方を、大きく見直す必要に迫られた。

そうしたなか、日本労働組合総連合会(連合)が非正規雇用で働く人に、勤務の仕方で何らかの変更を求められたかどうかを聞いたところ、4割以上の人たちが変更を「求められた」と答えた。6月17日の発表。

勤め先の対応(複数回答)をみると、「出勤日数および労働時間削減」が最も多く22.5%。次いで「在宅勤務(テレワーク)の実施」(12.4%)、「休業などによる自宅待機指示(業務に従事しない)」(9.8%)、「時差出勤の実施」(8.5%)と続いた。「特になし」は58.5%だった。

雇用形態の違いで勤め先の対応に「差」腑に落ちない......

調査によると、勤め先の対応の変化を業種別にみたところ、情報通信業では「在宅勤務(テレワーク)の実施」が47.1%で特に高かった。また、宿泊業・飲食サービス業では「出勤日数および労働時間削減」(52.9%)と「休業などによる自宅待機指示(業務に従事しない)」(29.4%)が、他の業種と比べて高いことがわかった。

勤め先に自身と同じ業務に携わる正社員・正職員がいる人(159人)に、勤め先のコロナ対応が雇用形態によって違いがあったかと質問すると、「出勤日数および労働時間削減」では、66.0%が「非正規・正規両方が対象」と回答。「非正規だけが対象」が32.1%あり、「正規だけが対象」との答えも1.9%あった。

雇用形態によって違いがあった人(「非正規だけが対象」か「正規だけが対象」と答えた54人)に、その違いについて勤め先の考えを聞くと、20.4%が「納得がいった」と答えたのに対して、31.5%は「納得いかなかった」と回答。雇用形態の違いで勤め先の対応に違いがあったことに、「腑に落ちない」と感じている人が少なくないことが示された。

「途中解雇」3人に1人「納得できない」

コロナ禍で、休業や時間短縮などを経験したことがあるかとの問いに、全体では41.0%(=410人)が「経験したことがある」と回答。宿泊業・飲食サービス業は69.1%、生活関連サービス業・娯楽業は57.1%と、他の業種と比べて特に高く、半数を超えた。

コロナ禍で休業や時間短縮を経験していた410人のうち、51.7%が「休業手当は支給されなかった」と回答。休業手当が「6割未満」支給された人は9.5%だった。

一方、「6割以上支給された」人は18.3%。「10割支給された」人は20.5%で、労働基準法の規定どおりに、休業手当が6割以上支給された人は38.8%だったことが示された。

休業手当が6割以上支給された割合を業種別にみると、医療・福祉が25.7%で最も低く、製造業が46.3%で最も高かった。医療・福祉は「支給されなかった」と答えた人が最も多かった。

また、コロナ禍の影響で、勤め先からどのような労働契約内容の変更を受けたか聞いたところ、12.4%が「賃金の減額」、11.7%が「契約期間の短縮(途中解雇)」、9.7%が「次期契約更新の変更(雇止め)」、9.1%が「希望退職への打診(退職勧奨)」と回答した=下の図1参照

変更などを受けた人たちに「労働契約内容の変更等に対して、どのくらい納得できないことがあったか」を聞くと、「契約期間の短縮(途中解雇)」を受けた人(117人)では、33.3%が「(納得できないことが)あった」(「大いにあった」=11.1%、「まあまああった」=22.2%の合計)と回答した。

「希望退職への打診(退職勧奨)」を受けた人(91人)では34.1%(「大いにあった」=9.9%、「まあまああった」=24.2%の合計)、「賃金の減額」を受けた人(124人)では39.5%(「大いにあった」=11.3%、「まあまああった」=28.2%の合計)が「あった」としており、連合では「労働契約内容の変更について、十分な説明がなされないまま変更を通知されたケースがあるのではないか」と分析した=下の図2参照

なお調査は、2021年5月17日~19日に、全国の18~65歳の非正規雇用で働く人(契約社員、嘱託社員、パート・アルバイト、派遣社員)を対象に実施。1000人(男性298人、女性702人)から有効回答を得た。

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