仮想通貨の暴騰・暴落サインは予見できた。プロがキャッチする“不穏な動き”

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4年ぶりに仮想通貨投資が過熱している。4月に一時700万円にタッチしたBTC価格は、今後どうなるのか。ビットコインの専門家たちに話を聞いた。

◆識者が予見する4年に一度の大相場の終了サインは?

 まだまだ高値更新が期待される仮想通貨だが、こういった上昇トレンドはいずれ終わりが来る。前回の仮想通貨バブルの場合、ビットコインは最高値から一時80%超も下落した。アルトコインだと価格が10分の1になった銘柄も珍しくはない。今回も同様のリスクはケアしておくべきだ。

 では、この上昇トレンドが終わるとしたら、どのようなシグナルがあるのか。「FXcoin」のシニアストラテジスト、松田康生氏が話す。

「今の仮想通貨は金融市場との連動性を深めています。そこで注意したいのが、アメリカの金融政策。昨年からの上昇を支えた要因のひとつが、アメリカをはじめとした世界的な金融緩和でした。ところがインフレリスクを嫌い、経済の正常化へ向けてアメリカはテーパリング(金融緩和の縮小)へ動こうとしています」

 そうなれば仮想通貨のみならず、株式市場にも溢れている資金が市場から回収されることになる。まさに大きな悪材料だ。

「テーパリングの議論は今後数か月以内に始まり、実行するなら年内にも始まると見込まれます。今後の中銀会合や、重要な発言が出ることが多い8月の『ジャクソンホール(国際シンポジウム)』の行方は要注意でしょう」

 今年4月にはバイデン大統領が富裕層に対するキャピタルゲイン増税計画を発言し、仮想通貨全体が急落する事態もあった。要人発言には今後も注意が必要だろう。

◆ビットコインETFの動向も

 また、好材料であるビットコインETFの動向も、大注目テーマなだけにリスクをはらんでいる。

「投資格言の『噂で買い、事実で売る』ではないのですが、多くの人が期待しているだけに、利食い売りの材料にもされやすい。ETFの正式承認でいったんピークになるかもしれません」

◆大きな“売り”が発生するのを察知する方法

 ちなみに、個人投資家のひろぴー氏によれば、大きな“売り”が発生するのを察知する方法があるという。

「今年5月の急落時がまさにそうだったのですが、中国系大手取引所の『ビットフィネックス』だけ、他の取引所よりも売りポジションが増加していたんです。他が50%以下だったのにビットフィネックスだけ55%もあった。

 ずっと買いに傾いていたポジションが売りに傾くのは、大口投資家が相場を崩そうとするときの兆候。ビットフィネックスは仮想通貨取引所の“仕入れ先”として使われることが多いので、相場の動向を先行して教えてくれるシグナルとして、信頼度が高いんです」

 こういった“不穏な動き”をキャッチしてSNSに投稿する投資家も多いので、ツイッターなどで分析をチェックするといいだろう。

◆まだ上昇相場の道半ば

 とはいえ、2人とも現在はまだ上昇相場の道半ばだと見ている。

「仮想通貨の動向を見る指標のひとつにグーグルトレンドがあります。ビットコインなどのワードの検索数が相場の盛り上がりと連動するのですが、’17~’18年のバブルと比べれば、今はまだ半分ほど。機関投資家も個人マネーもまだ出遅れている状態なのです。

 アメリカから始まった法人や機関投資家が仮想通貨に投資する流れはヨーロッパ、中国、日本へと波及しますし、世界中が買い遅れているので、今後もしBTC価格が急落しても300万円前後に下がればこぞって買われ、底堅く推移していくと見ています」(松田氏)

 暴落も多い仮想通貨だが、見方を変えれば暴落とはバーゲンセールとも言える。もちろん、余剰資金で投資することが大前提だが、ETF承認やテーパリングの動向、取引所のポジション状況などを注意深く観察し、いざバーゲンが始まったら逃さず買うのも手だろう。

【松田康生氏】
「FXcoin」シニアストラテジスト。三菱銀行、ドイツ銀行グループを経て現職。伝統的な金融市場から仮想通貨まで精通するプロ中のプロ。ツイッターは@FXcoin_matsuda

【ひろぴー氏】
会社員時代にFXを開始し億超え。起業後は仮想通貨取引所のシステム構築などを行う。著書に『少額でも月30万円儲かるビットコイン革命』。ツイッターは@hiropi_fx

<取材・文/週刊SPA!編集部 画像作成/造田 健 写真提供/PIXTA Shutterstock.com>

―[[総力大特集]仮想通貨]―


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