東野幸治が明かす「さんまのマジギレ」持ちギャグへの思いが志村けんさんと重なる?

 お笑いタレントの東野幸治が6月20日放送の「マルコポロリ!」(関西テレビ)に出演し、先輩の明石家さんまが鬼の形相でマジギレした瞬間について振り返った。

 この日、番組では「リズムネタ芸人大集合!」と銘打ち、かつて「ラララライ体操」なるリズム芸で大ブレイクしたお笑いコンビ・藤崎マーケットがゲストのひと組として登場。MCの東野から「ラララライ体操」の披露を振られるも、田崎佑一とトキが頑なにネタを拒否するノリを見せたことから、東野は過去の“さんま激怒事件”を思い出したという。

 それは、さんまと、その右腕的存在であり、最も可愛がる後輩の1人でもある村上ショージとの間に勃発したエピソードだった。東野は「さんまさんがショージさんに『でっかいどう!』(と振って、ショージが)『北海道!』(と返す)みたいなギャグがあって」と切り出し、「それを1回、ショージさんがしんどくなって、(さんまの振りを)スルーした時に、本番中、鬼の形相で『もう二度と振れへんぞ、お前!』って。めっちゃ怖かった。すげぇなって思って」と回想。また、雨上がり決死隊の宮迫博之も、自己紹介のツカミである「宮迫です!」を巡り、さんまから同様のマジギレ説教があったという。「宮迫もそうやもん。『宮迫です!』ってギャグ作った時に、東京では慣れて(いい加減に)流して。(さんまがMCを務める)『痛快!明石家電視台』(MBS)でも流してやったら、『なんやそれ、宮迫それ、流して』って言われて。それから『痛快!明石家電視台』だけではマンキンで『宮迫でっす!!』ってやってる」と明かした。今回、「ラララライ体操」のネタ振りを拒否するノリを見せた藤崎マーケットに対し、「だから、俺の時はええけど、さんまさんの時はやったらあかんで」と忠告し、トキは「聞いててよかった~」と安堵していた。

「さんまの芸に対する真摯なポリシーが明かされると、ネットではさんまの2年先輩で、同じくお笑い界を盛り上げてきた故・志村けんさんの思いが一致しているとして話題になっています。志村さんはかねてより自分の持ちギャグや得意のフレーズはキャリアを通して本気でやり続けるべきとのスタンスを示しており、2013年7月放送のTBSラジオ『志村けんの夜の虫』でもダチョウ倶楽部・上島竜兵との対談中、『自分で楽しんでやっていないギャグはダメ』だと断言。ほかにも『自分が飽き始めたりした頃に流行したりする』とし、『欧米か!』のツッコミフレーズでブレイクしたタカアンドトシを例に挙げ、『タカトシにも言ったんだよ。“欧米か!”に飽きちゃって。でも次のギャグがないんですよって言うから、馬鹿野郎! お前が60歳になっても漫才で“欧米か!”はやってなきゃダメだよって。必ず1回はやれよって』とアドバイスしたようです。

 さんまと志村さんのこうした熱い思いが共通しているとして、ネットでは『さすがお笑い怪獣』『さんまさんも志村さんも言おうとしてることは共通してる』『さんまさんも志村けんさんも同じとは、驚きました』『一流になるほど、一芸の深みを大事にしている気がする』との反応が寄せられています」(テレビ誌ライター)

 志村さんはかつて伝説のコント番組「8時だョ!全員集合」(TBS系)の中で披露していた替え歌ネタである「カラスの歌」が不評だったことから、いかりや長介さんに「明日からもうやらなくていいぞ」と言われたと告白。その言葉通り、ネタの披露をやめたところ、放送後にクレームの電話が殺到し、「うちの子が寝ないぞ。どうしてくれるんだ!」と言われ、続行することになったという。

 一方のさんまも、「そんなワケ‥‥ホンマやっ!」や、村上ショージ考案の「しょうゆーこと!」など、長く愛用してきたギャグを披露する際は一切の手抜きをせず、全力で楽しみながらやり切ることが基本だ。

 さんまと志村さんにとって、自分を著名にしてくれたギャグを途中でやめたり、また雑に扱ったりなどの行為は、最も許せないものなのかもしれない。

(木村慎吾)

2021/6/24 7:15

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