ドローン最前線。規制だらけの日本では独自の工夫・改良が

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◆ドローンの雛形はヤマハから

 空の産業革命とも言われるドローン。

 残念ながら日本ではいまだに活躍の場が限定されており、「ドローン後進国」であることは否めない。

 が、産業用無人ヘリコプター時代には先進国でもあり、ヤマハ発動機の無人ヘリコプター「Rシリーズ」はGPSによる速度制御や自立機能も備え、まさに現代ドローンの雛形とも言える無人ヘリコプターだった。

 そもそも「ドローン」という名称はハチの羽音の事。

◆産業用では地道な開発が

 1935年にイギリスで開発された無線遠隔操縦標的機「DH.82B クイーン・ビー」とハチの羽音の「ドローン」を掛け合わせ、無線操縦の無人航空機をドローンと呼称したのが現在のドローンの名称の由来とも言われている。

 時は流れ、ヘリコプターのローター数も複数となり、今ではマルチロータータイプが主流。

 残念ながら日本ではドローン少年による度重なる事件や首相官邸無人機落下事件もあり、急速な法整備が行われ、気軽にドローンを飛行することができなくなり、一般人には縁遠い存在となってしまったが、産業用としては地道な開発が行われており、現在では一定の成果を見せている。

 2021年・6月14日~16日にかけて開催された「第6回ジャパンドローン2021」にて見かけた最新のドローンから注目すべきドローンをピックアップして紹介していこう。

◆最高速度90km/hの高速ドローン

 まず今後の注目株筆頭は、ソニーによるプロフェッショナル向けドローン「Airpeak S1」。2021年9月発売予定の業務用ドローンAirpeak S1は同社製のフルサイズミラーレスカメラαシリーズを搭載可能な世界最小のドローンとなる。

 最高速度は90km/hで飛行可能となっており勢いのある映像を撮影することができる。また、最新の飛行制御テクノロジーで20m/sの強風下でも安定飛行が可能。

 ドローン本体に搭載されたステレオカメラと気圧計や赤外線距離測定情報を統合し、飛行状況をリアルタイムに測定。これにより衛星測位システムが不安定な状況でも安定して飛行が可能となっている。

◆通信大手3社は運用プラットフォームに注力

 次は大手通信会社によるドローン運用プラットフォーム。NTTドコモ、KDDI、Softbankの3社はドローンを運用するためのプラットフォームの強化に力を入れている。

 特にKDDIは本格的なドローン配送事業のプラットフォームを展開。現在、長野県伊那市と提携し、「ゆうあいマーケット」を開始。ケーブルテレビのリモコンで食料品や日用品を注文するとドローンにより当日配送される仕組みとなっている。

 本格運用が開始されると不安になるのが万が一の際の備え。落下時に安全に着地させるパラーシュート機能や落下時の衝撃を吸収する「ドローン用エアバッグ」など様々な安全策が開発されている。

◆想定外の事態への対策も進む

 システムによりエラー等が発生した場合には瞬時に飛行を停止するシステムがあらかじめ組み込まれているものも多いが、想定外の事態に対する安全対策装置も様々なメーカーが開発しているようだ。

 有事の際に活躍するドローンも。中国のHARWARが開発した多用途ドローン「D-HOPE Ⅲ」は最大積載量が25kgとなっており、様々な救援物資を搭載することが可能。

 オプション品となる搭載アタッチメントには救援物資透過モジュールや水上救急救命モジュールなど様々なモジュールを搭載し災害対策活動を行うことが可能となっている。

◆今後の法改正を注視したい

 これ以外にも鯨類調査で活躍するVTOL-UAVや小型水中用ROVなど様々なドローンが世の中には存在しています。世界にはすでに人を乗せて飛ぶことが出来るドローンも登場しています。

 ドローン規制が更に厳しくなるとも言われている日本。今後の法改正を注視したいところです。

<文/板倉正道>

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【板倉正道】
テクニカルライター。三才ブックスのマニア誌『ラジオライフ』にてガジェットや分解記事を執筆。買ったら使用前に分解するのがライフワーク

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この記事のみんなのコメント

1
  • あきひろ

    7/9 21:54

    結局日本は何をするにも慎重論ばかりが幅を利かせて足を引っ張られ世界に遅れをとるんですよね。

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