ホエールウォッチングボートの真後ろで巨大クジラが静かに「スパイホップ」(メキシコ)

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プロの写真家でディレクターであるエリック・ジェイ・スミスさん(Eric J Smith、49)が、メキシコ西部サンイグナシオ湖で昨年3月に捉えた写真が注目されている。

エリックさんは2017年に初めてサンイグナシオ湖を訪れて以来、コククジラの魅力に取りつかれ、その日も朝からツアーに参加していた。

コクジラは体長11~15メートルで、体重は30トンくらいになり、寿命は約70歳と長生きだ。また体表にはフジツボ類などの寄生生物が付着していることが多く、まるで岩のように見える。

エリックさんはその日、パンガと呼ばれる小さなボートに乗ってホエールウォッチングに出かけており、コククジラが水面から体を持ち上げた瞬間の写真を捉えた。

エリックさんは当時のことを、『Digital Photo Pro』に次のように語った。

「数艘のパンガがコククジラを見るために集まっていたんだ。すると1艘のパンガに母子のコククジラが近づいてきてね。子供のコククジラが船首近くに顔を出したんだよ。それでみんなが子供のほうに気を取られていると、母クジラが船尾からゆっくりと音もなく顔を出したんだ。水面から垂直に体を出して、周りの様子をうかがっていたよ。“スパイホップ”ってやつさ。」

「僕はそこから数メートル離れたパンガに乗っていてね。幸運にもその瞬間を捉えることができた。ただすぐそばのパンガに乗っていた人たちは、全く違う方向を見ていたね。」

「そうして人々が母クジラに気付いて目をやると、その個体は水面下へと姿を消したんだ。辺りには歓声があがり、みんなが興奮して笑っていたよ。母クジラが接近したボートに乗っていた人も写真を撮っていたね。」

エリックさんによると、クジラの写真撮影は待ちの時間が長いためかなりの忍耐が必要だそうで、最後にこのように述べた。

「チャンスは少ないけど、ちょっと気を抜いた瞬間にとんでもないことが起こる。だからどんな状況下でもシャッターが切れるようにしているよ。コククジラがあんな形で現れたのも、かなりのサプライズだったしね!」

なおサンイグナシオ湖は1993年、「エル・ビスカイノのクジラ保護区」として世界遺産(自然遺産)に登録された。コククジラは一時期、生息数が激減したが、米アラスカ州やロシア近海からバハカリフォルニア州沖へと回遊する東の群れは数が安定しているという。

ちなみに今年5月にはバハカリフォルニア半島南部で、シャチの群れがイルカに空中で体当たりする瞬間が捉えられ話題となった。

画像は『Mirror 2021年6月16日付「Giant whale ‘slowly and silently’ sneaks up on boatload of camera-toting tourists」(Image: @esmith_images / Caters News Agency)』『LADbible 2021年6月16日付「Sneaky Whale Pops Up Behind Sightseers As They Look The Wrong Way」(Credit: Caters)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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  • 6/19 5:00
  • Techinsight japan

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