かつて川崎や熊本でプレーした元Jリーガーが、Kリーグでゴールを量産中

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 韓国Kリーグで元Jリーガーが得点を量産し続けていることをご存じだろうか。川崎フロンターレやロアッソ熊本などでプレーした在日コリアンの北朝鮮代表FWアン・ビョンジュン(安柄俊)のことだ。

 水原FC所属の2020年シーズンは26試合に出場して21ゴール4アシストを記録し、チームを1部昇格に導くとともに得点王、ベストイレブン、最優秀選手に輝いた。今季の開幕前には1部クラブへの移籍が決定的となっていたが、メディカルチェックで過去に手術歴のあるヒザが問題視され破談となり、最終的に2部降格の釜山アイパークへ移籍していた。

 こうしてアン・ビョンジュンは再び2部で新シーズンを迎えることになったが、開幕以降は現在まで行われた15試合(1試合未消化)すべてに出場し、12ゴール2アシストをマーク。1試合当たりの得点率0.8は1部、2部合わせてトップであり、直近では5試合連続得点中と、昨季に続く好調ぶりを披露している。

 なかでも、6月13日に行われた第16節の安山グリナース戦ではプロ初のハットトリックを達成。前半早々、後方からのロングパスを巧みにトラップして右足で先制点を決めると、PK成功で2点目を奪取。最後は同点で迎えた後半ロスタイムに左足で勝ち越し弾を沈め、チームを3ー2の劇的勝利に導いた。この活躍を受け、韓国プロサッカー連盟も第16節のMVPに選出した。

 ちなみに、ハットトリックを達成した安山戦のマッチボールは、出場したチームメイト全員の直筆サイン入りでアン・ビョンジュンにプレゼントされた。チームから温かな祝福を受けたアン・ビョンジュンは、「一生の宝物として大事にしたい」と笑顔で語った。

 今年でプロ9年目、年齢も31歳とベテランの域に差し掛かるが、最近のリーグ戦でゲームキャプテンを任されるなど、新天地の釜山ですでに厚い信頼を得ている。釜山を率いるポルトガル人のリカルド・ペレス監督が「若い選手の手本になる良い先輩であり、真のプロフェッショナルだ」と絶賛すれば、チームメイトの19歳FWパク・ジョンインも「ビョンジュンさんと一緒にプレーできて光栄」と尊敬の念を口にするほどだ。

 かつては1980~90年代に4度のリーグ優勝を果たした釜山も、1部を戦った昨季を除けば近年は2部が定位置となりつつある。“昇格請負人”との呼び声も高いアン・ビョンジュンが釜山を再び1部に返り咲かせることができるか、エースストライカーとしての活躍を今後も期待したい。

文=姜 亨起(ピッチコミュニケーションズ)

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