コンカフェ流行、オタクが飯にチェキをぶっ刺す「飯チェキ」行為の謎

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 コロナ禍で「夜の街」が批判されて以来キャバクラが苦戦を強いられる一方、根強い固定客(オタク)を抱えるコンカフェ(コンセプトカフェ)は元気な印象だ。

 そんなコンカフェに通いつめるオタクの間で一風変わった風習があるという。その名は「飯チェキ」。働くキャストのチェキを、飲食物に入れたり飾ったりするのだとか……一体、なぜそんなことをするのか。その実態を取材した。

◆推しにアピールするために…

 鈴木祐樹さん(仮名・20代)は普段からコンカフェに通う一人である。飯チェキは日常的に行っているとのことで、その理由をたずねてみた。

「推しに“いつも君のチェキやアクキー(アクリルキーホルダー)を携帯しているぞ”っていうアピールの部分が大きいです。あとは単純に見た目が面白いのでSNSにあげたくなるというか……」(鈴木さん)

 そのアピールをすることによって、チェキに写る本人からはどんな反応があるのか聞いてみると「Twitterにあげると、威嚇ふぁぼ(※)は来るんですけど、話すときに話題になったことはないですね……」とすこし残念そうに話した。

(編注※相手のツイートに対して実際は興味がないのに“チェックしたよ”ということを強調するためにいいねを押すこと)

◆飯チェキを歓迎するキャストも

 コンカフェに通う吉川優馬さん(仮名・30代)が飯チェキをするようになったきっかけは、推しが喜んでくれたからだと話す。

「最初、チェキをラーメンの横に置いて撮った写真をツイートしたら、思いのほか推しが喜んでくれたんです。それと以前に、グッズとして推しのアクキーが販売された時、『ラーメンに刺して』と本人が言っていました。なので、後日推しの好きなラーメン店に行ってアクキーを刺して改めて写真を撮りましたね」(吉川さん)

 吉川さんの画像を引用した推しのツイートには、たしかに「めっちゃ嬉しい!!!」と喜びの言葉が綴られていた。相手が喜んでくれるならば、とやりたくなってしまう心理はわからなくもない。

◆衛生面は気にする?

 飯チェキをするにあたって気になるのは「衛生面」だ。チェキやアクキーを飲食物に刺したり漬けるのに抵抗がない彼らは、実際のところどう感じているのか?

 吉川さんは、店頭備え付けの消毒ジェルで入念に消毒をしているという。

「チェキは推しと自分、アクキーに関しては自分しか触ってないとはいえ、こんなご時世なので流石に何もしないのはどうかなと。チェキやアクキーを入れているケースなども100%綺麗なものではないので、最低限消毒くらいは前後に……と思った次第です」(吉川さん)

 一方、鈴木さんは「自分が食べるものなんで特に気にしないですね」とのこと。飯チェキをする人でも衛生面の意識はさまざまな様子だ。

◆飯チェキは「尊い」もの

 そんな飯チェキ文化は、コンカフェやアイドルオタク界隈ではすでに浸透しているが、一般人からすると意味不明な行為にも見えるはずだ。

 しかしながら、オタクにとっては「尊い」ものだと藤川輝さん(仮名・30代)はうったえる。

「飯チェキは“推しと一緒にご飯を食べる”という意味です。お仏壇にご飯を乗せて、一緒に食べる。まるで仏教思想のようなもの。オタクにおいては推し始めることが、この世に生まれるとともに死を背負うことを意味します。つまり飯チェキというのは、それくらい尊いのです」(藤川さん)

 推しとは神様や仏様のごとく崇拝するべき存在。とはいえ、チェキを飲食物に刺したり漬けたりするのは、コンカフェに通うオタクの中でも賛否両論あるのだとか。

 時代とともに新たなブームはこれからも変化し続けていくであろう……。

<取材・文/桃沢もちこ>

【桃沢もちこ】
愛知県出身、'93年生まれ。好奇心旺盛の雑食オタクライター。主にアイドルを追っかけてます。趣味はサウナ、旅行、飲酒、カルト映画など。アングラカルチャーが好きです。Twitter:@mochico1407

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