新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、１年間の延期となった東京オリンピック・パラリンピック。いまだ、日本国内、世界各国ではコロナが猛威を振るっており、今年の大会開催についても賛否の声が方々から上がっている。

　そんな中、東京オリンピック・パラリンピックについて丸川珠代担当大臣（５０）は６月８日、閣議後の記者会見に応じた。

　記者団から、五輪スポンサーの一部が水面下で東京大会を９月か１０月に延期するよう提案したとイギリスの新聞が報じたことについて質問されると、丸川大臣は「組織委員会は“少なくともそういう話は聞いていない”と言っている。最終的に、延期はかなり難しいというのが私の今の実感だ」と述べた。

「つまり、東京五輪は当初の予定通り７月２３日の開催で事が進められているということでしょう。五輪を開催したのち、世界にどのような変化が起こるのかも気になるところです。

　ただ、五輪終了後には民放各局の『スポーツ部門』も縮小されることになるといいます。特に日本テレビは露骨に縮小に向けて準備を進めているといいますが、他局も同じような状況です」（制作会社関係者）

■地上波のスポーツ放送は“オワコン化”

　五輪が盛り上がれば、大会終了後にもスポーツへの感心は高まるはずだが。各局のスポーツ部門が解体、縮小される理由とはいったいなんなのか。

「各局上層部は、地上波キー局でのスポーツ関連の放送は“五輪がピーク”だと見ているんです。五輪後、地上波キー局でのスポーツ放送はビジネスとしては成立しないと判断している。

　現在、Ｊリーグをはじめ、プレミアリーグやセリエＡなど、サッカーの主な試合、さらにはプロ野球の試合は、ＤＡＺＮで中継されています」（前出の制作会社関係者）

　ナインティナインの矢部浩之（４９）がＭＣを務めていた『やべっちＦ.Ｃ.』（テレビ朝日系）と、極楽とんぼの加藤浩次（５２）がＭＣだった『スーパーサッカー』（ＴＢＳ系）は、ＪリーグがＤＡＺＮで中継される体制となり、番組が終了したと言われている。

　そして、２０２０年９月に終了した『やべっちＦ.Ｃ.』に代わり、同年１１月からはＤＡＺＮ内で『やべっちスタジアム』がスタート。

「野球、サッカーを含め、多くのスポーツがＤＡＺＮやＣＳなどで放送されています。今、本当にスポーツが見たい人は専門チャンネルにお金を払って見ているわけです。日本テレビでは年に数回、巨人の試合をゴールデン帯で中継しますが、世帯視聴率は５％ほど。通常の番組の半分の視聴率しか取れないため、現場は、“やって欲しくない”というのが本音だといいます。

　しかし、日本テレビと巨人は同じ読売グループなので、年間数試合、決まった試合数を放送せざるを得ないそう。ただ、地上波でスポーツをやるというのは完全に“オワコン化”している。そのため、各局の関連部署も縮小していくことが決まっているようです」（前同）

■亀梨和也、松岡修造……タレントキャスターにリストラ危機！

　番組構成作家はこう話す。

「地上波でのスポーツ放送がビジネスとして成立しない、ということになると、スポーツ番組にも変化が訪れるでしょうね。３月末まで放送されていたＴＢＳの『スーパーサッカー』のように放送時間が午前０時からどんどん深い時間に移行していき、しまいには午前１時３０分から放送され、ついには終了、という例もあります。

　終了、あるいはＭＣや出演者をリストラするスポーツ番組が多く出てくるでしょうね」

　日本テレビの『Ｇｏｉｎｇ！Ｓｐｏｒｔｓ＆Ｎｅｗｓ』はくりぃむしちゅーの上田晋也（５１）とＫＡＴ－ＴＵＮの亀梨和也（３５）が、フジテレビの『Ｓ―ＰＡＲＫ』は同局の宮司愛海アナウンサー（２９）と鈴木唯アナ（２７）が、テレビ朝日の『ＧＥＴ ＳＰＯＲＴＳ』はウッチャンナンチャンの南原清隆（５６）が担当している。

　さらに、松岡修造（５３）はテレビ朝日の『報道ステーション』と『サンデーＬＩＶＥ!!』をはじめ、五輪のメインキャスター、世界水泳、フィギュアスケートなどの中継に出演しており、“Ｍｒ.スポーツ番組”と言っても過言ではない。

「五輪後、どの番組もより厳しくなるのは間違いないでしょうが、フジテレビの『Ｓ―ＰＡＲＫ』などは、終了に向けて動き出しているとも聞こえてきますね……。

　他の番組でも、地上波でやるのはもう難しい、という判断が下されるのかもしれない。ＢＳやＣＳに移動することもあるかもしれませんが、そうなればより予算は少なくなり、名の通ったタレントなどは使いにくい。そうなっていけば、タレントキャスターの中にはリストラ、ということになる人も出てくるでしょうね」（前同）

　五輪後、地上波テレビでスポーツを見ることはできないのか……？　そして生き残れるタレントキャスターは誰になるのか!?