佐藤二朗監督「自分のなかの何かを救済したい」…自身の作品で「生きづらさを抱えた人たち」を描く理由とは?

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俳優の佐藤二朗がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「いい部屋ネット presents 佐藤二朗のいい部屋ジロー」。佐藤が「いい部屋ジロー」の“大家”、リスナーは“住人”となり、日ごろの悩みや疑問に答えます。5月29日(土)放送では、映画評論家・松崎健夫さんがゲスト出演。佐藤が原作・脚本・監督を手がけ、山田孝之さんが主演をつとめる映画「はるヲうるひと」(6月4日(金)公開予定)について語りました。


(左から)松崎健夫さん、佐藤二朗


◆映画「はるヲうるひと」への思い
佐藤が主宰する演劇ユニット「ちからわざ」で2009年に初演、2014年に再演された舞台を映画化。とある島で置屋を営んでいる3人の兄妹と、そこで働く4人の遊女たちの過酷な日常を描いたストーリーです。

佐藤演じる長男・真柴哲雄は、物事すべてを暴力で解決しようとする粗暴な男。次男を演じる山田孝之さんは、兄に恐れながら置屋の遊女たちの世話をする得太を、仲里依紗さんは、長年持病を患って床に伏している長女・いぶきを演じています。

佐藤は「負を抱えた人が、ちょっと光が見える話、俳優がものすごく過酷な状況に追い込まれたときの芝居を観たい、やりたいという思いがあった」と脚本を書いた当時のことを語ります。

一足早く作品を鑑賞した松崎さんが一番気になったのは、「(佐藤の初監督映画)前作の『memo』も含め、二朗さんはなぜ、“生きづらさを抱えた人たち”を描くことに特化しているのか」ということ。

この質問に佐藤は、「僕とすごく仲のいい演出家の鈴木裕美さんが『はるヲうるひと』の舞台を観にきてくれて、一緒に飲んだときに『舞台で扱っている一つひとつの題材が、商業作家なら二の足を踏むような題材なのに、二朗は魂に触れた俳優の顔や芝居が観たくて“やりたい”という欲求が勝っているから、その一線を越えちゃうんだよ』と言ってくれたことがあって。それが自分のなかで思い当たるというか……」と話します。

また、佐藤が主演をつとめたドラマ「浦安鉄筋家族」(テレビ東京系)で妻役を演じた水野美紀さんが、雑誌のインタビューで語っていたという言葉を引き合い出し、「『二朗さんは、笑いと表裏一体である。もしかすると、二朗さん自身、負を抱えた人たち側の人間だと思っているのかもしれない』って。たぶんそうなんでしょうね。わからないけど、“自分のなかの何かを救済したい”という思いがあるのかもしれない」と語ります。

◆公開延期を経て、ついに公開
コロナ禍で多くの作品が公開延期となるなか、映画「はるヲうるひと」も公開延期を経て、満を持して劇場公開を迎えます。佐藤は「作品を撮っていたときは、(世の中が)こんな状況になるとは思ってもいなかった。だから、コロナを意識して描いたわけではないけど、閉塞感やそこから動けない感じは、どんな環境の人にもあるような気がするんですよね。山田孝之が『全力でやったので、全力で受け止めてください』と言っていたけど、(作品を観るときの)体調やそのときの状況で捉え方が変わる作品だと思う」と語ります。

松崎さんが、「一見、置屋の遊女たちの話のように見えるけど、実は普遍的な家族の話だったり、生きづらさを抱えたりしている人たちの話なんだなと思って、すごく感銘を受けた」と絶賛すると、佐藤は「昨日と同じように、そこに負があるのに、それでも“明日も生きてみるか”って思うところに、僕はすごくドラマを感じるんですよね。松崎さんのおっしゃるように、日々を生きるためにみんなが挑んでいるような部分と通ずるところがあるのかもしれません」と話していました。

番組では、住人の皆さんからのメッセージを受け付けています。番組Webサイトからどしどしお寄せください。

次回6月5日(土)の放送も、どうぞお楽しみに!

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聴取期限 2021年6月6日(日) AM 4:59 まで

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<番組概要>
番組名:いい部屋ネット presents 佐藤二朗のいい部屋ジロー
放送日時:毎週土曜 11:00~11:25
パーソナリティ:佐藤二朗
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/jiro/

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  • 5/29 11:30
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