ソン・フンミンら欧州で戦う韓国人10選手の今シーズンを振り返る

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 昨年夏から始まった欧州各国リーグもついにシーズンの幕を閉じた。素晴らしい活躍を見せた選手や新天地で奮闘した選手、ポジション争いに苦しんだ選手などさまざまだったが、韓国人選手はどんな1年を送ったのだろうか。欧州でプレーする韓国人選手10人の2020ー21シーズンを振り返ってみよう。

ソン・フンミン(FW/トッテナム)



シーズン通してキャリアハイの活躍を披露したことは言うまでもない。公式戦通算22ゴール17アシスト(リーグ戦は17ゴール10アシスト)の数字は、1シーズンにおける自己最多得点記録であり、クラブ史上初の2シーズン連続10ゴール10アシストも達成した。しかし、トッテナムは来シーズンのCLはおろかEL出場権の獲得にも失敗。“相棒”のハリー・ケインも退団希望を表明したとされるが、韓国のエースは今夏にどのような決断を下すだろうか。

ファン・ウィジョ(FW/ボルドー)



同級生のソン・フンミンに負けじと、欧州2年目を迎えた元ガンバ大阪のストライカーも奮起した。開幕から2020年内はわずか2ゴールと苦しんだが、今年に入って持ち前の得点力が復活し、一挙10ゴールをマーク。シーズン通算12ゴールでチーム内得点王となり、初の欧州2ケタ得点を達成した。現地ではボルドーが財政難のため資金確保が急務で、オファー次第ではファン・ウィジョを手放す可能性が報じられているが、来シーズンの去就は果たして。

イ・ガンイン(MF/バレンシア)



開幕戦で見せた2アシストの活躍で今シーズンの飛躍が期待されたが、直後に主将ホセ・ガヤとFKのキッカーをめぐる口論などもあり、徐々に出場機会が減少。冬には退団説が浮上するも結局は残留したが、シーズン終盤の監督交代後もさして状況は変わらず。リーグ戦24試合出場(うち先発15回)は昨シーズンよりも増加したとはいえ、満足のいくシーズンではなかっただろう。今夏の移籍はほぼ確実とされていて、欧州5大リーグのクラブが関心を示していると伝えられている。

ファン・ヒチャン(FW/ライプツィヒ)



チェルシーへ移籍したティモ・ヴェルナーの代役として期待されたものの、不完全燃焼のままシーズンが終わった。ケガや新型コロナウイルス感染による離脱があったとはいえ、ほとんど定位置争いに絡むことができず。DFBポカールでは3ゴール2アシストを記録したものの、ブンデスリーガでは0ゴール1アシストとさびしい結果に終わった。新指揮官のジェシー・マーシュ監督とはザルツブルク時代の師弟関係なだけに、来シーズンでの復活が待たれる。 

イ・スンウ(MF/ポルティモネンセ)



伸び悩みが嘆かれて久しい“韓国のメッシ”は、今シーズンもその姿をピッチ上であまり見られなかった。シーズン当初に在籍したシント・トロイデンでは監督交代を機に出場機会を失い、冬からはレンタル移籍でポルティモネンセに加入するも先発入りは一度もなし。結局、途中交代4回の出場時間51分に終わった。同じくバルセロナ下部組織出身で、欧州生活での苦戦を強いられたペク・スンホは今春に母国へ復帰しただけに、イ・スンウも今後、欧州でプレーを続けるか否かの決断が求められる。

チョン・ウヨン(MF/フライブルク)



順当な成長を見せたシーズンと言っていいだろう。トップチームでの出場がなかった昨シーズンと打って変わり、今シーズンはリーグ戦26試合に出場(うち先発7回)、出場時間891分で4ゴールを記録。ドルトムントやフランクフルトといった上位相手に得点を決めるなど、決定力に磨きをかけた。また、3月に行われた“日韓戦”ではA代表デビュー。今夏の東京五輪でも、Uー24韓国代表メンバーに飛び級入りする可能性が高い。

クォン・チャンフン(MF/フライブルク)



シーズン序盤からベンチスタートが続くと、韓国代表での新型コロナウイルス感染もあって戦線を離脱。復帰したかと思えば今度はヒザのケガに苦しめられ、結局リーグ戦では12試合の出場に終わってしまった。兵役のため今シーズンをもってフライブルクを退団し、古巣の水原三星ブルーウィングスに復帰。今季いっぱいは水原三星でプレーし、来季以降はKリーグ2(2部)の金泉尚武(国軍体育部隊)に入隊するものと見られる。もう欧州の第一線でその姿を見る機会はなくなってしまうのだろうか。

イ・ジェソン(MF/ホルシュタイン・キール)



ドイツ2部で迎えた欧州3年目のシーズンは、リーグ戦33試合に出場して5ゴール6アシストをマークするなど、キールの昇降格プレーオフ圏内の3位フィニッシュに貢献。ただ、現在ブンデスリーガやプレミアリーグの複数クラブが獲得に興味を示しており、イ・ジェソン自身、キールの昇格に関係なく今夏に移籍するものと見られている。キールは中心選手であるイ・ジェソンの残留を熱望しており、契約延長オファーも準備しているとされるが、別れの日は近い。

チ・ドンウォン(FW/ブラウンシュヴァイク)



ここ数年ですっかり存在感が薄まった韓国代表の“元9番”。マインツ在籍2年目で迎えた今シーズンも開幕をケガで出遅れ、復帰後もほとんど出場機会を与えられず。冬にレンタル移籍した2部のブラウンシュヴァイクでは、加入直後こそ1ゴール1アシストを挙げるも以降は沈黙。結局、チームの3部降格を防ぐことができなかった。ブラウンシュヴァイクに再レンタルの意思はなく、レンタル元のマインツでも構想外の状態。もはや母国・韓国でも去就が報じられなくなってしまった。かつてはサンダーランドやアウクスブルクでもプレーしたが、新たな居場所は見つかるだろうか。

ファン・インボム(MF/ルビン・カザン)



活躍の場をメジャーリーグサッカー(MLS)からロシアに移すと、公式戦通算20試合に出場して4ゴール4アシストを記録。チームを率いるレオニド・スルツキ監督からも「代えの利かない選手」と絶賛され、欧州1年目にしては上々の結果を残した。また、冬にレンタル移籍で加入した齊藤未月について「チームにとって大きな財産になる選手」と太鼓判を押すなど、同じアジアの後輩を気にかける一面も。今シーズンは齋藤のケガもあって同じピッチに立てなかっただけに、来シーズンは2人がともにプレーする姿を見てみたいところだ。

文=姜 亨起(ピッチコミュニケーションズ)

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