映画『スノーホワイト』シリーズ 『白雪姫』の物語が驚きの大変身を遂げた人気シリーズを徹底解説!

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グリム兄弟が創作した名作童話で、ディズニーでアニメ化されたことでも有名な『白雪姫』。この物語を最新技術を駆使しダーク・ファンタジーとして実写映画化した『スノーホワイト』シリーズ。豪華な出演者と原作の大胆なアレンジで話題を呼んだこのシリーズについて、あらすじと見どころをご紹介しながら解説しよう!

◎『スノーホワイト』(2012)あらすじ(ネタバレあり)

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舞台はマグナス王(ノア・ハントリー)が治める豊かで美しい国。王とエレノア王妃(リバティー・ロス)の一人娘スノーホワイト(クリステン・スチュワート)は「スノー」の愛称で国中の誰からも愛されている、姿も心も美しい少女だった。
エレノアの急死をきっかけに、平和だったこの国は次々に不幸に見舞われた。黒い甲冑を着た謎の軍勢が攻め込み、マグナスは苦戦の末何とか敵軍を撃退するが、その捕虜である美女ラヴェンナ(シャーリーズ・セロン)に心を奪われ、結婚する。ところが、実はラヴェンナは邪悪な魔女で、魔軍を城内に引き込むとマグナスを暗殺し、スノーを捕らえて塔に閉じ込める。さらに、辛うじて逃げ延びたハモンド公爵(ヴィンセント・リーガン)とその息子のウィリアム王子(サム・クラフリン)以外の家臣を皆殺しにして王国を乗っ取ってしまう。
ラヴェンナの悪政によって王国は荒廃するが、彼女自身は若い娘から若さを吸い取って美貌を保ち続けていた。彼女は、この世に存在する一番美しい女性の名前を答えるという不思議な鏡を持っていて、鏡の精(クリストファー・オービ)はいつもラヴェンナの名前を説絶えていた。しかしある日、その答えが美しく成長したスノーに変わってしまった。さらに鏡の精は、スノーにラヴェンナの命を奪う力があること、スノーの心臓を掴めばラヴェンナは美と魔力を永遠に持ち続けることができるとも告げる。しかし、ラヴェンナがそれを実行しようとしたところ、スノーは隙を突いて逃げ出し、闇の森に逃げ込む。
ラヴェンナは、森に詳しい猟師のエリック(クリス・ヘムズワース)が妻を亡くし悲しみに暮れていたことから、妻を蘇らせることを条件にスノーを捕らえる任務に就かせる。エリックはスノーを捕らえるが、ラヴェンナには死者を蘇らせることなどできないことを知ると、スノーの逃亡を手助けする。スノーたちは、高い壁を作って逃げ込んだ民を保護しているハモンド公の城を目指し、森の中を進んでいく。その間に、個性豊かな小人たちと出会い、幼馴染のウィリアムと再会する。しかし、もう少しで城に着くという時に、ウィリアムに化けたラヴェンナによって毒リンゴを食べさせられたスノーは命を落としてしまう。
だが、スノーを守り切れなかったことを悔やみながらエリックが彼女の遺体にキスをすると、呪いが解けてスノーは蘇生する。スノーはラヴェンナを倒そうとハモンド公や民を説得、軍隊のリーダーとなって王国の城に攻め込む。ラヴェンナは魔軍で応戦するが、小人たちも協力して善戦する。スノーはラヴェンナとの一騎打ちの末、彼女の心臓に短剣を突き刺す。ラヴェンナは若さを失って一気に老いていき、息絶える。
こうして、スノーが王位に就いた王国は、以前のような平和と繁栄を取り戻した。

◎『スノーホワイト/氷の王国』(2016)あらすじ(ネタバレあり)

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ラヴェンナの妹フレイヤ(エミリー・ブラント)は、既婚の男と愛し合い娘を授かる。しかし、そんな彼女に嫉妬したラヴェンナは、彼らの愛の不幸な終わりを予言する。そしてその通り、男が娘を殺してしまう。深く悲しんだフレイヤは、禁断の魔法の力を得て氷の王国を作ってその女王になり、愛を信じなくなったため愛することを一切禁止した。
さらに彼女は村々で子供たちをさらうと戦士として育て上げ、強力な軍隊を作った。彼らの中でもエリック、サラ(ジェシカ・チャステイン)、タル(ソープ・ディリス)は最も優秀でフレイヤに気に入られていたが、エリックとサラは王国の掟を破って愛し合い、二人で王国から逃げ出そうとする。しかし、そのことを知ったフレイヤが差し向けた戦士たちによってサラは殺され、エリックも深手を負うが辛うじて一命を取り留める。
7年後、エリックはラヴェンナの王国で一人静かに暮らしていたが、盗まれたラヴェンナの鏡を取り戻すよう頼まれる。鏡がフレイヤの手に渡るとさらに邪悪な力を得ると考えた彼はその依頼を引き受け、ニオン(ニック・フロスト)ら二人の小人と一緒に鏡を探す旅に出る。その途中、氷の王国のハンターたちに襲われた彼らを救ったのは、死んだはずのサラだった。実は、二人は引き離された時、フレイヤの魔法によってそれぞれ違うビジョンを見せられ、互いを諦めるように仕向けられたのだ。サラは、かつて彼女がエリックに贈ったペンダントを彼がいまだに身に着けていたことから彼のことを信じ、二人の愛は蘇る。
サラや2人の女性の小人も加えて旅を続けたエリックたちは、ついに鏡を見つける。鏡の恐ろしい力を知っていたエリックは鏡を破壊しようとするが、そこへフレイヤが現れて鏡を奪おうとる。実はサラはフレイヤの差し金で一行に加わっていて、フレイヤの命令を受けたサラはエリックの心臓めがけて弓を射る。しかし、彼女はわざとあのペンダントに向かって弓を射て、エリックが死んだように見せかけた。
鏡を城に持ち帰ったフレイヤはラヴェンナを蘇らせることに成功する。しかし、そこへエリックが侵入してフレイヤを殺そうとして、彼に加勢したサラたちとラヴェンナ姉妹との戦いが始まる。サラに裏切られて激怒したフレイヤは、エリックとサラを殺すようにタルに命令するが、タルや他の戦士もフレイヤに立ち向かう。ラヴェンナが戦士たちを殺そうとしたことがきっかけで、フレイヤは彼女の娘を殺したのが実はラヴェンナだったことを知る。彼女の娘がラヴェンナより美しくなるという鏡の予言を聞いたからだった。
フレイヤはラヴェンナを殺そうとするが、返り討ちに遭って深手を負う。しかし、最後の力を振り絞って鏡を凍らせ、それをエリックが斧で破壊したため、ラヴェンナは消えてしまう。エリックとサラの姿を見て愛の素晴らしさを思い出したフレイヤは、微笑みながら息を引き取るのだった。

白雪姫と悪い魔女の両方に重点を置いた、新たな『白雪姫』の世界

LONDON, ENGLAND - MAY 14: L-R Kristen Stewart, Chris Hemsworth and Charlize Theron attend the world premiere of "Snow White And The Huntsman" at The Empire Leicester Square on May 14, 2012 in London, England. (Photo by Dave Hogan/Getty Images)

近年、童話にあるダークな部分を掘り下げて映画化する作品が増えて来た。このシリーズも、そんな作品の一つと言うことができるだろう。しかも、白雪姫が悪い魔女の軍勢と戦う戦士となり、その戦いをクライマックスにしたアドベンチャー・アクションとしての一面も持たせることになった。
当初、白雪姫の役には無名の若手を使い方針で、何人かの候補が挙がっていた。その中にはアリシア・ヴィカンダーやフェリシティ・ジョーンズなど、後に有名になる面々も含まれていた。しかし、結局、名子役から順調にキャリアを積んできたダコタ・ファニングや、『トワイライト』シリーズでブレイクしたスチュワートという、すでに有名な女優たちが最終的な候補になり、スチュワートが主役を獲得した。
また、魔女ラヴェンナにウィノナ・ライダー、猟師のエリックにはジョニー・デップやヒュー・ジャックマンらがオファーされたがいずれも断られ、それぞれセロンとヘムズワースが引き受けた。また、監督には数々のCMの演出を手がけてきたルパート・サンダースが抜擢され、長編映画監督デビューを飾った。

1作目が興行的に成功を収めたため続編の製作が決定したが、前作の公開直後にサンダースとスチュワートのスキャンダルが発覚し、紆余曲折の末二人とも降板。白雪姫が登場しない(できない)ため、エリックを主人公にしたスピンオフという形に変更された。代打の監督は当初『ショーシャンクの空に』のフランク・ダラボンが引き受けていたがやはり途中で降り、前作でVFXスーパーバイザーを務めたセドリック・ニコラス=トロイアンが監督デビューを飾ることになった。
ヘムズワースやセロンら続投組に加え、今回のもう一人の主人公であるフレイヤ役にブラントが起用された。さらに、『ゼロ・ダーク・サーティ』(2012)でアカデミー主演女優賞にノミネートされたチャステインも出演し、セロンも交えた実力派女優同士の演技合戦は見ごたえあるものになった。

有名な『白雪姫』の物語から、自由な発想で意外な形に発展したシリーズ。別物として、あるいは裏返しのような作品としても、十分楽しめる二本だ。そして何より、セロンはじめ実力派の美人女優たちの共演が貴重なシリーズでもある。

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