液晶テレビでシャープが意地の首位奪還、TVS REGZAは「一月天下」に終わる

拡大画像を見る

 液晶テレビで一時首位の座を失ったシャープが4月、トップシェアを奪還した。3月に初めてトップを獲得したTVS REGZA(REGZA、旧東芝)だったが、「一月天下」に終わった。全国の主要家電量販店やネットショップの実売データを集計するBCNランキングで明らかになった。

 4月の液晶テレビメーカー別販売台数シェアは、シャープが22.8%でトップ、REGZAが18.1%で2位。以下、ソニーが14.8%、パナソニックが12.8%、Hisenceが10.5%で続いた。16年5カ月の間、連続してトップシェアを守ってきたシャープが3月、0.1%の僅差ながらREGZAに破れ、初めて2位に後退。その後の動きに注目が集まっていたが、わずか1カ月でトップの座を取り戻した。
 昨年は、新型コロナウイルス感染症の影響で巣籠り需要が活発化。液晶テレビも、前年比で2割から6割増の売り上げを記録し活況を呈していた。この特需を捉えたのが、ソニーとREGZA。特に、ソニーは昨年5、6月の2カ月間、販売台数前年比で200%超え。50型以上の大型モデルが好調で、継続的に売り上げを伸ばした。大型モデルの販売構成比が高いため、販売台数シェアこそ3位だが、販売金額シェアでは、この4月も25.9%と堂々の1位だ。REGZAも、特需を捉えたメーカーの一つ。ソニーほどではないか、一時前年比で2倍近い売り上げを記録するなど、好調だった。同社は、小型から大型まで満遍なく売り上げを伸ばし、全体のシェアを拡大させた。
 一方、巣籠り特需を取りこぼしたのがシャープとパナソニック。特に、パナソニックは一時前年比で半減水準まで売り上げを落とした。シャープは2桁増を記録する月もあったが、他社に比べて不安定で迫力に欠けていた。2社とも年末商戦では盛り返し2ケタ増まで挽回したものの、今年に入って再び前年比マイナス圏で苦しんでいる。シャープとREGZAの逆転劇は、こうした背景から生まれた。
 シャープは4月、8K液晶テレビ2機種を筆頭に、テレビとレコーダー合わせて19機種を5月下旬から6月にかけて一挙に発売すると発表した。画像エンジンの刷新や動画配信サービス対応の強化、本体内蔵マイクを使った音声コントロール機能など、意欲的な製品をラインアップ。やや遅きに失した感は否めないものの、ユーザーニーズの変化を捉えようと躍起だ。テレビ離れが叫ばれる中、テレビのトップシェアメーカー、シャープがどこまで踏ん張れるか注目したい。(BCN・道越一郎)

関連リンク

  • 5/16 18:30
  • BCN+R

スポンサーリンク

記事の無断転載を禁じます