コンデジ久々の2けたプラスも、手放しで喜べる状況ではない

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 2021年4月のレンズ一体型デジタルカメラ(以下、コンデジ)の前年同月比は「133.1%」と前年を大きく上回った。しかし、実状は20年の販売台数が悪かったため、伸び率が良く見えるだけだ。3年前の4割程度の水準まで市場規模は縮小してることが、家電量販店・ネットショップの実売データを集計する「BCNランキング」で明らかとなった。

 まず、前年同月比(伸び率)をみていくと、20年4月は34.6%と前年同月の3分の1まで落ち込んでいた。その後、21年2月まで前年を下回る水準で推移、3月に106.5%とプラスに転じ、翌4月も133.1%と前年を大きく上回った。しかし、伸び率は前年の販売台数が基準となるため、あくまでも前年よりも高い水準になったということに過ぎない。
 そこで、18年4月の販売台数を「100.0」とした指数を算出し、直近3年間の市場規模の推移を追ってみた。
 18年4月以降右肩下がりで推移し、卒業・新入学シーズンの3月には持ち直したが、それ以降も市場規模は縮小していった。消費増税前の19年9月には駆け込み需要が発生し前年の88.7を若干上回り89.2に達した。その後の反動減に加え、新型コロナ感染拡大で卒業・入学式の延期・中止となり、20年3月の商戦期はなかった。依然として感染拡大は続いているが、21年3月の台数指数は51.0と前年の水準を超え、翌4月も39.3で前年同月の29.5を10ポイント近く上回った。とは言うものの、この3年で市場は4割程度の規模まで縮小しており、伸び率がプラスに転じたからといって、手放しで喜べる状況にない。
 オリンパスのカメラ事業売却、コンデジではないがニコンは一眼レフカメラ本体の国内生産から撤退するなど、デジタルカメラに関連する暗いニュースが続いている。ようやく市場縮小は底を打ったようにみえるが、18年と同等の水準に達するのは厳しい。
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。
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  • 5/13 15:00
  • BCN+R

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