【まるで宇宙船】あの魅惑の建物「中銀カプセルタワービル」に住むことになった!

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諸君は中銀カプセルタワービルを知っているだろうか。中央区と港区の境目近く、銀座8丁目の首都高沿いにあり、その外観は実に個性的で見た者を一瞬フリーズさせる。SF世界のような近未来的でありながら年季が入ったこの建物は、実は知る人ぞ知る名建築なのだ。かくいう筆者も10年ほど前から大ファンである。

なんとこの度ひょんなことで1ヶ月の期間限定で住めることになった! きっと読者の中にも気になる人が多いであろう、この中銀カプセルタワービル。諸君の期待と不安を一手に引き受け、いざ筆者が入居してみるぞ!

・中銀カプセルタワービルとは

今年で築49年になる中銀カプセルタワービルは、あさま山荘事件や札幌冬季オリンピックのあった1972年に建てられた。円窓のある長方形のカプセルがひたすら積み上げられたような強烈な外観は、当時から注目の的で今でも国内外で噂に名高い建築物である。

設計は建築家の大家、黒川紀章。新陳代謝という意味からとられた建築・都市計画である「メタボリズム思想の建築」の代表作品だ。古い細胞が新しい細胞になるように、古くなったカプセルを新しいカプセルに変えられるようにと建てられたが、今のいままでカプセルを交換したことはないという。

建物自体は13階建てと11階建てのツインタワーで、カプセルの数は140個。住民は購入もしくは賃貸でカプセルを所持している。用途は住居やオフィスなどさまざま。セカンドハウス・オフィスにしている人も多い。

そして2018年より1ヶ月から賃貸できるマンスリーカプセルがはじまり、現在第31期。総勢200名以上が利用してきた。

・私が住むことになった理由

実はこのマンスリーカプセル、居住者の退去に合わせて、前回の第30期で一旦募集を終了している。私はその事実を知り、大いにうちひしがれた。

ちなみに数年前に入居できないかと調べたことがあったが、ちょうど売却も賃貸情報もない時期だった。そして後にマンスリーカプセルの存在を知ることになるのだが、「いつでも住めるなら、そのうちでいいだろう」と先延ばしにしていたのが運の尽き。気づくとマンスリーカプセルは終了……。

そんな悲しい経緯がありつつも、なんと先日、別仕事の取材でスタッフとして同行することに! それだけでも「神様ありがとう!」ってな感じであるが、物は試しにマンスリーカプセルを運営している中銀カプセルタワービル保存・再生プロジェクト代表の前田達之さんに胸のうちを伝えてみた。

すると数日後、「ちょうど空く部屋があるけど住みますか?」と前田さんより連絡が……! 「住みます!!」ともちろん即答。そんな天からのプレゼントのような出来事に「こんな夢みたいなことってあるのか」と一人涙した。この時ほど “ご縁” という言葉を意識したことはない。強い思いとご縁があると夢は大体叶うのだ(筆者談)。

・3大ないない問題

憧れの中銀カプセルタワービルに期間限定で住めることになったとはいえ、いくつか問題点がある。まずは基本情報をお伝えしよう。

カプセルは約10平方メートル。中にユニットバスがあるので、スペースとしては約4畳半。昭和のかほりがする広さである。そこに小さい冷蔵庫とエアコン、寝具一式、椅子が備えられている。これはありがたい。

さて何が問題かというと、お湯が出ないのだ! ユニットバスがあってもお湯がでないので使えない。水のみ。ただし共有のシャワールームがあるという。

ちなみにキッチンはない。カプセル内にも共同のものもない。ガスコンロを持ち込もうと思っても、火は使用禁止。料理は外食もしくは持ち込みか、電気器具でどうにかするしかない。

さらに洗濯機もないので、コインランドリーに通うことになる。Google マップで調べたところ、一番近いコインランドリーは徒歩16分のところにあった。トホホ……。

さてさていくつか不便そうな点もあるが仕方ない。なにせここは天下の中銀カプセルタワービル。住めるだけで十分ではないか。もうこうなったら大いに楽しむしかない! それでは夢の中銀カプセルタワービルライフのはじまりはじまり。

住み心地などは、じっくり堪能してから記事にしたいと思う。乞うご期待!

執筆:千絵ノムラ
Photo:RocketNews24.

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  • ロケットニュース24

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