東京五輪テスト大会「札幌ハーフマラソン」 海外から参加たった6人の「深い意味」

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東京オリンピックのマラソンコースを使用したテスト大会「札幌チャレンジハーフマラソン」が5月5日午前、札幌市で行われた。コロナ禍が拡大する中での大会ということもあり、多数の課題を残す結果となった。

日本のコロナ対策どう見られているか

大会のポイントの一つは、海外から何人ぐらいの有力選手が参加するかだった。海外のコロナ対策の進み具合や、日本のコロナ対策が外国からどう見られているかを推し量ることが出来るからだ。

結果的には、海外からの参加者はオランダ、ドイツ、ケニア、マレーシア4か国の6人にとどまった。オランダとドイツからは、五輪マラソン内定選手が1人ずつ参加したが、マレーシアの2人は日本でいえば市民マラソンランナー並みのタイムしかも持っていない選手だった。

そもそも、4月19日に概要が発表されたとき、海外からの参加選手名は明らかにされていないという異例の大会だった。朝日新聞は当時9か国の13選手と調整していると報じていたが、大会サイトで参加者名が公表されたのはレース前日の5月4日。ぎりぎりまで調整が難航していたことがうかがえる。結局、4か国の6人、それも知名度の低い選手が混じっており、開催を計画していた段階の思惑とは異なる結果となった。

日本代表のための「実走」レース

日本からは、日本選手は五輪代表の男女計6人のうち、前田穂南(天満屋)、鈴木亜由子(日本郵政グループ)、一山麻緒(ワコール)、服部勇馬(トヨタ自動車)の4人が出場した。当初予定されていた中村匠吾(富士通)は体調不十分で欠場した。女子は一山が自己ベストの1時間8分28秒で優勝した。

選手は試走も兼ねているので、レース結果に一喜一憂はできない。女子3位の鈴木選手はレース後、「実際に走ってみなければわからない細かいアップダウンを確認できた」と成果を語っている。結果的に日本の代表選手のための「実走」レースとなった。

大会では大々的に「観戦自粛」が呼びかけられ、沿道の人出は通常のマラソンに比べれば少なかった。「本番の運営面を確認するテスト大会」ということであるなら、多数の観客がいた方が望ましかったはずだが、そうはならなかった。

毎日新聞によると、沿道では「五輪ムリ 現実見よ」と五輪開催に批判的なプラカードを掲げた人の姿も見られた。レースのテレビ中継では、沿道の女性が「オリンピック反対」と訴える声が聞かれた場面もあったという。同紙は「この状況下で本当に走っていていいのかと思うこともあった」という代表選手の複雑な胸のうちも伝えている。

レース後にまん延防止要請

大会を視察した東京五輪組織委員会の橋本聖子会長(56)は「安全安心だと実証していただいた」と成果を強調した。

海外からの選手や関係者に対しては入国後の行動制限を徹底し、複数回の検査をしたという。しかし本番となると、さらに多くの選手や関係者であふれ、何日も前からコース沿いを試走する姿が見られるようになる。

仮に本番が「無観客レース」となっても、一定数の観衆が詰めかけ、制御が難しくなるであろうことも見せつけた。

札幌ではちょうどコロナ感染者が拡大し、大会については開催に反対する声も多数あった。5日には、地元球団・北海道日本ハムファイターズのクラスターが拡大している。

NHKによると、北海道は、5日のレース後の対策本部会議で、札幌市では新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからないことから、政府に対し札幌市を対象地域としてまん延防止等重点措置を適用するよう要請することを決めた。<J-CASTトレンド>

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  • 5/6 19:30
  • J-CAST

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