東京駅から日帰りでカクテルを楽しもう! 埼玉・大宮の至極のBAR3選

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 関東でも有数のターミナル駅である大宮は東北・北陸新幹線をはじめ12路線以上が集まる交通の要衝。ここ、実はかなりレベルの高いバーが集まっている街なのです。その理由は、大宮という街がベッドタウン・ビジネス街の両方の顔を持っているから。だから2軒、3軒目の文化が必然的に生まれ、独自のBar文化も根付いてきました。

 しかも、今の大宮のバーは、次世代のバーテンダーが台頭。互いが切磋琢磨し自由闊達に羽を広げている真っ只中。そう、大宮はいまバーが面白いんです。というわけで今回は、東京駅からの交通費も含めて予算1万円でちょっと足を延ばしての“大宮遠征酒”を楽しむ方法をご紹介しましょう。

『Bar彩月庵』|季節の野菜やフルーツを使った独創的なカクテル

 昭和の風情を残す大宮駅東口から6分余り。喧噪の先にあるのは、着物姿の店主・峰澤悠介さんが迎えてくれる『Bar彩月庵』です。障子越しにボトルのシルエットが覗くバックバーや和の挿花など、さながら店内は茶室のよう。凛とした空間に雑念が溶け出し、ゆっくりと夜を楽しむ心構えができます。

「神社や茶室に漂う少しの緊張感って大事だと思うんです。心が落ち着くといいますか」と語るのは、和食の料理人だったという経歴を持つ峰澤さん。着物姿でシェイキングをするという斬新なスタイル。柔らかな物腰の峰澤さんと言葉を交わすうち、心もほどけます。

 例えば、胡麻杏仁豆腐から着想したという「胡麻と豆腐のデザートカクテル」は、胡麻の風味とミルキーな舌触りが滑らかにブランデーと溶け合う、その自由さが楽しい逸品。こうした和の精神が随所に光る、落ち着いた大人にこそ訪れてみてほしいバーです。

●SHOP INFO

店名:Bar 彩月庵

住:埼玉県さいたま市大宮区大門町2-25-2 野原ビル3F
TEL:048-782-8558
休:日(月祝の場合は営業し、翌日休)

『Sazerac』|約120種のジンが勢揃いする名BAR

 次に向かった『Sazerac』は約120種のジンを取り揃えるお店。初心者向けから玄人好みまで、ウイスキーも300種ほど。居並ぶボトルの隙間には骨董市で求めたというレアなアイテムも。さながらここは、山下さんが造り上げた大人の遊園地のようです。お酒と楽しく対峙できるこの場所では、洗練されたカクテルをはじめ、ジンの裾野の広さに感じ入ることができます。ここでは「ルッコラのマティーニ」を。

 大宮近辺にはフレンチの名店が多く、ヨーロッパ野菜研究会が発足。「その野菜を使ったカクテルです」とは店主の山下泰裕さん。ルッコラより幾分苦みの強いワイルドルッコラとも呼ばれるセルバチコをあえてチョイス、これがふくよかなジンと実によく合います。素材の含水量によって通常のシェーカーとボストンシェーカーを振り分け、舌触りに留意して氷片を丁寧に取り除きます。仕事はきっちりながら、ピンストライプのスーツに蝶ネクタイという姿もまた、大宮のバーは自由であると思わせてくれます。

「今の大宮のバーは上の世代の方が引退され、30~40代の元気がいい。自由な気風のなか、個性を追求する店が多いように感じます」

●SHOP INFO

店名:Sazerac

住:埼玉県さいたま市大宮区仲町2-42 セッテ・イン5F
TEL:048-783-4410
休:木

大宮を代表するディープスポットで締めのラムを

 締めは南銀座、通称「ナンギン」で。約300種のラムと50種のマデイラワインを取り揃える『Bar Feliz』は、約70年前に蒸溜されたワンショット2万円の幻のラム「ラパラン」から800円ほどのエントリー価格まで、幅広い領域のラムを取り揃えます。

 手首のスナップを利かせた正確なシェイキングから生み出されるカクテルの旨さは特筆もの。ロングカクテルで喉を潤し、ラムで夜を締めくくるのがオススメです。シガーの用意があるのもうれしいところ。「今後はポートワインにも力を入れていきたいと思っています」と店主の高橋徹夫さん。

 昨年マデイラ島行きを敢行。島のバーで出合ったというカクテルは、心くすぐる旨さです。度数が高いものは苦手という方向きには、自家製「ラムパンチ」の用意も。

●SHOP INFO

店名:Bar Feliz

住:埼玉県さいたま市大宮区大門町1-72-3
TEL:048-729-4188
休:火

(文◎山脇麻生 撮影◎荒井真丞)

※当記事は『食楽』2020年春号の記事を再構成したものです

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