【第93回アカデミー賞】異例ずくめの授賞式、レッドカーペットには今年も華やかな装い

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コロナ禍が続く中での開催となった第93回アカデミー賞。感染拡大の予防対策として、参加人数は最小限に抑えられたが、レッドカーペットだけは今年も華やかな装いが揃った。

今年のメイン会場は、ソーシャルディスタンスを保つことや換気などを考慮して、ロサンゼルスのユニオン駅になった。海外在住の候補者のためにロンドンやパリなど複数の会場を設け、スピーチの時間制限なし、各部門の発表順も異なるなど、何もかも異例ずくめだった授賞式だが、レッドカーペットだけはコロナ禍前と変わらない、鮮やかな様相を見せた。


3月に授賞式の概要が明らかになった際、ドレスコードはフォーマルと発表され、参加者たちは入念に準備した様子。レッドカーペットでひと際存在感を放ったのが、主演女優賞候補のキャリー・マリガン(『プロミシング・ヤング・ウーマン』)。「ヴァレンティノ(VALENTINO)」のオートクチュールのドレスはオスカー像を思わせるようなまばゆいゴールドのツーピース。バンドゥクロップトップに大きく裾が広がったスカートは、図らずも社会的距離を保つにも好都合なデザインだ。


同じく主演女優賞候補のアンドラ・デイ(『The United States vs. Billie Holiday(原題)』)もゴールドをチョイス。「ヴェラウォン(VERA WANG)」のワンストラップのドレスはアシメントリーなデザインで、片側のウエスト部分が露出している。


このような肌見せは、プレゼンターを務めたゼンデイヤの「ヴァレンティノ(VALENTINO)」のシルクシフォンドレスにも。ヴィヴィッドなイエローと600万ドル以上という「ブルガリ(BVLGARI )」のダイアモンド・ネックレスが印象的だった。主演女優賞候補のヴァネッサ・カービー(『私というパズル』)が着た「グッチ(GUCCI)」のペールピンクのドレスも、フロント部分が少しだけ肌を見せるデザインだった。


『ノマドランド』で作品賞、監督賞を受賞したクロエ・ジャオは三つ編みのおさげに「エルメス(HERMES)」のドレス。ほぼノーメイクで、パーティバッグというより実用的なポシェットを斜めがけして、足元は白のスニーカーという彼女らしいスタイルでハイブランドを着こなした。


『ミナリ』で助演女優賞を受賞したユン・ヨジョンはエジプトのデザイナー、Marmar Halimの深いネイビーブルーのドレス。ウィットに富んだスピーチで、今年の賞レースの人気者だった韓国の名女優は「私の名前はユン・ヨジョンですけど、今日はどんな風に呼んでも許します」と自分の名前を呼び間違えたプレゼンターのブラッド・ピットにチクリと一言贈り、会場の笑いを誘った。


最初のプレゼンターを務めたレジーナ・キングは、「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」のパステル・ブルーのドレス。カスタムメイドで、サテン地にシルバーのスパンコールとクリスタルでストライプの刺繍をほどこし、蝶の羽根を思わせる袖のデザインも優雅。エッジの効いたボブスタイルの髪とのコントラストも絶妙だ。


『プロミシング・ヤング・ウーマン』の監督で脚本賞を受賞したエメラルド・フェネルは「グッチ(GUCCI)」のフローラル・プリントのドレス。グリーンとライラックがメインカラーのオーガンジーにスパンコールの刺繍、フリルもたっぷりというドリーミーなデザイン。


助演女優賞候補のアマンダ・サイフリッド(『Mank/マンク』)は「アルマーニ・プリヴェ(GIORGIO ARMANI PRIVE)」の赤のドレス。プリーツの入ったチュール、胸元の深いVラインと大きく広がった裾は、ザ・女優というべき装いで、往年のハリウッドを描いた出演作の世界観にマッチしていた。


赤はプレゼンターを務めたリース・ウィザースプーン(ディオール Dior)、アンジェラ・バセット(アルベルタフェレッティ ALBERTA FERRETTI)、『ミナリ』のハン・イェリ(ルイ・ヴィトン LOUIS VUITTON)も着用。


主演女優賞候補のヴィオラ・デイヴィス(『マ・レイニーのブラックボトム』)と助演女優賞候補のマリア・バカロヴァ(『続・ボラット 栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計画』)は白。ヴィオラの「アレキサンダー・マックイーン(Alexander McQueen)」のドレスはトップのカットアウトのデザインが見事。バカロヴァは「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」のカスタムドレス。柔らかいチュールを何層も重ね、トップにクリスタルやビーズの刺繍をほどこしたロマンティックなデザインだ。


『ミナリ』で監督の少年時代を彷彿させる少年を演じた9歳のアラン・キムは「トム・ブラン(Thom Browne)」のタキシードとショートパンツ。黒のハイソックスは左側だけ4本のストライプが入っていて、心憎いアクセント。レッドカーペットでも臆することなく堂々たるポーズを決めて、人気をさらっていた。


男性では、助演男優賞候補のレスリー・オドム・ジュニア(『あの夜、マイアミで』)が「ブリオーニ(Brioni)」のゴールドのシルクのスーツ、『マ・レイニーのブラックボトム』のコールマン・ドミンゴもフューシャピンクのスーツ(ヴェルサーチ VERSACE)で注目を集めた。ドミンゴのインスタグラムによると、4500個のスワロフスキー・クリスタルとスパンコールが使用されているとのこと。


コロナ禍による例外的な演出、歌曲パフォーマンスを授賞式の事前番組中で放送するなど、様々なサプライズで記憶に残るものとなった第93回アカデミー賞。来年は、候補者のみならず多くのゲストたちのファッションをチェックできることを楽しみに待ちたい。

(text:Yuki Tominaga)

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  • cinemacafe.net

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