★『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』 最終話まで観た人限定レビュー!

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すぴ豊です。 『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』ついにフィナーレです。 今回はネタバレもありますから第6話まで観た方限定のレビューです。 1Pめ:第5話のあの人物の正体は? 2Pめ以降:第6話(最終話)を経て本作のレビュー です。

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第5話“真実”に登場する、あの女性は?

落ち込むジョン・ウォーカーの前に現れる謎の女性。
ヴァレンティーナ・アレグラ・デ・フォンテーヌ(通称ヴァル)というすごい名前ですが、彼女はマーベル・コミックにも登場します。シールドのエージェントで、ニック・フューリーの元恋人で(!)
しかも実は悪のヒドラ党のマダム・ヒドラというすごい人物です。
彼女はコミックでは黒髪に白髪が混じっており、だからジョン・ウォーカーに渡す連絡先のカードは白と黒が使われていました。コミックへのオマージュですね。実写化されるのは2度目でデビッド・ハッセルホフがニック・フューリーを演じてTV映画版『ニック・フューリー:エージェント・オブ・シールド』(98)にも
メイン・キャラとして登場しています。

今回、ヴァレンティーナ・アレグラ・デ・フォンテーヌを演じるのはジュリア・ルイス=ドレイファスです。

HOLLYWOOD, CA - FEBRUARY 18: Julia-Louis Dreyfus arrives for Premiere Of Disney And Pixar's "Onward" held at the El Capitan Theatre on February 18, 2020 in Hollywood, California. (Photo by Albert L. Ortega/Getty Images)

なおこのキャラは映画『ブラック・ウィドウ』にも登場するらしい!
本来なら映画『ブラック・ウィドウ』が公開されてから『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』の配信だったので、映画でみたあのキャラが登場!というサプライズだったと思うのですが、結果的に逆のサプライズになりそうですね。

MY『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』レビュー:新キャプテンの誕生!

第1話のサムのアクションでド肝をぬいた本作ですが、以降ずっとドラマに重きをおいたサスペンス・フルな展開。けれど第6話は再びサムのスーパーアクションが炸裂します。
しかしここに大きな違いがあります。
第1話のサムはファルコン、そして第6話のサムはキャプテン・アメリカとして飛びます。
そう『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』は6話の冒険を経て、サムが新キャプテン・アメリカになるまでの物語でした。偉大なる英雄の後を継ぐ、というのは大変なことです。
だからサムが「アベンジャーズ エンドゲーム」でスティーブから盾を譲られたぐらいで簡単に襲名できるものでは決してない。だからその苦労が描かれるドラマになるとは予想はしていました。けれどこのドラマはそれすら生ぬるい苦難と葛藤の物語でした。第5話“真実”で胸に迫るセリフがあります。歴史の影に葬り去られた“黒人のキャプテン・アメリカ”が言う。「誰も黒人がキャプテン・アメリカになることを望んでいないんだ」と。僕らはアメリカに人種差別の問題がある、ということを知識では知っています。BLMのニュースもみている。けれどこの問題は僕らが思う以上にはるかに深刻で根深いことなのです。
だからこそサムはキャプテン・アメリカになることを決意する。スティーブから指名されたからではない。ただのヴィラン退治のヒーローであるならファルコンのままで十分です。でもここであえてキャプテン・アメリカとして生きることを選択する。自分の意志で。より大きな大義のためです。第6話の爽快なアクションの後にサムが自分の決意を語るシーンに胸が熱くなりました。彼は“2代目キャプテン・アメリカ”では決してない。新しい時代の新キャプテン・アメリカなのです。

だからサムの新キャプテン・アメリカのコスチュームをブラックパンサーの故郷であるワカンダが作ったという設定も象徴的です。ブラックパンサーはマーベル初の黒人ヒーローであり、ファルコンはマーベル初のアフリカ系アメリカ人ヒーロー。コミックの世界における黒人ヒーローのパイオニアである2人のタッグをここに感じます。そしてコミックにはなかった設定ですが、サムが“サノスによってもたらせた5年間の空白から蘇った”というMCUならではの設定がここで活きてきます。ご存じのようにキャプテン・アメリカは第二次世界大戦の英雄だったスティーブが現在に蘇りヒーローとして活躍するわけですが、現代社会は彼が信じていたかつてのアメリカではない。この苦悩が彼にのしかかってきます。サムもまた5年間の間に世界が変わってしまったことを知る。5年前、自分が必死になって守った世界ではもうない。でも立ち上がる。コミックの設定上にスティーブとサムの運命が重なりました。

ここで一つトリビアを。

第1話からサムを助けるジョアキン・トレスですが(向かって左)
彼は原作コミックでもサムこと新キャプテン・アメリカの相棒で
新ファルコンとなります!

演じているのはダニー・ラミレス 。
彼はX-MENドラマ『ギフテッド 新世代X-MEN誕生』で
主人公ローレン・ストラッカーとちょっと恋仲になる、
幻覚を操るミュータント、ウェスを演じていました。

トム・クルーズ出演の『トップガン マーヴェリック』にも
出演予定です。

この物語のもう一人の主役バッキー。僕はタイトルに“ウィンター・ソルジャー”という彼のヴィラン名がもりこまれているので、またバッキーが悪のウィンター・ソルジャーに戻る話と思っていました。この予想は大きくハズれました。しかしウィンター・ソルジャー時代の過去はバッキーの中に残っている。バッキーが内なるウィンター・ソルジャーとどう向き合うかの物語です。ウィンター・ソルジャーだった過去は消せない。けれどそれをのり越えて生きていくことは出来る。今までのMCUの中でバッキ―は一番素敵な笑顔をみせます。
バッキ―の人生は、そして青春はこれからなんです。

ジョン・ウォーカー。僕が一番共感したのは実はこのキャラです。彼もこの国を、世界を、
人々を愛しており、本来なら超人血清を投与される価値のある人物だったと思います。
キャプテン・アメリカの後を継ぐ、ということは本当にプレッシャーだったでしょう。でも彼はそういうシンボルが必要だと信じて、この難役を引き受けます。決して彼自身の功名心とかではなかった。ウォーカーがサムからキャプテン・アメリカの座を奪ったのではありません。むしろサムが放棄した“キャプテン・アメリカ”という“汚れ役”を引き受けたんです。
だからサムもバッキ―も暴走し過激な行動に走ったウォーカーを止めようとするが責めたりはしません。彼のつらさを十分わかっているから。そして最後の戦いで3人は抜群のチーム・ワークをみせます。

この『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』に唯一物足りなさがあるとすれば、思ったほど極悪非道の許せないヴィランが出ない、ことかもしれません。

でも先にも言ったように、これはサムとバッキ―が巨悪を倒す話ではない。
様々な試練と葛藤の中でサム、バッキ―、ウォーカーがなにを選択し、どう生きていくかを描く群像劇でした。
サムはキャプテン・アメリカとして
バッキ―は真のヒーローとして
ウォーカーはU.S.エージェントとして
の人生を踏み出します。
3人の旅立ちに祝福を贈りたい。
そして!
『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』を経て映画『キャプテン・アメリカ4』が決まったようです。
サム、バッキ―、ウォーカーとの再会が今から楽しみです。

原題: The Falcon and The Winter Soldier/監督:カリ・スコグランド(『パニッシャー』『ウォーキング・デッド』『ハウス・オブ・カード 野望の階段』エピソード監督)
脚本:マルコム・スペルマン(『マイ・ファミリーウェディング』)
出演:アンソニー・マッキー(ファルコン役)/セバスチャン・スタン(ウィンター・ソルジャー役)/ダニエル・ブリュール(バロン・ジモ役)
© 2021 Marvel

そして次はロキ様です!

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