コロナ禍の対応に悩む飲食店関係者たち「グルメサイトで低評価に」

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 ついに新型コロナウイルス感染拡大の「第4波」が到来。政府は4月25日から、東京、大阪、兵庫、京都の4都府県を対象に緊急事態宣言を出す方針だという。飲食店に対する影響は計り知れない。

◆生き残りをかける飲食店関係者たち

 ——コロナ禍以降、ほとんど全ての飲食店で「客が減った」「売り上げが落ちた」と言われているが、そんな逆風の中でも、なんとか客を呼び込もうとメニューを工夫したり、テイクアウトや弁当販売を行ったり、血のにじむような努力を行う店主もいた。

 しかし、コロナ禍における営業には、店主や関係者を悩ませる「頭痛の種」がつきまとう。年始からの状況を振り返っていこう。

◆時短営業に振り回されて…

「時短で営業が20時まで、食べ物のラストオーダーは19時半まで、お酒はもうちょっと早くて19時まで。こうしないとお客さんに飲食を楽しんでもらえないというか、20時までに帰っていただけませんので……」

 苦々しい顔でこう話すのは、東京都内の居酒屋店長・杉野浩二さん(仮名・40代)。時短営業を迫られる中でも、杉野さんの味を求めてやってくる客の存在は「ありがたい」と話す一方で、「時間内に帰らない客」の存在に頭を悩ませてきた。

「普通、ラストオーダーを取るとき、まずは料理で、その後がお酒じゃないですか。ただ、お酒のラストオーダーで5杯も6杯も頼まれるお客さんがいて、そうなると、20時過ぎても帰られない。せっかく来ていただいていますし、帰ってくれとは言えません。大切なお客様ですから」(杉野さん)

 とはいえ、このことが役所の担当者の耳に入ったようで……。

「20時以降も営業している店がある、と市民の方から役所に通報が入ったようで、見回りに来られました。担当者さんからは”しっかりやってもらわないと困る”と言われましたが、こればかりはどうしても。お客さんに事情を説明しても、うーんと残念な顔をされて、心苦しいんですよね」(杉野さん)

◆弁当やテイクアウトに注力したが…

 一方、コロナ禍を乗り切るために「テイクアウト」や「弁当販売」を始めたという飲食店も少なくないが、そのせいで、思わぬ被害を受けたと話すのは、神奈川県内の飲食店従業員・坂本かなえさん(仮名・20代)。

「昨年春の緊急事態宣言以降に始めたお弁当販売が好調で、最近はおつまみセットの販売も始めていました。飲みに行けないというお客さんにも好評で、かなり順調だったんですが……」(坂本さん)

 売り上げも好調だというのに、坂本さんの表情が曇る。いったい、何があったのか。

「4月以降、弁当やおつまみが以前にも増して売れるようになりました。人気が出たのかな、と喜んでいたのですが、近くの公園で時短営業中の居酒屋から追い出された人たちがお酒を飲んでいて。それだけならいいんですが、弁当の容器をそのまま公園に捨てていくお客さんが多いらしく、公園の管理者や自治体から、なんとかしてくれと連絡が来るようになってしまったんです」(坂本さん、以下同)

◆客が公園や路上で飲み会、ゴミが散乱

 公園に行ってみると、確かに坂本さんが販売した弁当やおつまみの容器が散乱していた。中には食べ残しの状態で捨てられているものまであって、朝方になるとやってくるカラスにつつかれたりして散らかり放題。

「さすがにまずいと思って片付けに行ったのですが、うちの店以外の弁当容器やお酒の空き缶もある。うちの店の物だけゴミを選んで拾うのもアレだし、どうしていいかわかりません」(同)

 最近では、公園以外にも店先や商店街のベンチにまでゴミを捨てられるようになり、対応への苦悩が続いているという坂本さんだが、悩みは他にも……。

「テイクアウト品や弁当について、グルメサイトに低評価を書かれるようになりました。盛り付けが汚いとか冷めているとか。嫌がらせの可能性もありますが、お店で食べていただければ、そんな評価にはならないはずなのに。残念だし悔しくて仕方がありません」(坂本さん)

 苦しい状況の中でも、なんとか生き残りをかけようと飲食店関係者たちは努力してきた。今回の緊急事態宣言が発令された後にはどうなるのか。取材を続けていきたい。<取材・文/森原ドンタコス>


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  • 日刊SPA!

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