コロナ禍の夏のボーナス、見送り企業が増加 過去30年で最低水準の見通し

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新型コロナウイルスの感染拡大の勢いが衰えず、企業への悪影響がなお続くなか、2021年夏のボーナスの全労働者の一人当たりの支給額は、前年の夏と比べて4.8%減る見通しとなった。三菱UFJ リサーチ&コンサルティングが4月7日、レポートで明らかにした。

コロナ禍の影響が長引くなか、減額にとどまらず支給を取りやめる企業も増えそうだ。一人ひとりがもらえる額が減るばかりか、支給される労働者も減り、最近30年で最低水準になるという。

2021年夏のボーナスは昨冬に続く減少

三菱UFJリサーチ&コンサルティングのレポートのベースになっている厚生労働省の「毎月勤労統計調査」によると、民間企業(5人以上雇用)の2020年冬のボーナスは平均38万646円で、前年(39万733円)から2.6%減少。コロナ禍が経済に与えた影響が大きかったことに比べると減少幅が小さいが、これはボーナスを支給しなかった事業所を対象から外して算出したからだ。

昨年の新型コロナウイルスの感染拡大の影響は、夏よりも冬のボーナスに表れ、支給を取りやめた企業も多かった。厚労省の調査で、昨冬のボーナスを支給した事業所は69.8%で、前年の73.2%から3.4ポイント減少した。

三菱UFJリサーチ&コンサルティングのレポートによると、ボーナスを支給されなかった労働者を含めた減少幅は「1990年以降で最大」だった。

レポートは2021年夏のボーナスについて、民間企業(5人以上雇用)は新型コロナウイルスの感染拡大で、20年春~夏に急激に業績が悪化した影響が時間差で波及したため、支給額は「20年冬のボーナスに続き、減少するだろう」と指摘。「ボーナスの減額にとどまらず、支給を取りやめる企業も増加するだろう」という。

ボーナスを支給する事業所で働く労働者、つまりボーナスを受け取る労働者数は2年連続の減少が見込まれ、前年からは1.9%減り3988万人になると予測。支給が見込める労働者は前年比2ポイント低下して77.5%となり、1990年以降の最低水準を更新するとしている。

こうした分析を踏まえて、レポートでは「ボーナスを支給しない事業所に雇用される労働者も含めた全労働者の一人当たり支給額は、前年比4.8%減と大幅な減少が見込まれる」と予測。また、ボーナスの支給総額は2年連続で減少。前年比では4.2%減り、14兆9000億円と算出した。

ちなみに厚労省の調査では、昨夏のボーナスの「支給事業所における一人平均額」は38万3431円。ボーナスの支給がない労働者も含めた平均額は30万4828円だった。

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  • J-CAST

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