知ってた⁉ 女性監督がメガホンを取った注目&懐かしのホラー映画6選/オスカー受賞監督による作品ほか

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最近では女性の監督業への進出は当たり前となっていますが、まだホラー映画を手掛ける女性監督は少ないと言えるのではないでしょうか。そこで今回は、その草分け的な存在として、懐かしのホラー映画でメガホンを取った女性監督6選を紹介したいと思います!

『アメリカン・サイコ』

2000年に公開された『アメリカン・サイコ』は、衝撃的な内容で物議を醸したブレット・イーストン・エリスによる同名小説の映画化。舞台は80年代のニューヨーク。27歳にして一流企業の副社長になったハンサムなパトリック・ベイトマンは、高級アパートに暮らして美しい女性と婚約し、アメリカン・ドリームを地で行くような人生を送っていました。

ところが彼の心の奥には深い闇が広がり、どうしても抑えることができない欲求により、夜の街をさまよってホームレスや娼婦の殺害を繰り返す…というストーリー。

アメリカン・サイコ

アメリカン・サイコ

2000年/アメリカ/102分

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本作でメガホンを取ったのは、ポップ・アートの巨匠アンディ・ウォーホルを銃撃して瀕死の重症を負わせた女性、ヴァレリー・ソラナスを描いた映画『I SHOT ANDY WARHOL』(1996年)を監督したメアリー・ハロン。

『アメリカン・サイコ』には女性に対する暴力など不快なシーンが描かれていますが、「ハロンは社会的な主張を映画に注入することで上手くバランスを取っている」と評されています。

その他にハロンは、女優のシャロン・テートを惨殺したチャールズ・マンソン率いるカルト集団の恐るべき実態を、実行犯である女性信者たちの視点で描いた『チャーリー・セズ/マンソンの女』(2018年)や、青春ホラー映画『モスダイアリー』などでも監督を務めています。

『ペット・セメタリー』

1989年に公開された『ペット・セメタリー』は、ホラーの帝王ことスティーヴン・キング原作による小説の映画化。

物語で中心となるのは、米メイン州の田舎町ルドローへ引っ越して来たクリード一家。新天地に浮かれるのも束の間、ペットの猫が車に轢かれたため近くにあるペット・セメタリー(動物墓地)に埋葬したところ、翌日に猫が生き返るという不思議な現象が…。

その数日後、一家の息子ゲイジがトラックにはねられて亡くなり、悲しみにくれた父親ルイスは猫のように息子が生き返ることを願い、謎のペット・セメタリーに亡き息子を埋葬…。その後に起きる惨劇がショッキングな映像と共に描かれます。

ペット・セメタリー(1989)

ペット・セメタリー(1989)

1989年/アメリカ/103分

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原作を手掛けたキング自身が、「あまりにも内容が恐ろしくて忌まわしい」ため完成から長い間出版できなかったという、曰くつきの映画でメガホンを取ったのはメアリー・ランバート。

ミュージック・ビデオ界出身のランバートは、恐ろしくもスタイリッシュな映像でキングの小説を甦らせ、興行的にも大きな成功を収めました。

その後、ランバートは続編となる『ペット・セメタリー2』(1992年)でもメガホンを取り、TV映画『ハロウィーンタウン2 カラバーの復讐』(2001年)やホラー・サスペンス映画『アティック』(2008年)でも監督を務め、ホラーやダークな作品を得意としているようです。

『ニア・ダーク/月夜の出来事』

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1987年に公開された『ニア・ダーク/月夜の出来事』は、吸血鬼の少女に噛まれて同族となった青年が彼らの仲間となり、全米を横断しながら繰り広げる逃避行と戦いが激しいバイオレンスと共に描かれます。

西部劇タッチのホラー・アクション映画となる本作は、戦争映画『ハート・ロッカー』(2008年)で、女性初となるアカデミー賞監督賞に輝いたキャサリン・ビグローによる単独監督デビュー作。女性監督とは思えない大胆な演出で骨太アクションを魅せるビグローのスタイルは、すでに『ニア・ダーク/月夜の出来事』でも伺えると評されており、興行的にも成功を収めました。

ビグロー監督のファンならば、カルト・クラシックとして人気を博している本作は要チェックではないでしょうか。

ニア・ダーク 月夜の出来事

ニア・ダーク 月夜の出来事

1987年/アメリカ/0分

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『バッフィ/ザ・バンパイア・キラー』

若者の間で人気沸騰してスマッシュヒットとなった『バッフィ/ザ・バンパイア・キラー』(1992年)の主人公は、ハンターの血を受け継いだ女子高生のバッフィ。

吸血鬼と戦えるハンターを育てるために、中世から輪廻転生を繰り返してきた男メリックに見込まれたバッフィが、現代に甦ったヴァンパイアと闘う姿がアクション満載で描かれます。

本作は女性監督のフラン・ルーベル・クズイがメガホンを取り、マーベル映画『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』で監督&脚本を務めたジョス・ウェドン(現在、パワハラ疑惑で物議を醸していますが…)の脚本に目を留め、二人が映画化への実現に向けてタッグを組んだとのこと。

バッフィ ザ・バンパイア・キラー

バッフィ ザ・バンパイア・キラー

1992年/アメリカ/0分

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映画の成功により、本作のドラマ版となる『バフィー~恋する十字架~』が製作され、クズイは製作総指揮として参加。ドラマ版の大ヒットにより誕生したスピンオフドラマ『エンジェル』も手掛けました。

ドラマ版『バフィー』は7シーズンも続き、『エンジェル』は5シーズンにわたって放送される人気シリーズに! 現在、『バフィー』のリブートとなる新作ドラマの製作が進行中で、クズイはこちらのプロジェクトにも加わるようです。

『ヒッチ・ハイカー』

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1953年の公開作となる『ヒッチ・ハイカー』は、女流監督の草分け的な存在で知られるアイダ・ルピノ監督によるフィルム・ノワール。

旅行へ向かう途中の二人組が、道で立ち往生していた車の運転手を同乗させるのですが、その男が精神異常者であることが明らかに…。その男は捜査の手から逃げていた連続殺人鬼で、男が目的地に辿り着くまでに「二人を殺す」と脅し続ける…というストーリー。

ルピノ監督は、監督業に進出する前は女優として1930年~50年にかけて数多くの映画に出演し、作品の撮影中に映画製作を少しずつ学んだのだそう。

女優から監督へ転身!

50年代という、あらゆる分野や業界で男性が優位にあった時代に映画でメガホンを取り、高い評価を得たアイダ監督には尊敬の念しか沸き上がりません。

その他にアイダは、『地獄の掟』(1954年)では脚本&監督を兼任し、『二重結婚』(1953年)ではメガホンを取るだけでなく出演もこなし、『青春がいっぱい』(1965年)なども手掛けています。

そして、その後に監督業と並行して女優業も続け、テレビ映画『刑事コロンボ/死の方程式』(1971年)やドラマ『地上最強の美女たち!/チャーリーズ・エンジェル』といった作品に出演しました。

アジア系女性監督が手掛けた『ブラッド・ダイナー/悪魔のメニュー』

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『ブラッド・ダイナー/悪魔のメニュー』(1987年)の主人公は、健康食レストランを経営する兄弟ジョージとマイケル。亡くなった叔父の影響で古代ルメリアの邪教に傾倒していた兄弟は、ある日、叔父の墓を掘り起こして黒魔術の力により叔父の脳を甦らせることに成功します。

そして、叔父の脳に命令を下された兄弟が次々に女性を殺し始め、被害者の人肉がレストランでふるまわれる…という展開に。

80年代に女性ホラー監督が存在していた!

女性への性的虐待や人肉食、黒魔術といったタブーな要素がオンパレードとなる本作でメガホンを取ったのは、アジア系のジャッキー・コング。

現代でもアジア系の女性映画監督が多くないことを考えると、80年代でスプラッター・ホラー界で活躍したコングの功績はかなり大きかったと言えるのではないでしょうか。そして、もしコングが男性だったら、もっと当時に注目されていたのかもしれません。

その他にコングは、コメディ映画『ナイト・パトロール』(1983年)で監督&脚本&製作を担い、青春コメディ『トラブル学園/クレイジー・レッスン』(1987年)でも同様に3役をこなしています。

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  • 4/18 20:00
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