【襲来!新型コロナウイルス】現金か商品券か! 現金支給でも収入減? 政府のコロナ経済対策にネット民が激怒するワケ

現金か、それとも商品券か、全国民一律に給付するか、それとも所得制限を設けるのか――。安倍政権が今年4月にまとめる新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急経済対策が大詰めで紛糾している。

ネット上では、困っているのは誰でも同じ、全国民一律に現金を配るべきだという声が圧倒的に多いのだが......。

自民部会が「和牛商品券」配布のトンデモ対策

2020年3月26日付までの主要メディアの報道を見ると、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた緊急経済対策で、政府・与党内で浮上している案を整理すると、次のとおりだ。

(1)国民1人ずつに一律に現金を給付する(例:1人10万円、4人家族なら計40万円など)。
(2)(1)の案に所得制限を設け、富裕層には給付しない(例:全世帯のうち年収額が上から5分の1を除外など)。
(3)(1)の案に所得制限を設け、低所得層だけに給付する(例:全世帯のうち年収額が下から5分の1だけに配布など)。
(4)今回のコロナ禍で所得が大幅に減少した世帯を対象に現金を給付する(例:条件があてはまる世代に20~30万円など)。
(5)(1)の案の現金給付だと、貯蓄に回って景気対策にならないため、代わりに商品券を配る。
(6)(1)と(5)の案を組み合わせて現金と商品券、あるいは割引券、クーポン券などをつけて一緒に配布する(例:1世帯10万円プラス商品券など)。

ところで、商品券の内容の中にはトンデモ案まで飛び出している。自民党農林部会が取りまとめようとしている案がこれだ(日本農業新聞、共同通信などが報道)。

(7)コロナ禍に苦しむ畜産業救済のため「和牛」購入の商品券を配布する。

現金になるのか、商品券になるのか、また全国民一律なのか、所得制限が設けるのか。いずれにしろ給付案が閣議決定され、この4月中に補正予算が成立したとしても、実際に給付されるのは早くて5月末になる見込みだという。

ネット上で、特に猛烈な批判を浴びているのが(7)の「和牛商品券」だ。

「アメリカ、全国民1人に原則1200ドル(約13万円)の小切手給付。独ベルリン市、すべての自営業者に1万5000ユーロ(170万円)支給。アイルランド、毎週300ユーロ(3万4000円)支給。ニュージーランド、12週分の給与保証。フランス、給与の8割保証。各国とも主に現金給付によって新型コロナによる経済打撃への対策が図られているなかで、日本の政権与党が打ち出した対策は『和牛』......もはや正気の沙汰とは思えません。この緊急事態においても、自分の利権誘導を第一に考える政治家集団に権力を与えていることの意味を、私たち有権者はこれからたっぷり味わうことになるでしょう」
「これって何かの冗談ですか?本当のニュースですか?牛肉を食べない人もいますよ。うちでは子供も年寄りも食べません」
「JA(農業協同組合)職員です。農政畑政治家および農業団体、農業関係者の資質が問われるような恥ずかしい要求はやめてほしい。国難ですよ。忖度が横行する業界と思われるじゃないですか!」
「オレん家は漁業です。第一次産業だったらJF(漁業協同組合)も考えていただけないですか。とりあえず自分は富山県で、今はホタルイカの最盛期!でも売れません。ホタルイカ商品券お願いします!」

ところが、このホタルイカ商品券も現実味を帯びてきた。共同通信(3月26日付)によると、自民農林部会が「和牛商品券(名称は『お肉券』)」を提案するならウチもとばかりに、自民水産部会が国産魚介類を対象とした商品券、いわば「おさかな券」を発行する案を示したというのだ。

これには呆れて絶句する声が続出した。

「大学を出て政治家になったのに頭の中は小学生ですか?政府はいつまで小学生レベルの話し合いをしているのでしょう?」
「よくもまあこんなにズレた考えが出てきますね。この後は野菜券、お米券、食事券、お酒券、豚に鶏券...ですか。それなら普通の商品券でいいんじゃないかな。おっと、『日本銀行券』というものがあるんだから、それを活用する方向にしていただきたいですね」

コロナ禍で収入減って、どうやって調べるの?

ネット上の意見を読むと、ネット民の大半が「現金給付」を望んでいるが、コロナ禍で収入が急減した世帯だけへの給付や、所得制限を設けることについては反対の声が圧倒的だった。

まず、収入減少世帯だけの給付に対しては、こんな疑問の声が多い。

「どうやって収入減を調査するのか。それがコロナの影響って誰がどうやって判断するのか。調査にも莫大な税金、人手がかかり、支給がいつになるのやら。それに統計ミスを連発するのは間違いない」
「どうやって収入減の理由を証明できるの? もともと不人気だった飲食店が、コロナのせいで予約が全部キャンセルになった、客足が減ったとウソをついても見分けられるの?」
「うちの会社の場合、納期の長い案件を扱っているので、今すぐに影響が出ることはまずありません。しかし、これから新しい受注が出来なくなり、数カ月後、数年後には確実にダメージが来ますし、当然年収も下がります。これ、今の収入減少にはカウントされないのでしょうね」

低所得者だけが対象という案にも、こんな不安の声が。

「運輸関係の会社員の夫が、4月、5月は取引先(海外)との仕事がゼロになったから会社に来なくていい(休んでくれ)と言われました。普段の収入は全国平均ほどですが、会社が給与補償をしてくれません。家のローンや生活費、生命保険料、子供の教育費等をどうやって払えばいいのか。頭が真っ白になっています。でも、低所得者に限られる対応では私たちは弾かれるのだと思います。どうか公平な判断で私たちのような家庭も助けてほしいです」

「富裕層を除外する」という案にも圧倒的に多くの人が反対する。「全国民一律がベスト」というのだ。こんな意見に代表される。

「富裕層だろうが低所得者だろうが、コロナで被害を受けたのはみな同じはず。なぜ、所得制限をもうけるのですか?稼いでいるから、生活に困っているわけではないからと、こういう有事の時ですら富裕層は除外って、何なのでしょうね。むしろ富裕層に渡した方がお金をたくさん使ってくれて経済が回るんじゃないのですか」
「富裕層と一口に言いますが、医師や役職者など、今回のことで激務に耐え、責任の重い仕事をしている方が多いです。特に高額所得の医師たちは今、必死に最前線で働いています。普段から高い税金を払い、国に貢献しているのに、こういう国難の時に国からの何の見返りがないのはおかしいです」
「先日、担当大臣がテレビで『富裕層に現金をやるのはおかしい』という意見も出ていると発言していたが、『現金をやる』という言い方はないでしょう。富裕層ほど納税や消費に貢献しているのに、なぜ上から目線で『やる』などと、恵んでやるみたいな言い草をするのか。失礼ではないか!」

「スピードが勝負なんだ!スパッと一律現金でやってくれ」

今回の国難に当たっては国民すべてが平等であるべきというわけだが、ほかにも大きな理由がある。「富裕層」や「低所得層」の線引き議論に時間をかけていると、スピード感を持って現金給付ができなくなるというのだ。

「スピードが勝負なんだよ!いろいろ意見はあるが、今回はスパッと現金で全国民1人10万円でいい。商品券とか、富裕層は除外とか、預金されたら困るとか、そんな事を言っている場合じゃない!富裕層に渡ってもその現金使ってくれたらいいじゃないか。コロナの初期対応の失敗を挽回する機会だったのに2度目の失敗。安倍政権は終わったね」
「早くても5月末の給付って?信じられない!苦しい人がいっぱいいます。解雇されて収入がない、光熱費の支払いが出来ない、子供の入学・進学で学費がかかる......。今困っている人は2か月も待てません。コロナ感染死者よりコロナ自殺者のほうが増えそうだわ」
「何が緊急対策だよ。安倍さんは、間髪を入れず、一気呵成に、という言葉が好きなようだが、緊急対策っていうなら1週間くらいですぐに全国民に給付しなさい!俗にいう富裕層からは確定申告で返還してもらえば問題ないでしょう」

「地域振興券とプレミアム商品券の失敗に学べ」

麻生太郎財務相の「現金の場合、貯金に回らないという保証はあるのか?」という発言から急浮上した「商品券で配布」という案に対しても、大半の人が反対だった。

「今必要なのは生活保障であって、消費喚起ではありません。そもそも外出を自粛している中では、使いようがない。準備に時間のかかる商品券も適切ではありません。麻生大臣は、家賃の支払いに困る人々を想像すらできないのだと、失望の念を禁じえません。一刻も早く現金給付(生活保障のための現物給付や支払免除も含む)をすべきで、その上で経済対策を考えるべきです」
「現金給付であれば、一時的に貯蓄に回っても生活に余裕がなくなれば消費に回るし、生活の安全安心が確保されるので問題はない。それに商品券で使った分の手持ち現金が貯蓄に回れば結局は同じことだ」
「アホだなあ。内定を取り消されたり、店を畳んだりして、仕事を失ったりして生活できる保障がなくなった人たちが商品券を配られて何を買えと?商品券で家賃や光熱費が払えるのか? 子供の教育費が払えるのか?貯蓄に回ったっていいじゃないか。商品券だって使わない人は使わないぞ」
「苦しいのは景気の悪化で徐々に収入が減ることによる、光熱費、国民年金、税金の支払いや、月々の必要経費なんですよ。商品券にしたら、受け取り手続きも煩雑になってお年寄りは取りに行きませんよ。まさかそれを狙っている? 今回一番打撃を受けているのは、非正規雇用の方々や中小企業の経営者でしょう? なぜ一番苦しいところに現金が回るようにしないのでしょうか」

商品券は国民の手元に届くのに、時間と手間がかかるという指摘が多かった。

「今回のような緊急事態にはスピードといかにコストを最小限に抑えるかが勝負だ。商品券はまず印刷。窓口となる各自治体に送付。受け取り方法の周知。手元に届く。消費者が小売店で使用。受け取った小売店は商品券を現金化する手続き......。商品券は印刷費にカネがかかるうえ、手続きが現金より1か月はよけいにかかるよ」
「それだけではない。商品券を使うには外に出る必要がある。都市封鎖になる恐れがあるというのに対応がちぐはぐだ。コロナ終息の目処も立ってないのに、優先順位を間違えているぞ」
「そのムダな行程こそが政治家にとって大事なのかもしれないよ。なぜか? 『和牛商品券』でわかるように利権を生み出すから。だから商品券にこだわるのだろう」

最後にこんな指摘を。

「過去の地域振興券やプレミアム付き商品券が失敗したことに何も学んでいないですね。私は、先に行われたプレミアム商品券の手続きの仕事をしていましたが、どれだけの経費がかかっているのか、国民が知ったら腰を抜かすと思いますよ。市町村の職員もみな現金支給が一番手間と経費がかからずによいのにと言っています」

(福田和郎)

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