嵐・二宮和也と伊藤綾子は、「ネットとSNSがなかったら結婚できなかった」と私が思うワケ

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羨望、嫉妬、嫌悪、共感、慈愛――私たちの心のどこかを刺激する人気芸能人たち。ライター・仁科友里が、そんな有名人の発言にくすぐられる“女心の深層”を暴きます

<今回の有名人>
「一人の男としてケジメと決断」嵐・二宮和也
(結婚報告メッセージ、11月12日)

 嵐・二宮和也との交際をブログで“匂わせ”、多くのファンを敵に回した元フリーアナウンサー・伊藤綾子。2018年3月に「いったん、メディアの仕事から離れたい」とコメントを残して、芸能界から去っていったが、「いったん離れたい」ということは、つまり公の場に戻ってくる意志があるんだなと私は勝手に解釈していた。そして、11月12日、二宮は結婚を発表し、姿こそ見せないものの、果たしてアヤコは「ミセス二宮」として捲土重来したわけだ。

 2人の結婚を祝福したいという人、そうでない人の言い分はそれぞれ理解できる気がするが、それとは別に、ネットもしくはSNSがなかったら、このカップルは結婚できたのだろうかと、タラレバしてしまう。

 ジャニーズ事務所は、「所属タレントと恋愛した芸能人を干す」とか「所属タレントを結婚させないようにしている」といった、都市伝説を聞いたことがある人は多いのではないだろうか。V6のように6人中4人が既婚者というグループもあるので、本当にそんなタレントの自由を奪い、事務所の意向に従わせるようなことをしていたのか、真偽のほどはわからないが、少なくとも、「マスコミ」から自由を奪い、逆らわせないようにしていた時代があったのは確かである。

 1999年、「週刊文春」(文藝春秋)が、ジャニーズ事務所社長(当時)・ジャニー喜多川氏の所属タレントに対するセクハラを報じた。ジャニーズは名誉棄損で文藝春秋社を提訴し、裁判の結果、文藝春秋社は120万円の支払いを命じられたものの、セクハラについては認定された。

 日本を代表する芸能事務所のトップが、タレントにセクハラを働いている。常識的に考えれば大騒ぎになりそうなものだが、この事件を扱うニュース番組やワイドショーはなかった。高視聴率請負人とも言える人気スターを多数抱えるジャニーズだけに、もし取り上げたらタレントの出演を取りやめるといった圧力のようなものを、局側にかけていたのではないだろうか。あの時代、ジャニーズや所属タレントのネガティブ情報を目にすることはほとんどなかったように記憶している。

 しかし、90年代にネットが出現し、人々が「顔が見えない状態」で、自分の意見を言えるようになると、ジャニーズの情報管理体制に支障が生じだす。信ぴょう性が高いとは言えないものの、全てがガセとも言い切れない情報が、ネット上で散見されるようになった。ただ、当時のネットは「書いたら、書きっぱなし」の状態で、その情報が不特定多数の目に触れる機会も少なかったものだが、2000年代前半にSNSが現れると、従来の機能に加えて、「見知らぬ人同士とつながれる」「情報を拡散できる」ことができるようになる。

 最もこの恩恵に預かることができたのは、これまで意見を潰されてきた「弱い立場の人」ではないだろうか。例えば世界的なムーブメントになった「♯Me too運動」は、セクハラを受けてきたけれど、泣き寝入りするしかなかった弱い立場の女性の告発に端を発している。しかも、スマホの普及が進んだことで、証拠を保存する機能(動画、録音、LINEの履歴など)を人々が携帯できるようになった。一般人にはしがらみがないので、怖い物もない。かつて芸能事務所は、週刊誌に所属タレントのスキャンダルが暴かれることを恐れたものだが、今はSNSを使いこなす「モノ言う素人」が一番怖いのではないだろうか。

 それでは、ジャニーズにとっての最大の脅威「モノ言う素人」は誰かと言うと、二宮と交際中のアヤコだったのではないだろうか。芸能界をいったん退いた身だけに、アヤコがいくら非常識な行動を取っても、いさめてくれる事務所関係者はいない。かつ、アヤコは、世間に知られたくない二宮の情報をいくらでも握っていると言えるからだ。

 “匂わせ”を繰り返したアヤコは、嵐ファンからの好感度が高いとは言えないだろう。事務所もそんなアヤコとの交際に反対していたのではないだろうか。しかし、これで別れることになったら、アヤコが逆恨みして、SNSで二宮のネガティブな情報を拡散するかもしれない。また、ジャニーズの脅威はアヤコだけではないだろう。SNSでは、嵐ファンでない女性層から「年頃の女性と長年付き合った挙げ句に捨てた」といった意見が出て、拡散され、二宮のイメージダウンにもつながりかねない。二宮の結婚報告メッセージには「一人の男としてケジメと決断」と書かれていたが、アヤコと結婚しなくても、イメージダウンする可能性はあったと言えるだろう。

 テレビ局などのメディアを意のままに操ってきたジャニーズにとって、SNSでの暴露や批判は初めて目にする類いのものかもしれない。メディアであれば担当者を呼び出せるが、一般人相手にそれをするわけにはいかない。それこそ、一般人を恫喝したら、それもまたSNSで拡散されてしまうだろう。そう考えたとき、二宮とアヤコを“強制破局”させられないような空気が、ジャニーズ内に広がったのではないかと感じるのだ。

 ジャニー喜多川さんが亡くなり、過渡期を迎えたジャニーズ。そして、SNSを通して、多くの人が意見を言えるようになり、それをテレビが後追いするようになった時代。「結婚はタイミングである」と言われるが、アヤコにとっては「今のこの流れ」こそが、結婚のタイミングとして最適だったのかもしれない。

仁科友里(にしな・ゆり)
1974年生まれ、フリーライター。2006年、自身のOL体験を元にしたエッセイ『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。現在は、芸能人にまつわるコラムを週刊誌などで執筆中。気になるタレントは小島慶子。著書に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)『確実にモテる 世界一シンプルなホメる技術』(アスペクト)。

  • 11/14 21:00
  • サイゾーウーマン

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