「スカーレット」12話、戸田恵梨香と大島優子の身長差に萌える


(これまでの木俣冬の朝ドラレビューはこちらから)
連続テレビ小説「スカーレット」 
◯NHK総合 月~土 朝8時~、再放送 午後0時45分~
◯BSプレミアム 月~土 あさ7時30分~ 再放送 午後11時30分~
◯1週間まとめ放送 土曜9時30分~

『連続テレビ小説 スカーレット Part1 (1)』 (NHKドラマ・ガイド)

第2週「意地と誇りの旅立ち」12回(10月12日・金 放送 演出・中島由貴)


“次作「エール」からは働き方改革も手伝って月から金の週5となる。第一作「娘と私」(61年)以来の週5体制がどうなるかはまだわからないが、とりあえず今は、最後の週6回をたっぷり味わいたい。”

と、先週の土曜日に書いた。そうしたら、今週の土曜日もいい回だった。
またしても、喜美子と照子の友情。今週は、戸田恵梨香と大島優子バージョンだ。

「行くならうちを倒してから行け」


先週は子供たちのキスで、今週は柔道。

卒業式の日、余韻なく帰ってしまった喜美子を照子が追いかけて来て小さい体で立ちふさがる(このときの通学バッグは朝ドラでこの時代を描く時よく出てくるバッグだが、基本はベージュ。でも照子はピンク)。

「行くならうちを倒してから行け」

喜美子はしぶしぶ道場へ行くと、柔道の決まりも柔道着を着るのも無視して照子はやにわに戦おうとする。
ぎゅーっと抱きつく照子。
背の高い男子と背の低い女子の身長差萌えはよくあるが、少女たちの身長差萌えもかなり良い。
ひょろりと痩せた戸田恵梨香と小柄な大島優子のバランスがいい。
そう、戸田恵梨香の華奢さは少女にも少年にも見えて、その複合性が魅力になる。

女同士のタイマン勝負、SPEC当麻対ヤメゴク麦秋 夢の対決。紅い牙・狼少女ラン対超少女明日香みたいなことに(古いですね、すみません)。ああ、これをNHKの朝ドラで観ることになるとは…。ありがとうNHK、どうしたTBS(当麻と麦秋に関しては10回のレビューをご参照ください。ちなみに「SPEC」に大島優子は謎の白い少女で出演していて、そのときも小柄さが効果的だった)。

戦う女が似合うふたりではあるが、誰でもわかるように、ふたりは仲良し。照子の喜美子への寂しさの表現である。照子は丸熊陶業を継がないとならないので信楽を出ることができないのだ。

喜美子に投げられた照子が嘆くと、
「そんなんやから友達できへんのやで」
「さようなら〜照子 元気でな〜」とからかう喜美子。このときの戸田恵梨香の素足の美しさよ。

こんないい回を土曜日に作るなら、週5はほんとうにもったない。
台風19号が接近して、情報で囲まれてしまっているのも、台風情報は大事とはいえもったいなかった。

人生には三回ある


照子を悲しませた、喜美子の大阪行き。地元の就職がふいにだめになった喜美子の就職先を、常治(北村一輝)が大阪で見つけてきた。
絵もうまく、勉強もできるのに、喜美子は働かないといけない。お父ちゃんは運送のしごとをやっていて、そのため男子ふたりを雇ったことが11回でわかる。信楽に来たときは丸熊陶業で運送のしごとをさせてもらって独立したということか。

人生には、床をなめるように頭を下げないといけないときが3回ある と常治は子供たちの前で言う。
そのときのことを人生の3つのうちのひとつと言って、子供たちに教えるのだ。冗談を交えて。
10回では、口約束がいけなかったと喜美子に説いていた。それで、今回はちゃんと一筆書いてもらってきた。はんこも押して。こういうところはしっかりしている。

就職先を頼んだ相手はいとこ。このときのマツ(富田靖子)の微妙な顔は注意ポイント。
「ひよっこ」の語り・増田明美だったら「ここ、覚えておきましょうね」などと言うところだろう。「ひよっこ」あたりから、ナレーションが語り過ぎることが増えたが、今回は、原点回帰とも言うような、アナウンサーによる上品な小説朗読調で、ほどよく入ってくる。
11回のラストは、「みつけた焼き物のかけらを喜美子は旅のお供にしました」
かかる劇伴と相まって大変心地よかった。

このドラマの画調はなにかと赤(赤褐色)が印象に残る。
大阪に行くことが決まったときも、夜、灯りのついた部屋は赤みが強い。
喜美子が金賞をとった絵も秋の紅葉だった。

「もうよそもんやないからな」


喜美子が、焼き物のかけらを見つけたのは、たぬきの細道を通り抜けて開けた山の上。
燃える夕日に照らされて信楽焼の緋がいっそう鮮やかに見えたことだろう。
この道を教えてくれたのもお父ちゃん。
喜美子が子供のとき、本物のたぬきに出会ったけど、その後、一回も本物を見ていない。それは自分が信楽の人間になったからだと言う彼女に、父はその先の道を示すのだ。このときも、風呂炊いていて画面が赤い。
よそものはたぬきに騙される という1回でなにげなく出てきたことが、6年後もまだ生きていた。

林遣都ともしばしお別れ?


3週めは、あれよあれよという間に大阪編! 新キャラたくさん登場も楽しみながら、大阪行ったら、大島優子も林遣都もしばしお別れかと思うと残念。出てきたばかりにもかかわらず、三人組がずっと仲良かった感じが伝わってきたから。
柔道着抱えてあたふたする林遣都。華麗な投げ技を見て気絶する林遣都。これって照子のスカートの中身を見てしまったということだろうか? 新聞紙鼻につめられる林遣都。いじられキャラをみごとに演じている。
信作の信は信楽の信であることも印象的だ。
いつの間にか信楽に興味と親近感が沸いてきた。
(木俣冬 タイトルデザイン/まつもとりえこ)

登場人物のまとめ


●川原家
川原喜美子…戸田恵梨香 幼少期 川島夕空  主人公。空襲のとき妹の手を離してトラウマにしてしまったことを引きずっている。 絵がうまく金賞をとるほどの腕前。勉強もできる。とくに数学。学校の先生には進学を進められるが中学卒業後、就職する。
川原常治…北村一輝 戦争や商売の失敗で何もかも失い、大阪から信楽にやってきた。気のいい家長だが、酒好きで、借金もある。にもかかわらず人助けをしてしまうお人好し。運送業を営んでいるらしい。
川原マツ…富田靖子 地主の娘だったがなぜか常治と結婚。体が弱いらしく家事を喜美子の手伝いに頼っている。あまり子供の教育に熱心には見えない。
川原直子…桜庭ななみ 幼少期 やくわなつみ→安原琉那 川原家次女 空襲でこわい目にあってPTSDに苦しんでいる。それを理由にわがまま放題。
川原百合子…福田麻由子 幼少期 稲垣来泉 

●熊谷家
熊谷照子…大島優子 幼少期 横溝菜帆 信楽の大きな窯元の娘。「友達になってあげてもいい」が口癖で喜美子にやたら構う。兄が学徒動員で戦死しているため、家業を継がないといけない。婦人警官になりたかったが諦めた。
熊谷秀男…阪田マサノブ  信楽で最も大きな「丸熊陶業」の社長。
熊谷和歌子… 未知やすえ 照子の母

●大野家
大野信作…林遣都 幼少期 中村謙心 喜美子の同級生 体が弱い。
大野忠信…マギー 大野雑貨店の店主。信作の父。戦争時、常治に助けられてその恩返しに、信楽に川原一家を呼んでなにかと世話する。
大野陽子…財前直見 信作の母。川原一家に目をかける。

●その他
慶乃川善…村上ショージ 丸熊陶業の陶工。陶芸家を目指していたが諦めて引退し草津へ引っ越す。喜美子に作品を
「ゴミ」扱いされる。
草間宗一郎…佐藤隆太 大阪の闇市で常治に拾われる謎の旅人。医者の見立てでは「心に栄養が足りない」。戦時中は満州にいた。帰国の際、離れ離れになってしまった妻の行方を探している。喜美子に柔道を教える。
工藤…福田転球  大阪から来た借金取り。  幼い子どもがいる。
本木…武蔵 大阪から来た借金取り。

あらすじ


昭和22年 喜美子9歳  家族で大阪から信楽に引っ越してくる。信楽焼と出会う。
昭和28年 喜美子15歳 中学を卒業し、大阪に就職する。

脚本:水橋文美江
演出:中島由貴、佐藤譲、鈴木航ほか
音楽:冬野ユミ
キャスト: 戸田恵梨香、北村一輝、富田靖子、桜庭ななみ、福田麻由子、佐藤隆太、大島優子、林 遣都、財前直見、水野美紀、溝端淳平ほか
語り:中條誠子アナウンサー
主題歌:Superfly「フレア」
制作統括:内田ゆき

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