巨人・原辰徳VS日本代表・稲葉篤紀「イチロー争奪戦」

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 今春の開幕戦直後に電撃引退した“孤高の天才”。今後の動向に注目が集まる中、各球団首脳にマル秘動きが!!

「将来はまた楽しい野球をやりたい。たとえば草野球。プロ野球でそれなりに苦しんだ人間じゃないと、草野球は楽しめないのではないかと思っているので。これからは、そんな野球をやってみたい……」

 3月21日に東京ドームで行われたメジャーリーグ開幕第2戦。その試合後の引退記者会見でイチロー氏(45)は、こう語った。「選手として完全燃焼したのか、すがすがしい会見でしたね。“草野球をやりたい”というのも、いかにもイチローらしいなと思いました(笑)。ただ、本気で草野球構想が始動するとは、思っていませんでしたね」(スポーツ紙デスク)

 今季、メジャー開幕2戦目に出場した直後、電撃引退を発表したイチロー氏。現役生活は、日米合わせて28年間に及んだ。そのイチローが、引退発表からちょうど半年後に、草野球チームを立ち上げたと明かしたのだ。「チーム名は『KOBE CHIBEN』。イチローが選手兼監督で、オーナーも務めるとか。メンバーは現役時代、イチローの自主トレをサポートしてくれた友人が中心。オフに行われる初戦の相手は高校野球の強豪・智弁和歌山高校の教職員チームで、将来的には草野球のリーグも立ち上げる意向のようです」(前同)

 ついに動き出したイチロー氏だが、球界首脳陣は気が気でないという。「2016年にメジャー通算3000本安打を達成したイチローの評価は、松井秀喜よりもずっと上。引退を機に、“世界のイチロー”を我がチームへと、秋波を送る球団も少なくない。その筆頭が、侍ジャパンこと野球日本代表チームです」(球界関係者)

 侍ジャパンは、来夏の東京五輪で金メダル獲りの期待がかけられている。「自国開催ということもあり、“野球強国”日本の名に懸けて、是が非でも負けられない。稲葉篤紀監督は責任重大でしょう」(前同)

 その稲葉監督がすがるのが、イチロー氏だという。「15、16年と侍ジャパンの打撃コーチを務めたあと、17年に指揮官に就任した稲葉さんは、監督就任が決まると、イチローに“どこかのタイミングで(代表チームに)来て、声をかけてほしい”とメールしたことを明かしています。イチローは“タイミングが合えば行かせてもらいます”と、申し出を快諾したと言いますが、今のところ、その気はないようです」(専門誌記者)

 ただ、“脈なし”ということでもないようだ。「9月11日に、侍ジャパンを運営するNPB(日本野球機構)エンタープライズが稲葉監督以下、侍ジャパンのコーチ陣を発表しましたが、打撃コーチだけ不在なんです。運営側は“後日、適任者を発表する”としていますが、これは稲葉監督が、“イチロー用に打撃コーチの枠を空けているから”だとか」(前同)

 稲葉監督のみならず、運営側もイチロー氏の入閣を熱望しているという。「前任の小久保裕紀監督が退任する際、後釜の最有力候補だったのは原辰徳さんだったんです。東京五輪も控えていたため、運営側は実績があるビッグネームが欲しかったわけです。ただ、当時の原さんは週刊誌にすっぱ抜かれた“1億円愛人”問題で係争中だったため、コンプライアンス上の理由からオファーが出せなかった。それで、稲葉さんにお鉢が回ってきたんですよ」(同)

 スッタモンダで白羽の矢が立った稲葉監督は、“本命候補”ではなかったのだ。「失礼ながら、稲葉さんでは集客は難しい。これまでも、王貞治さん、星野仙一さんなど、大スターが代表監督を務めてきましたからね。でも、稲葉ジャパンにイチローが入れば、話題性は抜群。運営側は、五輪直前の臨時コーチでもいいから、イチローに参加してほしいんです」(同)

■「決勝の韓国戦で打てたのは原さんのおかげ」

 イチロー氏を狙うのは、侍ジャパンだけではない。原監督率いる巨人も、熱視線を送っているという。読売関係者が明かす。

「ナベツネさん(渡邉恒雄読売グループ本社代表)は、一時、“大したもんだ。ただの野球選手じゃなくて、ビジネスをやっても成功しただろう。ぜひ、巨人の監督をやってほしい”とベタ惚れでしたからね。ただ、現在の読売グループは総意として“松井秀喜監督の誕生”で動いている。イチローにちょっかいを出していると分かれば、松井がヘソを曲げるので、そんなことはしないと思いますけどね。また、今季限りで引退することになった阿部慎之助もいる。阿部は来季からヘッドコーチか、2軍監督をやる予定です。当然、次期監督の有力候補です」

 ただ、“イチロー招聘”に向けて動いている男がいるのだという。他でもない。原監督だ。「原さんは第2回WBCで代表監督を務めたとき、イチローをチームの柱に据えて、見事、世界一を勝ち取った。このときに深い絆が生まれた、と言われているんですよ」(前同)

 実際、原監督は17年4月にシンガポールで行われた東海大学同窓会の講演で、こう語っている。

〈急ピッチでチームを編成しなければなりませんでした。私は監督就任が決まったらすぐ、イチローに電話をしました。実はイチローとは、毎年オフに1度食事を共にする間柄でした。監督就任直後に電話で、「お前中心のチームを組むから」と言ったら、イチローはひと言だけ「原さん、分かった」と。それで十分でした。彼のおかげで、当時のメジャーリーガー達がほとんど集まってくれました〉

 イチロー氏のほうも、原監督を慕っているとされ、「決勝の韓国戦で打てたのは、原さんのおかげ。ずっと不調だった自分を、我慢して使い続けてくれた」と周囲に話しているという。

■巨人ヘッドコーチの怪情報

 こうした両者の関係を知ってか、イチロー氏が3月21日に引退会見を開く直前、球界関係者の間には“怪情報”が流れたという。

「その日、マリナーズのイチローが8回にベンチに下がったところで、突如“試合後にイチロー選手の記者会見がある”とアナウンスがあったんです。そこで、“ああ、引退するんだな”と分かったんですが、知り合いの球界関係者から電話がかかってきて、“イチローが、巨人のヘッドコーチやるんだってね”って言われたんです。“そんなわけないですよ”と答えたんですが、その日、“イチローが巨人のコーチに就任”という情報が出回っていたみたいですね」(引退試合を取材した巨人担当記者)

 今季、原巨人には、なぜかヘッドコーチが不在だ。「吉村禎章打撃コーチがヘッドを兼任しているともいわれますが、これは体裁を考えてのこと。原さんは、わざと空けているんでしょう。裏読みすれば、これが“イチロー枠”である可能性もありますね」(前同)

 ただ、深い絆で結ばれているはずの原監督でも、イチロー氏の招聘は難航しているようだ。

「昨年の10月に、原さんの野球殿堂入りを祝うパーティが開かれたんです。発起人はミスターと王さん、堀内恒夫さんで、600人規模の盛大なもの。ところが、一人だけ、“大物”が欠席したんです。それがイチローでした」(同)

 今や、球界を代表する実力者となった原監督でも、イチロー氏を操るのは難しいのだろう。

■オリックス、ソフトバンクも名乗り

 侍ジャパンと原巨人が争奪戦を繰り広げる中、青ざめているのが古巣のオリックスだ。「宮内義彦オーナーは、オリックス時代からイチローをかわいがってきた。メジャー移籍後も、グループ企業のCMに起用し続け、オフには練習場を使わせてあげていますから。“日本球界復帰なら、うちだろう”と確信しているはずです」(パ・リーグ担当記者)

 確かに、大恩あるオリックスで指導者になるのが、最も自然だろう。「ただ、イチローは、“監督をするなら優勝が狙えるチーム”というスタンスだといいます。オリックスは、そこが弱い。また、次期監督は田口壮2軍監督が有力。イチローは田口の後輩ですから、田口が監督をやるまでは打診されても断るでしょうね」(前同)

 オリックスは、“至宝のイチロー”をかっさらわれたらたまらないだろうが、同じパ・リーグに思わぬライバルがいるという。「ソフトバンクです。イチローは、優勝を狙えるチームで監督をやりたいのが本音。今や資金力、戦力とも球界トップとなったソフトバンクは魅力的です。それを知ってか、イチローは事あるごとに王会長への憧れを語っていますし、孫正義オーナーとも良好な関係だといいます」(同)

 侍ジャパンと原巨人の争いに、オリックス、ソフトバンクも名乗り。バトルロイヤルの様相を呈してきたイチロー争奪戦だが、最後に思わぬ強敵も控える。

「マリナーズですよ。イチローの現在の肩書は、“マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター”。奥さんはシアトル郊外で美容室を経営するなど、生活の基盤はアメリカにあるんです。松井秀喜にしてもそうですが、イチローには“日本に戻らない”という選択肢もあるわけです」(スポーツ紙メジャー担当記者)

 “孤高の天才”は、どんな決断を下すのか――。

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  • 10/10 6:30
  • 日刊大衆

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