ダイキンの「うるさらX」、給水なしでも1リットルの水をつくって「エアコン洗浄」

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 1999年に世界初の湿度コントロール技術を搭載したダイキン工業のルームエアコン「うるるとさらら」は、発売20周年を機に「うるるとさららシリーズ」として「うるさらX(エックス)」「うるさらmini」「うるるとさらら空気清浄機」「うるるとさららZEAS」の4シリーズを発表した。ここでは、11月1日発売の最上位モデル、うるさらXに搭載された業界初の「水内部クリーン」を見ていこう。

 今回のうるるとさららのシリーズ化は、室外機で外の空気に含まれる水分を取り込みながら室内の湿度をコントロールできる「無給水加湿技術」を、これまでのリビングだけから、プライベートの寝室や子供部屋、エアコンのない空間では湿度制御できる空気清浄機、そして店舗や病院などの業務用まで広げていくという、ダイキンの経営戦略の中でも大きな位置づけにある。
 他社のエアコンがAIやIoT、クラウドやスマートフォンなどの連携を強めるのに対し、ダイキンは無給水加湿技術という独自のコア技術をさらに磨いて横展開していくという戦略の違いが際立つ。そうしたこともあり、うるさらXは、従来の上位モデル「うるさら7(セブン)」からブランド名を一新した。
 新しく搭載した水内部クリーンは、それだけを見ると熱交換器の洗浄機能のように映るが、無給水加湿技術があるからこそ実現できた機能だ。
 室内機を清潔に保つには、熱交換器に付着するカビの抑制やカビのエサとなるホコリの除去が欠かせない。夏場の冷房運転時は、熱交換器を冷却することで付着する結露水を使ってホコリを洗い流すことができる。
 問題は冬だ。乾燥しがちな湿度の低い空気は結露しづらいため、熱交換器を清浄することが難しかった。そこで水内部クリーンでは、無給水加湿技術で室外の空気から取り込んだ水分を使って最大1リットルもの結露水を発生させて熱交換器を洗浄できるようにした。冬でも、熱交換器が水洗いできるのがポイントだ。
 具体的には、無給水加湿技術で加湿した室内の空気を室内機に取り込んで、冷やして結露させることで水を生成する。このとき、室内温度が10度以下にならないように運転する。加湿水洗浄にかかる時間は、加湿に最大90分、洗浄に最大60分だ。
 少し時間がかかるように感じるかもしれない。しかし、タンクに入れた水で加湿すると、ぬめりが気になったり、それをメンテナンスする手間が発生する。そうした労力が一切かからないのが、無給水加湿技術の優れた点といえるだろう。
 水内部クリーンを行った後は、従来から搭載されている放電によるストリーマー照射や送風運転で内部を乾燥させて、さらに暖房運転で内部を暖めて乾燥させる。こうした冬の清潔機能によって、年間を通じて清潔で快適な空間が実現できるのだ。
 なお、水内部クリーンは、今回のシリーズ化戦略の中で発表された寝室や子供部屋など個室用の奥行き272ミリを実現した「うるさらmini」にも搭載されている。湿度コントールで乾燥やウイルスを抑制しながら清潔な空間を保つのは、家族が眠る寝室や、勉強する子供にこそ求められる機能だろう。(BCN・細田 立圭志)

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  • 10/9 21:00
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