初デートで女からされた“おねだり♡”に、男の気持ちが一気に萎えた理由とは

恋とは、どうしてこうも難しいのだろうか。

せっかく素敵な出会いをしても、相手に「また会いたい」と思わせない限り、デートにも交際にも発展しない。

仮に、順調に駒を進められても、ある日突然別れを突き付けられることもある。

しかし一見複雑に絡み合った恋愛でも、そこには法則があり、理由がある。

どうしたら、恋のチャンスを次のステップへ持っていけるのか、一緒に学んでいこう。

今回は外面も良くて会話も面白いはずなのに、振られた女の謎という宿題を出していた。

あなたはこの宿題が解けただろうか?


萌と出会ったのは、友人の結婚式だった。結婚式とはいえ、最近多い1.5次会スタイルで、和気藹々とした雰囲気の会だ。

ドリンクを取りに行こうとして、スタイルの良い子がバーカウンターの前に立っていることに気がつく。

遠回りして横顔もチェックしてみたが、顔も可愛い。

ここはチャンスとばかりに、並ぶフリをしながら、さり気なく話しかけることにした。

「新婦のお友達ですか?」

驚いたような顔をして、こちらを振り向く萌。数秒間、僕をジッと見つめると、すぐに笑顔で答えてくれた。

「そうなんです、仕事仲間で・・・」

もちろん、横顔だけでなく正面から見ても可愛い。

「じゃあ萌さんは新婦と本当に仲が良いんですね」
「そうなんですよ。もう10年くらいの付き合いになるかな?北斗さんは、どういったご関係で?」
「僕は新郎の飲み友達で。よく一緒に遊んでいたんですよね」

すぐに会話が弾み、僕たちはその場で連絡先を交換する。可愛いし美人だし、最初、僕の方は彼女に惚れかけていた。

けれどもデート前後の行動で、僕は彼女の本性を知ってしまった気がして、ショックを受けたのだ。

“その一言が無ければ良かったのに・・・”北斗が萎えた萌の失言とは!?

解説1:初デートで“鮨”を指定してくる女はなんか嫌だ


翌日。僕は早速萌をデートに誘うことにした。

—北斗:昨日はどうもです!よければ、また今度食事でもどうですか?もしお忙しければ、軽く飲みだけでも(^^)


しかしすぐに既読になったのに、返信がなかなか来ない。チラチラと携帯を見ていたものの、ようやく返信が来たのはその数時間後だった。

—萌:こちらこそ、ありがとうございました。例えば来週の火曜か木曜などどうでしょうか?


幸い空いているし、仮に空いていなかったとしても、萌に会うためなら全力で予定を空ける。そのくらい僕は意気込んでいた。

—北斗:そしたら、来週の木曜でお願いします!何か食べたい物ありますか?


この時まで、僕は浮かれていた。デートの定番の質問をし、“何でもいいですよ”みたいな返信が返ってくると思っていたのだ。

しかし、萌の返信を見て、少し驚いた。

—萌:何だろう・・お鮨が食べたいかも♡


「・・・鮨!?」

“何でもいい”よりも、ハッキリとジャンルを指定してくれるのは嬉しい。鮨は美味しいし、僕も大好きだ。けれども、初デートでいきなり女性の方から“鮨”と指定されると、なんだかモヤっとする。

しかも萌の言う“鮨”とは回転寿司なワケがないし、ある程度のレベルを求めているのは明白だ。

—北斗:承知しました。そしたら、お店予約してまた連絡しますね(^^)


そう返信をしつつ、頭を抱える。

下手な所には絶対連れて行けないが、萌が今までどんな店へ行ってきたのかは未知数。かといって初デートで一人5万以上する店へ連れて行くのも、支払う側としてはリスキーだ。

結局悩んだ挙句、誰を連れて行っても喜んでもらえる『鮨 由う』を予約することにした。


「私、ずっとインスタでこのお店のこと気になっていて!来てみたかったんです〜嬉しいなぁ」

初めてだったようで、席について嬉しそうにはしゃぐ萌。その姿を見て、ちょっと安心する。どうやら、彼女のリクエストには無事応えられていたようだ。

「本当?よかった」
「来られて、嬉しいです!本当に、ありがとうございます」
「いえいえ、そんな喜んでくれたらこちらこそ嬉しいよ。萌さんって、いい子だね」

そうなのだ。実際に会って話していると、萌はとても朗らかで、素直な感じもするし、悪い子では全くない。

「この前も思っていたんですけど、北斗さんってお洒落ですよね」
「え?そう?嬉しいなぁ」

褒め上手だし、気立ても良い。きっと、奥さんとかにしたらチャキチャキと家事などもこなしてくれるタイプな気がする。

「お仕事って何をされているんでしたっけ?」
「エネルギー系の会社を経営していて」
「へえ、そうなんですね!そのジャンルはまだ勉強中なんですが、未来がある仕事ですよね」

仕事の話もできるし、会話力もある。

けれど、どうしてだろうか。

この笑顔の背後に、“鮨に行きたい”と萌が言えばいつでもどこでも連れて行ってくれるような、おじ様たちの顔がチラついてしまうのだ。

「すみません、明日は朝が早くて・・・また今度、ゆっくり行きましょう♡」
「そうだね、また今度ね」

この日は2軒目へ行くこともなく、解散となる。

—まぁでも本当に、鮨が食べたかったんだろうな。

自分自身にそう言い聞かせながら、僕は家路を急いだ。

まだこの段階では挽回できたのに・・・2回目のデートでの失態とは

解説2:肩書きや連れて行く店のランクで判断しようとしているのが透けて見える


こうして初デートを終えたが、僕も“そんなことを気にするなんて小さい男だ”と自分でも反省し、もう一度デートをすることにした。

—北斗:何か食べたい物ある?
—萌:前回お鮨だったから、お肉系かなぁ。鉄板焼きとか?
—北斗:いいね!了解。


前回と同じ質問を投げかけたのだが、今回萌のリクエストは“鉄板焼き”だった。

—鮨の次は、鉄板焼きか・・・

心の中でそう呟きつつ、萌からの返信を受け「コンラッド東京」の『風花』を予約した。


「わぁ〜ここからの眺め、すごく綺麗ですね!」
「ここからの眺め、好きなんだよね。お肉も美味しいし」

相変わらず、ニコニコと嬉しそうにしてくれる萌。こういうところはとても可愛いのだが、こちらの懐事情なんて彼女には全く関係なさそうだ。

「萌ちゃんは、今日は仕事だったの?」
「そうです。北斗さんもですか?」
「そうそう。まだスタートアップだから、ほぼ毎日働いているよ」

そして、こんな普通の会話の中で、僕は萌の反応に引っかかりを覚えてしまったのだ。

「え?あ、そうなんですか?てっきり、もう悠々自適な生活かと・・・」

さっきまでのニコニコ笑顔が一瞬で消え、萌は途端に怪訝そうな顔をして、こちらを見てくる。

「そうだよ〜まだまだスタート地点。だからこれから頑張らないといけないんだよね」

僕の言葉に、彼女は戸惑っているように見えた。結局萌は、店のランクや僕の持っている物、バックボーンで全て判断していたのだろうか。

「そっかぁ。所作とか雰囲気から、もうイグジットとかした組かと思っていました。でも、それなら今が頑張り時ですね!」

口ではそう言いながらも、絶対そう思っていない気がする。

そうで無ければ、“イグジット組”なんて言葉は出てこない。明らかに、萌は金持ち狙いなのだろう。

「そう、これからが勝負なんだよね。でも萌ちゃんって明るいから、一緒にいると元気になれるし、物事が上手くいきそうな気になるよね。よく言われない?いい女だって」

一見、いい女に見える。

気立ても良いし、会話も面白い。けれども、どうもお金がかかりそうな匂いがするのだ。安い店なんて連れて行こうものならば、明らかに嫌な顔をするに違いない。

そして仮に事業がうまく回らなくなって一文無しになったら、簡単にポイ捨てしそうなオーラが漂っている。


「まだ飲みたい気持ちは山々なんだけど、仕事が残っていて、会社に戻らないといけなくて・・・ごめんね。また今度ね」

会計を済ませ、エントランスに並んでいたタクシーに、何か言いたげな萌を乗せる。

—男の扱いが、上手いのか下手なのかよく分かんないな・・・


そう思いながら、湿気と熱気が入り混じった夜の東京の空気を、僕は思いっきり吸い込んだ。


▶NEXT:8月31日 土曜更新予定
レスになってしまったのは、一体ナゼ・・・


▶明日8月26日(月)は、人気連載『立場逆転』

~高校卒業後15年。再会した2人の女の人生は、180度違うものとなっていた…。女のプライドをかけた因縁のバトル、続きは明日の連載をお楽しみに!

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