5日間の旅行で職質3回。警官に財布の中まで調べられ…

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 警察官による職務質問は、一部で職権濫用と批判の声もあるが、犯罪予防の観点から広く行われている。

 何もしていなくても、制服姿のお巡りさんに突然声をかけられるのはドキッとするものだ。

◆鉄道旅行中、駅で野宿していたら職務質問に

「私の場合は寝ているところを無理矢理起こされ、しかも相手は警察官。あまりに驚きすぎて、眠気が一発で吹っ飛びました(苦笑)」

 自身が受けた職務質問についてそう振り返るのは、会社員の生方修一さん(仮名・32歳)。でも、就寝中に警官に起こされるってどんな状況だったのか?

「大学2年の夏休みだったんですけど、『青春18きっぷ』というJRの普通&快速列車の乗り放題きっぷで鉄道旅行をしていたんです。学生でお金もあまり持っていなかったため、夜中でも自由に出入りできる田舎の無人駅で野宿していたんです。職質を受けた晩は中国地方のとある駅の待合室のベンチに横になって寝ていました。だから起こされたとき、最初は駅舎への不法侵入で通報されたのかなと思いました」

 しかし、深夜でも開放されている駅だったことは警察官も把握していたそうで、お咎めなどは特になし。パトカーでの巡回中に駅を訪れたら寝ている男性(生方さん)がいたため、一応声をかけさせてもらったと説明を受けたそうだ。

「それでも職質なので身分証明書の提示を求められ、大学の学生証を見せました。本当は免許証を渡そうか悩みましたが、大学は一応早稲田でしたし、そっちのほうがいいかなって。実際、お巡りさんは『へぇー、早稲田なんだ。頭がいいんだねぇ』と言われ、気分が良かったです(笑)」

◆寝ぼけてお巡りさんの足を蹴ってしまった!

 ちなみに旅行は5日間の予定で、これが初日の晩の出来事。ところが、職務質問は2日目と4日目の夜にも受け、旅行中になんと3回も声をかけられてしまう。

「2回目の職質は、最終列車の後に閉鎖される有人駅で、駅前のロータリーに面したベンチで横になっていたんです。けど、ここにもパトカーが来て自分の目の前で停まって、お巡りさんが2人降りてきました。この日は寝つきが悪く、まだ起きていましたけど、前日の方と違って高圧的な感じだったのでイラッとしました。もちろん、そんな態度を顔に出したりはせず、職質にもちゃんと協力しましたけどね」

 一方、4日目夜の3回目の職質は疲れもあっても無人駅のベンチの上で爆睡。起こされるまで警察官が自分のそばにいることに気づかなかったそうだ。

「なんか身体が揺れてるなとは思ったんです。夢かなと思っていたんですけど、明らかに足で何かを蹴った感触があって目が覚めたんです。どうやらお巡りさんに揺すられたとき、条件反射的に足で蹴飛ばしてしまったらしく、あれには血の気が引きました」

◆足を蹴った仕返し? しつこい荷物検査にうんざり

 故意でないことは警察官もわかっていたので罪には問われなかったが、「こんな誰もが出入りできる場所に1人で寝ているなんて不用心すぎる」と注意されてしまったそうだ。

「ほかにも足を蹴ったことに対する仕返しなのか荷物検査でリュックだけでなく、財布の中身まで細かく調べられました。実は、このとき荷物にナイフの付いていないマルチツール、いわゆる十徳ナイフの刃物なしバージョンを持っていたんですけど、それを見つけた瞬間のお巡りさんは『してやったり』みたいな顔をしていました。
 ひょっとしたら軽犯罪法か銃刀法違反で捕まえるつもりだったのかもしれませんね。ナイフが付いていないのことに気づいたときは、がっかりしているように見えましたから(笑)」

 とはいえ、立て続けの職質にうんざりしてしまい、それからの鉄道旅行では駅での野宿を控え、ネットカフェやカプセルホテルなどを利用するにしたとか。

「あの旅は20歳の夏の記念になるはずだったのに、印象に残っているのは鉄道より職質のことばかり。せめて野宿するならもっと人里離れた山奥の秘境駅にすればよかったと後悔しています」

 山奥の駅だと虫が多そうで別の意味で大変そうな気もするが……。<TEXT/トシタカマサ>
― シリーズ・夏の悲惨な思い出 ―

【トシタカマサ】
ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。

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