★MY『ラ・ヨローナ〜泣く女〜』レビュー:新元号時代、最初のホラー映画です!

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すぴ豊です。 今年はホラー映画ブームの兆しがありますが、 令和になって最初に封切られるホラー映画が、 ジェームズ・ワン監督がプロデュースした『ラ・ヨローナ〜泣く女〜』です。 『死霊館』シリーズ・ファン、そして『スーパーナチュラル』ファンは必見 です。極力ネタバレなしのレビューです。

安定の面白さ!

ホラー映画を褒めるのに”安定している”
という言葉は不適切かもしれませんが、
この『ラ・ヨローナ〜泣く女〜』は期待通りのホラーに仕上がっています。
今回はメキシコに伝わるラ・ヨローナという、
有名な幽霊伝説をテーマにしているそうです。
従ってこのキャラ自体は映画オリジナルではありません。
だから”貞子”の映画ではなく、
トイレの花子さんとか口裂け女を映画化したようなものですね。
ストーリーについては詳しく触れませんが、
ある悲劇があって子どもの魂を求めて現れる白い女の悪霊です。
ラ・ヨローナとはメキシコの呼び方だそうで、泣く女という意味。
英語では Weeping Woman、その外見からWoman in White
とも呼ばれるそうです。
1973年を舞台に、このラ・ヨローナに2人の子どもを狙われた
シングル・マザーの恐怖と戦いを描きます。
登場人物も少なく、一軒家を舞台にした物語なのです。
ですから
この映画はすごいモンスターが人を食べまくったり、
ゾンビ軍団がワーっと襲いかかってくるような、
スペクタクルはありません。
また血しぶきとびちる仮面の殺人鬼映画でもありません。
では地味か?
とんでもない。
前半はジワっとくるオカルト・ホラー、
そして後半は
ラ・ヨローナと家族との息詰まる攻防が
ハイテンションで描かれます!
え?どこ?どこ?わーきたああ!!みたいに楽しめる映画(笑)
やっぱりホラー映画に期待するものって、こういう気持ちになれるか
ですから。
それを十二分に味わうことが出来ます。
怪談×アクション。
しっかり怖い映画ですが、
『ヘレディタリー/継承』『サスペリア』(リメイク版)のような
ヘビーなスプラッタ(流血)シーンはほとんどないので、
ホラーにトライしたい初心者の方にもおすすめです。

『スーパーナチュラル』との意外な接点

ドラマ、『スーパーナチュラル』の記念すべき第一話に登場する幽霊は
明らかにラ・ヨローナをベースにしています。
このエピソードではWoman in Whiteでした。
『ラ・ヨローナ〜泣く女〜』のゴーストは子どもの魂を狙いますが、
『スーパーナチュラル』のゴーストは子どもを失うきっかけを作った
夫への不倫への怨念であり、従って浮気男を襲います。

MCUと並ぶ『死霊館』ユニバース最新作!

『死霊館』シリーズのジェームズ・ワン監督がプロデュースしていることからも
わかるとおり、実は本作は『死霊館』シリーズの世界観の中の話です。
(それがわかるシーンは観てのお楽しみ)
時系列的には、(公開順ではなく物語的な意味では)
『死霊館のシスター』
『アナベル 死霊人形の誕生』
『アナベル 死霊館の人形』
『死霊館』
『アナベル 死霊博物館』
『ラ・ヨローナ〜泣く女〜』
『死霊館 エンフィールド事件』
となります。
この『アナベル 死霊博物館』がもうすぐアメリカで公開です。
日本ではこの秋公開予定。

このシリーズは『死霊館』から始まったので、
『死霊館』の原題であるThe Conjuringから
the conjuring universeと呼ばれたりもします。
なお Conjuring=コンジュリングとは、”魔法でとりだす”
みたいな意味があるそうで、転じて呪文とかおまじない、
みたいなことでしょうか。
このうち
『死霊館』『死霊館 エンフィールド事件』が実話をベースに
しており、
アナベルは実在する呪いの人形で、
それをベースにしたフィクションです。

実在するオカルト研究家のウォーレン夫妻を
主人公にしています。(但しこの2人がメインで登場するのは
『死霊館』『死霊館 エンフィールド事件』『アナベル 死霊博物館』)
なんだかんだ7本もありますから、
マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)に次ぐ
シネマティック・ユニバースをつくりあげていますね(笑)
”死霊館ユニバース”でサノスに該当するのが、悪魔の尼僧ウァラク。
彼女の影が多くの事件の裏にあるようです。
どれも50-70年代のお話で
つまりインターネットとかスマホがないからITで
超常現象に立ち向かうということが出来なくて、そこがサスペンス
を盛り上げます。
このシリーズの特長は、悪霊や悪魔に取りつかれた普通の家族・人々を
ウォーレン夫妻らがどう救うかという話です。
それでこうした魔物たちは人間の恐怖心をエネルギーにし、
また弱り切った時が憑依しやすいので、まず様々な怪奇現象を起こし
精神から攻めてくるのです。
なので映画も、
前半は様々な怪異現象で怖がらせ、
後半いっきに襲い掛かってくるというパターンです。
僕が先ほど『ラ・ヨローナ〜泣く女〜』を”安定の面白さ”としたのは
まさにこのパターンを守っているからです。
批評家は、傑作『死霊館』以降の映画が
このパターンを踏襲しすぎで
新味がない、と低めの評価をする時もありますが、
僕はそこが好きなのです。ハズレのないお化け屋敷といいますか。
そして意外にも『死霊館』ユニバースは、
邪悪に絆で立ち向かう家族愛の物語でもあります。

”死霊館ユニバース”と言っても
この作品だけで十分楽しめるので、
令和元年のホラー映画デビューは本作でぜひ。

映画『ラ・ヨローナ ~泣く女~』2019年5月10日(金)全国ロードショー

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