吉岡里帆、フジ新連ドラでポンコツ演技ぶり露呈…『カルテット』での才能は見る影もなし

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 今クールの連続テレビドラマ『健康で文化的な最低限度の生活』(フジテレビ系)の第1話が17日、放送された。

 東京都東区役所の職員になった義経えみる(吉岡里帆)は生活課に配属され、いきなり110に上る生活保護受給世帯の担当となり、その激務さに打ちひしがれ、“安定を求めて”公務員になった自分の甘さを痛感する。さらに、担当していた生活保護受給者の中年男性が自殺してしまい、ケースワーカーという仕事の厳しさに心が折れる。

 そんななか義経は、面談で「1日1食しか食べない」と話す阿久沢正男(遠藤憲一)の生活に疑問を持ち自宅を訪問すると、阿久沢は月約8万円の生活保護費のなかから毎月5万円の借金を返済し、月3万円で生活していることを知る。自殺した男性のこともあり、同じような事態を二度と招きたくない義経は、指導係の半田明伸(井浦新)の助言をもとに、借金の整理をするために法テラスに相談に行くよう説得するが、阿久沢はそれに応じず、現状を変えようとしない阿久沢に苛立つ。

 義経はなんとか阿久沢を立ち直らせようと頭を悩ませていると、ある日、阿久沢が連日とある映画館の前で突っ立っているところを通報されて、警察に連行されてしまう。その際に阿久沢が映画館から知り合いと似た人が出てきたためと説明していたことを思い出した義経は、阿久沢が10年以上前に元妻と離婚したことで離れ離れになった娘に似た女性を偶然見かけたため、毎日のようにその場所に立って娘を探していたのではないかと勘づく。

 そこで義経は阿久沢に向かって、次のように強く語りかける。

「ここで娘さんを待っていたということは、過去を捨て切れないってことじゃないですか。まだ、やり直したいってことじゃないですか。たった1回の人生です。じっくり考えてほしいです。私たちにできることがあれば、なんでもします。阿久沢さんの人生、一緒に考えますから。だからお願いします。ちゃんと考えましょう。もう一度やり直しましょう」

 この言葉に触発された阿久沢は、ついに義経に付き添われて法テラスに相談に行くと、借金返済で過払いをしているため、もう返済はしなくてもよいことを知る。借金返済から解放された阿久沢は喜び、それを見た義経も、なんとかケースワーカーの仕事を続けられるのではないかと少し自信を持つところまでが放送された。

●吉岡里帆が残念だ

 ドラマとしては、「ケースワーカーって、大変なお仕事なんだなあ」「でも、『私たちにできることがあれば、なんでもします』なんて、実際に本当に言うのかな」くらいの感想しかなく、ストーリーもセリフも凡庸で、特に印象に残った点はない。むしろ、今ノリにノッている旬の若手女優の吉岡里帆や川栄李奈、大ブレイク中の田中圭、さらには遠藤憲一や井浦新といった味のあるベテラン勢を揃えておきながら、これほどまでに凡庸なドラマをつくってしまったことが、むしろ驚きというか特筆すべき点かもしれない。

 そしてやはり、吉岡が良くないのも残念だ。

 吉岡といえば、昨年の『カルテット』(TBS系)で“小悪魔小娘”アリス役を演じて一気にブレイクしたものの、その後、準主役級で出演した『ごめん、愛してる』(同)、そして初の主演連ドラ『きみが心に棲みついた』(同)での評判がイマイチで、本作でも放送前から懸念の声も多かったが、案の定、パッとしない。

“一途で何事にもひたむきな女性”というキャラ設定なのだが、感情余って泣くシーンも、生活保護受給者を助けるために奔走したり熱く語りかけるシーンも、生活保護の現実にうろたえるシーンも、すべてが空回りで、“私、一生懸命に演技してます”感がひしひしと伝わってきて、それに比例するように見ている側はどんどん冷めてしまう。吉岡ががんばればがんばるほどポンコツ演技にしか見えないし、『カルテット』で“ヤバい魅力”や“才能”、そして“なんかスゴい女優が出てきた”感とオーラを撒き散らしていた頃の吉岡の面影は、いったいどこへ行ってしまったのだろうか。

 そもそも、こんなことになってしまったのは、吉岡の責任かと聞かれれば、それは違うのかもしれない。吉岡は、やはり『カルテット』のアリス役で見せたような“ちょっとイっちゃってる人”的なキャラのほうが、その魅力を存分に発揮できると感じるのだが、本作そして前2作で吉岡が演じるキャラは、すべて今回同様に“一途で何事にもひたむきな女性”なので、視聴者としては「なんか、吉岡って、いっつも演技同じだよね」とマンネリな印象を与えてしまっているのだ。吉岡にとっては“不運”といえるかもしれないが、さすがに3作連続で“演技が凡庸”という評価がついてしまうと、せっかく才能があるにもかかわらず、本当に女優として道が閉ざされてしまわないかが心配になってきてしまう(その責任が吉岡の所属事務所にあるのかどうかは、私にはわからないが、やっぱり吉岡ファンとしては、こんなに吉岡の魅力が発揮されない出演作が続くというのは、もうちょっと、なんとかならないものかと思うのだが、どうなのだろうか)。

 がんばれ、吉岡。
(文=米倉奈津子/ライター)

  • 7/19 4:13
  • Business Journal

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