【西日本豪雨】遅きに失した政府対応、豪雨中の宴会、マスコミの地方“見殺し”… 4年前と同じ失敗を繰り返した安倍にこの国は守れない!

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 西日本を中心とした記録的豪雨で、9日までに死者・行方不明者が100名を超えるなど被害が拡大している。歴史に残る異常事態となっているにもかかわらず政府の初動は明らかに遅く、豪雨発生から3日が過ぎた8日朝になって、ようやく「非常災害対策本部」が設置された。非常識な政府の対応にネット上では批判の声が上がっているが、そもそも災害を積極的に報じようとしない民放テレビ局の姿勢にも糾弾の声が高まっているようだ。続々と露わになりつつある行政当局やマスコミによる“取り返しのつかないミス”を挙げていこう。

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■遅きに失した対策本部設置

 観測史上最大規模となった今回の集中豪雨では、死者が実に100人に達している(9日15時の時点)が、これは約300人が命を落とした1982年の長崎大水害以来、36年ぶりの大災害となった。にもかかわらず、過去の災害と比較してみると、政府の対応は遅きに失した感が否めない。

 まず、2004年10月に甚大な被害をもたらした大型の台風23号は、四国上陸後に近畿地方に大雨をもたらし、95人の命を奪った。この時、政府は上陸翌日となる10月21日に小泉首相(当時)のもとで非常災害対策本部を設置している。2011年の東日本大震災発生時は、菅直人首相(当時)のもとで、地震発生から28分後となる15時14分に緊急災害対策本部が設置された。

 今回の西日本豪雨だが、観測史上類のない大豪雨と予め報道されていたにもかかわらず、首相官邸で関係閣僚会議が開かれたのは発生2日後。非常災害対策本部が設置されたのは3日後のことである。国民の生命と財産を守るべき政府のはずが、誰が考えても明らかに遅い。これを受けて、当然ながら首相官邸の公式ツイッターは大炎上となった。


■安倍政権に災害対応を任せることはできない!

 しかし、安倍政権には多数の“前科”があることを忘れてはならない。この政権による災害対応の“鈍さ”は群を抜いている。2014年8月19日夜から、やはり記録的集中豪雨により広島市で土砂災害が発生したが、非常災害対策本部が設置されたのは3日後の8月22日。77人の死者を出してしまう結果となった。さらに、大阪北部地震の発生当日には、すでに死者が出ていたにもかかわらず、その夜はなんと赤坂の日本料理屋で岸田政調会長と「しゃぶしゃぶ」に舌鼓を打っていたという。この時の反省が今回に生かされるかと思ったら、またしても、である。ちなみに今回の集中豪雨では、7日夜の首相動静が「午後は来客なく、私邸で過ごす」と伝えられている。今まさに次々と日本人が命を落としている中、あまりにも呑気と言わざるを得ない。

 今回の初動遅れの原因について、実は「赤坂自民亭」なる自民党の若手議員との親睦会にあったのではないかという指摘もある。片山さつき参議院議員などは、5日に行われた宴会に安倍首相が初参加したことを写真入りでツイートしているが、その日の午後2時、まさに気象庁が緊急会見を行い、近畿地方の大雨が「記録的な大雨になる可能性がある」と訴えていたのだ。豪雨災害を知りながら酒盛りとは、国民の命を何だと思っているのだろう。

 また、逢沢一郎衆議院議員は7日、出身地の岡山県で深刻な豪雨被害が出ている最中、富山県で楽しそうに観光気分で過ごし、列車に試乗している様子をツイートしている。さらに同日夜、地元の人々が被災して食べ物にも困っている中、逢沢議員は昼に食べた寿司を何とも自慢気に写真入りでツイートしていた。該当ツイートは当然ながら大いに炎上し、その後しれっと削除されている。

 このように、政府や自民党議員たちが呑気に過ごしていたにもかかわらず、首相は8日の会見で、豪雨対策に対して「先手先手で支援にあたっていく」と述べている。実際には対応が後手後手に回っている中、あまりの厚顔無恥ぶりである。


■マスコミの地方“切り捨て”姿勢が鮮明に

 政府や自民党ばかりではない。今回の豪雨ではマスコミの姿勢にも大きな問題があった。NHK以外の民放テレビ各局は、今後の見通しや被害状況について普段通りのニュース枠で伝えるにとどめ、それ以外は通常放送を続けていた。もしも同規模の災害が首都・東京を襲ったならば、すべての局が一斉特番に切り替えるはずだ。いかにマスコミが地方の災害に“興味がないか”番組構成によって宣言したも同じことだ。地方の被害でも、九州北部や広島といった大都市圏はニュースになるものの、岡山県の河川氾濫などは、あまり話題にならない。

 今回、岡山県総社市で暮らす筆者の知人家族は、豪雨によって高梁川が氾濫し、自宅が2階まで浸水する危険があるため避難所へと向かった。しかし、川沿いにある避難所自体にも浸水の危険が出てきたため、さらに別の避難所へと移動したという。同市では他にも閉鎖された避難所が多いが、これは市内にある「朝日アルミ産業」の工場が爆発した影響もあった。6日23時半頃、アルミ精錬工場で浸水によって突然爆発が起こり、近隣の民家3棟に延焼したが、爆発の衝撃波は20kmほど離れた倉敷市にまで達したという。爆発の原因は、浸水により、アルミを溶解する炉に水が流れ込み、化学反応を起こした可能性があるという。このような事態も、十分に報じられている状況とはいえず、マスコミの偏向ぶりが伺えるところだ。テレビの場合、全国ネットのキー局が東京に集中していることなど、首都圏の災害ほど大きく取り上げられる構造的な問題があるのかもしれないが、SNSなどでは疑問の声が大きくなっているようだ。


■人々の“本当の声”はどこにあるのか!?

 このような大手メディアの不甲斐なさを補完するかのように、ツイッターやフェイスブックでは「拡散希望」と題した投稿が数多く流れてくる。それらの多くは、惨状を知ってほしい、施設を無償開放している、など豪雨による被害の最新状況を訴えるものだ。たとえば、広島県呉市ではすべての交通網が遮断され、陸の孤島化していること。愛媛県でも深刻な被害が出ているのに報道が少なすぎるということ。岡山県倉敷市のホテルで大浴場を無料開放していることなど、苦境に見舞われた人々の“心からの叫び”だ。

 もしも、大手メディアの中に「田舎の被害だから、犠牲者が出ても大きく時間を割いて報道する必要はない」という意識があるならば、報道に携わる人間としての“矜持”が失われているとしか言いようがない。

 今回の豪雨による死者数が100人を超え、まるで「西日本大水没」とでも言うべき歴史的大災害の様相を呈してきたが、政府やマスコミの愚鈍な対応でも歴史にその名を刻むようなことがあってほしくないものだ。いつ来てもおかしくないとされる南海トラフ巨大地震、首都直下大地震、富士山大噴火のような大災害では、数十万人の死者が出ることも想定されるなか、政府は本当に国民を守ってくれるのか? さらに不安が増すような状況になっているように思われる。政府やマスコミには、今回の失態を十分に反省して今後の災害に備えてほしいものだ。

(百瀬直也)

※イメージ画像は、「Thinkstock」より

  • 7/11 7:00
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この記事のみんなのコメント

12
  • 数年前に広島県の土砂災害で犠牲者を出しているにもかかわらず広島県は今回も多くの犠牲者を出した事を広島県知事や該当する地区の長は恥じるべきですね(-_-;)

  • 別天津神

    7/16 14:07

    先人達の言い伝えを見直してもいいのではないでしょうか?今後、宅地購入や家の建築を計画されている方は、古い登記簿を入手して調べてみるのもいいかもしれません。

  • 別天津神

    7/16 14:04

    土地の可能性があります。地滑りや土砂崩れなどは、ホケ、フキ、アナ、クラ、カキ、ウメ、ナベ、フタクレ、タイ、アソなど。水害を経験した土地は、地名に特定の字を含んでいる場合があります。カワチ、ナダ、ウシ、サワ、フカ、フケ、リュウなど。高潮や津波にあった場所は、ヒロ、カガ、カチ、スカ、フクラ、アマベなど。都市部では、かつて小字が存在していても、区画整理事業や住居表示の導入により、小字が消滅している。

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