「息子が命の危機」で欠勤を伝えた母親 非情な対応をした上司がクビに(米)

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米ミシガン州アルビオンに住むクリスタル・レイノルズ=フィッシャーさんの息子ジェイソンさん(18歳)は、6月28日に40度の高熱を出して急に具合が悪くなり同州マーシャルのオークロー病院へ向かった。同日夜にはアナーバーにあるミシガン大学のC.S. Mott Children’s Hospital(C.S.モット小児病院)へと緊急搬送された。

搬送先の病院で、母親のクリスタルさんはジェイソンさんと一緒に治療室に入ることを許されず、しばらくの間は息子に何が起こっているのか、容態がどうなのかということを一切知らされなかったために心配と不安が一気に溢れパニック状態に陥った。後に医師から、ジェイソンさんは細菌感染により敗血症になっていることや生命維持装置を施されたことを聞き、クリスタルさんは息子の容態が安定するまではそばにいてあげようと思い、娘に自分の勤務先であるFolk Oil(フォーク・オイル)社経営の「PS Food Mart(PSフードマート)」に連絡するように頼んだ。

するとアルビオン店の女性マネージャーは、電話で状況を説明したクリスタルさんの娘に「母親から直接連絡してもらうように」と冷たく言い放った。そこでクリスタルさんがスマホでメッセージを送ったところ、同情のかけらもない対応をされたのである。クリスタルさんが6月30日、このやり取りを自身のFacebookに投稿するとたちまち拡散した。

「ドーン、クリスタルです。息子の容態が安定しておらず、生命維持装置をつけています。落ち着くまで仕事には出られません。息子の具合が良くなればまた連絡します。」

このメッセージに、ドーンという女性マネージャーは非情にもこのように返信した。

「そういうことは認められないわ。つまりあなたは辞めるということね?」

驚いたクリスタルさんは「ならば、子供が緊急事態に陥っている時はどういう対応をしているの? 私は一言も辞めるとは言っていない。私をクビにするということ?」と尋ねると、マネージャーは「仕事に来られないのなら辞めるということだ」と主張、クリスタルさんは「そうではなくて、息子が命の危機に瀕しているから容態が安定するまでは出勤できないということ。息子の具合が良くなれば出勤するつもりです」と返した。するとマネージャーは更にこのようなメッセージを送りつけた。

「ここであなたとグダグダ言い合うつもりはない。仕事に来ないと言うのなら、こっちはシフトを変更したりいろいろしなければならないことがあるの。だいたい仕事に来られない理由などないはず。そんな大げさな言い訳など容赦しない。この件はこれで打ち切りにする。もし明日のシフトに出られないのなら、辞めたものと理解する。」

あまりの非情な対応に怒りを感じたクリスタルさんは、「子供の眼科や歯科の予約のために休ませてくれと言っているのではありません。子供の命がかかっている状況なんです! では直接Folk Oil社に連絡します。仕事を辞めるなんて一切言っていませんから!」と返した。するとマネージャーからは「だったら仕事ができない理由はなんなの!? 大げさ過ぎる」と返信があった。クリスタルさんはこれに「あなたの子供が命の危機に瀕していてもあなたは平然と仕事に出られるの? 私には到底無理」と返すと、「そうね、私なら出勤するわ。生活費を稼がなければならないし、仕事をすることで気が紛れることもあると思うから。とにかくあなたが来ないとなると、こちらは誰かにシフトを変わってもらうよう手配しなければならないわけよ。あなたの息子は病院という安全な場所にいるわけでしょう? こっちは店を運営していかなければならないのよ」というメッセージがあった。

そしてこの件をクリスタルさんがFolk Oil社に訴えたのである。その後、このマネージャーは解雇されたようだ。Folk Oil社は声明文でこのように述べている。

「クリスタルさんの状況を考慮し、PS Food MartとFolk Oil Companyはマネージャーの対応は許し難いものであると同意しました。従業員の子供が非常事態にあれば状況を考慮し同情するのが普通です。今回、当社からはクリスタルさんには状況が落ち着くまで休んでもいいこと、必要ならばサポートすることを伝えました。一切の同情もなく不適切に対応したマネージャーの件については非情に申し訳なく思うと同時に、迅速に解雇という処置を下しました。」

一部の米メディアでは、この女性マネージャーに取材を試みたが「ノーコメント」と返されたようだ。幸いにも雇用元の理解と考慮のおかげで解雇を免れたクリスタルさんだが、Facebookの投稿にはマネージャーへの非難が相次ぎ、このニュースを知った人からも「なんて心無い上司なの。解雇されて当然」「そんな非情な対応するなんて呆れる」「最悪仕事は変えることができても、息子は身代わりなんていないんだから子供を優先するのが当然でしょう。最低な上司ね」「こんなひどいことしていると、きっと自分に返ってくるよ」といった声があがっている。

画像は『Crystal Reynolds Fisher 2018年6月30日付Facebook「So my son is on life support and I tell my boss 48 hours before I am to work again that I will not be able to work until my son is off life support and this is what she tells me!」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)

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  • 7/7 22:00
  • Techinsight japan

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この記事のみんなのコメント

16
  • yuzu

    7/13 18:14

    そうですね、自分じゃなくても他の誰かが付いていれば安心ですね。 その考えの方が一般的に感じられると思います。 私なら自分が一番そばに居たいと感じたので、客観的に見ることができていなかったようです。失礼致しました。 上司と電話していても容態が急変すれば、日本なら電話を放置しても怒られない、むしろ気遣うでしょう。ただこの記事の上司は電話の途中で放置なんてしたら、より態度がきつくなりそうですね。

  • マサト

    7/12 22:32

    ドア一枚隔てりゃそこは廊下。 生命維持装置のつくような状況の患者さんなら、安定するまで24時間体制で看護士が付くって、友人の看護士が言ってたけどね。 何かあれば知らせてくれるだろうし、1~2秒もあれば戻れるだろうね。

  • yuzu

    7/11 21:28

    病院、というのは間違えていましたね。病室ですね。失礼致しました。 この子のように生命維持装置が必要な患者を治療する病室で、お子様から離れず電話を入れることってできるのですか? 廊下に出ている間に何かあっては遅いと思ったので。

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