【誰かに教えたくなる話】100年前の子供たちの憧れのお菓子「カルケット」って?

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ビスケットって、いまとなってはちょっと懐かしい響きのお菓子。
でも、明治以降、西洋文化が入ってきて、庶民にとっての「憧れのお菓子」の代表は「ビスケット」でした。
たぶん当時の子供たちは、親に「お願いだからビスケット買って!」とおねだりしていたのでしょうね。
今日は100年前のおやつの代名詞、ビスケットについて。

欧米文化と日本文化の入り混じった、大正時代。
西洋から運ばれてくる不思議な食べ物や文化に、人々は瞳を輝かせました。
そのうちの一つが「お菓子」。
和菓子とはちょっと違うその味と風貌。流行に敏感な貴婦人たちは、こぞって買いに走ったのです。

その中でも大流行を起こしたものがあります。
「カルケット」と呼ばれるお菓子です。
これは「ビスケット」の当時の呼び名。
サクサクと美味しいビスケットは、庶民が何とか手に入れることのできる身近な西洋のお菓子でした。

味もさることながら、この流行の裏側にはもう一つの理由がありました。
それは、発売されたビスケット缶の蓋に書かれた「効能」。
ビスケットに効能!? と思うかもしれませんが、カルケットの当時のふれこみは「お医者が進める滋養のお菓子」。
蓋にはこんなことが書かれていました。

「カルケットを常用すれば 歯と骨が丈夫になる。
感冒(かぜ)をひかぬようになる。
妊婦は悪阻(つわり)にならぬ。
小児は殊(こと)に発育がよくなる。
毛髪や皮膚の色艶(いろつや)が美麗になる。
結局長寿が保てる」

かなりすごい効能です。まるで薬のよう。
美味しくて体にいいと、当時のお母さんたちは子供のおやつにこぞってカルケットを出したのです。

この時代に作られた森永の「マリービスケット」などは現在も人気のロングヒット商品。
昔の子供も今の子供も口にする、変わらない大正の味です。

文/岡本清香


TOKYO FM「シンクロのシティ」にて毎日お送りしているコーナー「トウキョウハナコマチ」。江戸から現代まで、東京の土地の歴史にまつわる数々のエピソードをご紹介しています。今回の読み物は、「ビスケットは、万能薬!?」として、4月23日に放送しました。

<番組概要>
番組名:「シンクロのシティ」
放送日時 :毎週月~木曜15:00~16:50
パーソナリティ:堀内貴之、MIO
番組Webサイト:http://www.tfm.co.jp/city/

記事提供:TOKYO FM +

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