小学校入学後に待っている「小1の壁」をどう乗り越える?

ついこの間生まれたばかりだと思っていたわが子がいよいよ小学校に入学!

ですが、入学早々に壁にぶつかる日々。

一体どんな壁が存在するのでしょうか。

そしてそれをどうやって乗り越えてゆけばよいのでしょうか。

「小1の壁」問題って何?


みなさん、「小1の壁」問題についてご存知ですか?

ニュースなどでチラっと聞いたことがあっても、それが具体的に何を指しているのかご存じ無い方も多いのではないかと思います。

今回は、小学校1年生の長男を持ち、今まさに「小1の壁」問題にぶちあたりまくっている筆者が「小1の壁」問題の傾向と対策についてお伝えしたいと思います。

「小1の壁」問題とは、一言で言うと「保育園・幼稚園との環境の違いによって生じる物理的・精神的な壁」のことを指します。とりわけ、共働き家庭で、お子さんを保育園に預けていた家庭ほど感じやすく、専業主婦(主夫)家庭の場合は比較的感じにくいと言われています。

待ちに待った入学式!いきなり襲いかかるプリント地獄。



4月某日、愛する長男の入学式がありました。

ついこの間まで赤ちゃんだった(ように感じられる)長男が、キリッとした表情で学校まで登園しているのを見て、いろんな思いがこみ上げてきました。

ああ、もうこんなに大きくなったのかぁと。

小学校に到着すると、6年生のお兄さんが出迎えてくれて、教室まで連れて行ってくれました。心なしか嬉しそうな長男。


児童の入場、開会の言葉、校歌の斉唱。

校長先生のご挨拶、担任の先生の紹介、そして写真撮影。

あっという間に入学式は終了し、その後1年2組の教室へ。


教室に移動した後は、カンタンな挨拶の後に、これからの授業の進め方や年間スケジュールの説明を受けるのですが、驚くべきは「プリントの山」。

「これ全部重ねたら週刊少年ジャンプくらいの厚さになるのでは?!」

というくらい、あまりのプリント量に悶絶しました。


入学式はあくまで「第一弾」。その後も毎日のように何かのプリントが配られ、書類をしまうファイルはあっという間にパンパンに。誰か助けて!

え?保護者会は平日日中?しかも来週ですって?!


年間スケジュールを読み合わせる中、衝撃的だったのが保護者会についてです。

先生と保護者たちとの顔合わせや、PTAの役員決め(!)を行うための会議体として「保護者会」というものがあるのですが、その開催日程が何と来週とのことなのです。

しかも平日15時スタート。思いっきり平日ど真ん中。普通に仕事が入っております。

「マジかよ来週かよ急すぎだよ」ということはぼくだけでなく、他の保護者の方々も感じられたようで、若干教室の中がざわついておりました。

先生方も授業があったり大変お忙しいことは重々承知なので、平日の朝や夜、ましてや土日に開催しろだなんてことを言うつもりは全くありませんが、せめてもっと前に言ってほしかった…!

(中には、保護者の方々が頑張って学校側に働きかけた甲斐があり、3月の段階で年間予定表を入学予定の子どもの家庭にシェアされたり、保護者会の日程をお知らせしてくれたりする学校もあるそうです。素晴らしい!)


こうして、入学早々から「小1の壁」の洗礼をガツンと浴びたのでした。

「学校なんて行きたくない!」子どもも壁にぶつかる。


「小1の壁」にぶつかるのは、何も親だけではありません。

これまでの保育園や幼稚園にはなかった「1時間近く座って授業を聞く」や「集団行動や規律を守らねばならない」といったことは、子どもたちに少なからぬストレスを与えるようです。

朝起きるなり「学校なんて行きたくない!」とグズったり、体調を崩して熱を出したり、腹痛を催したり。

その結果、入学式・保護者会に加えて、子どもの欠席に伴いさらに丸一日会社を休むハメになってひたすら会社に謝り倒した、というパパママも少なくないようです。

子どもがぶつかる「小1の壁」自体は、子どもにとっては乗り越えなければならない壁であり、成長の機会です。


もちろん、困っていたら手を差し伸べるのが親の役目ではありますが、必要以上に干渉・介入しすぎず、自分の力で乗り越えるプロセスを見守ること、背中を少しだけ教えてあげる程度にとどめる方が、子ども自身にとっても良いでしょう。

保育園と学童はこんなに違う!そして恐ろしすぎる夏休み。


共働き家庭や一人親家庭にとって、最大の壁は「お迎え問題」でしょう。

保育園時代は、大概7時まで。延長保育を活用すればそれ以降でも預かってもらうことができたため、仕事に十分な時間を割くことができました。

しかし、小学校入学後はそうは行きません。

2時~3時には授業が終わり、「放課後」になります。

放課後に子どもを預かる「学童保育」がありますが、かねてから「学童不足」が指摘されていて、母親が仕事をしている児童全体の3~4割しか学童に入ることが出来ておらず、学童の「待機児童」も年々増えています。

さらに、学童保育は延長保育を実施していないケースも多いため、6時にはお迎えに行かなくてはなりません。もちろん、自宅の鍵を渡して自分で帰るようにすることもできなくはないですが、学校から自宅までの道のりを一人で帰らせること、夜親が帰ってくるまでずっと一人で家で過ごさせるのも、親としてはなかなか不安なものです。


そして親たちを今からビクビクさせているのが7月にはやってくる「夏休み」です。1ヶ月超もの夏休みの間、さすがに子どもを自宅で留守番させ続けるわけにはいかないものの、まだ一人でどこかに行かせるには不安。一方で、自分には仕事があるし、2?3日ならまだしも長期間休むわけにもいかない。

運良く子どもを学童保育に入れることが出来たとしても、お弁当は必須の学童が多いため、毎朝弁当を作らなくちゃいけない。


仕事も忙しくなりそう、という中、一体この夏をどうやって乗り越えるのだ?!と今から戦々恐々としている親御さんも少なくありません。

「なんでお母さんはお家にいないの?」見えない「壁」にぶつかることも。


保育園と小学校の最大の違いの一つが、「専業主婦家庭」も一定数存在する点です。

保育園時代は、共働き・一人親家庭がほとんどのため、子どもたちにとっても「親は日中は働いていて、お仕事が終わってから迎えにくる」のが当たり前です。

ただ、小学校に入学をしてからは違います。共働き・一人親家庭のみならず、専業主婦家庭も一定数存在します。

Aくんが小学校で出来たお友達Yくんの家に遊びに行ったとき、お友達の家に到着するなり、お母さんが「おかえりー!Aくん、いらっしゃい」とお出迎えしてくれました。

不思議に思ったAくんは、Yくんにこう聞きます。

「Yくんのお母さんはどうしてお家にいるの?今日はお仕事お休みなの?」と。

Yくんは怪訝そうな顔でこう答えました。

「お仕事はお父さんがしてるよ。お母さんは毎日お家にいるよ!」

これまで自分が知らなかったAくんは驚きのあまり目を丸くして、帰るや否やお母さんにこう聞いたのです。

「ねぇ、どうしてお母さんはお家にいてくれないの?」と。

これを聞いたお母さんはいてもたってもいられない気持ちになり、気付けば涙を流していたと仰っていましたが、その時は「寂しい思いをさせてごめんね。」と謝ってしまったと仰っていたのが印象的でした。


共働きが正解なわけでも、専業主婦が正解なわけでもありません。だから、専業主婦として「おかえり」を言ってあげられないからといって「ごめんね」と謝る必要性はどこにもないのです。


Aくんのお母さんは後から振り返って、

「共働きであることを選んだのは他ならぬ自分自身。

自ら働くことを選んだのならば、その生き方に胸を張って、『お母さんはこういう理由で働いているんだよ。だからお仕事があって、その時間にはお迎えいけないけど、お仕事頑張るね。Aも頑張ってね。』と今ならそう伝えたい」

と仰っていましたが、まさにその通りだなと思いました。

壁は一人では乗り越えられない。ならばみんなで壁を「なくして」しまおう。


仕事も子どももどっちも大事!という方にとって、小1の壁問題は本当に頭を抱える悩ましい問題です。

子どもを産み育てやすい社会、女性がもっともっと企業で活躍する社会をつくるためには、働きながらでも十分やるべきことができるように学童を質・量ともに拡充させて欲しいなと心から思います。

一方で企業に対しても、在学勤務や柔軟な勤務体系を整備して頂き、仕事をしながら、子どもや学校教育にもしっかりコミットできるように推進してもらうこと、それを政府にリードしてもらうことは非常に重要だと思っています。

ただ、それはなかなか一朝一夕には変わらないもの。

変わるのをただ座して待つのではなく、仕事と学校を両立できるような、いわば「小1の壁」を自ら壊すような試みをしてゆくことが大切です。


例えば、先ほどの保護者会のスケジュールの話。とある小学校では、こうした状況に疑問を感じたPTAが学校側に直談判して、入学前に前もって入学後のスケジュールが分かるようにしたそうです。

事前に予定さえ分かれば、あとは何とかなるので、前もってスケジュールが知れただけで、「小1の壁」の大きな部分が解消されるはずです。

もう1点大切なのは「わが小学校の常識は非常識。」という感覚を持つことです、自分の小学校では当たり前だと思っていたことが、他所の小学校では当たり前ではなかった、ということはよくある話です。

じゃあ、具体的に他の小学校ではどんな取り組みをしているのだろう?というのを知る上では、やはり横のつながりは必要です。

横のつながり(ネットワーク)をつくるるために、長男の入学式の直後に「Break the Wall?小1の壁なんてぶっ壊せ!?」というFacebookグループを立ち上げ、早くも100人以上のパパママが集まるコミュニティになっています。

横のつながりから得た他の小学校やPTAの実績を参考にして、自分自身のやり方を変えてみる。或いは学校側によりよいあり方を提案してみる。やり方は無限にありそうです。


小1の壁は、なかなか険しい。

だからこそ、みんなで知恵を寄せ合って、うまく乗り越えて行く方法を模索してみませんか?

そうして行動をし続けているうちに、「小1の壁」そのものが無くなる時代が来るかもしれません。

いえ、心から来てほしいと願っています。

記事提供:Conobie

【この記事を書いた人】
西村 創一朗
1988年生まれの26歳。小学校1年生の長男と3歳の次男の二児の父。大手人材総合会社で新規事業企画を担当する傍ら「父親であることを楽しもう」をモットーに活動するNPO法人ファザーリングジャパン最年少理事を務める。大学一年時に高校生の頃から付き合っていた彼女と結婚し、19歳で父親になる。2011年、首都大学東京法学系卒業後、大手人材総合会社に入社し、3年間の法人営業を経て、現在は新規事業企画を担当。
プライベートでブログも書いており、月間20万PVを超える。ニュースキュレーションアプリNewsPicksでも精力的に発信を続け、フォロワーは25,000人に迫る。

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