実は監督もプロ野球選手もよくわかっていない!? 「指名打者」珍事件簿

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 今年もセ・パ交流戦がスタートした。10周年を迎える今年の交流戦の注目ポイントは「指名打者(以下DH)」だ。セ・リーグ主催試合でDH制が採用され、パ・リーグ主催試合ではDH制がないという、普段とは逆のスタイルで試合が行われる。このDH制度、実はプレーしているプロ野球選手でも細かいルールを認識できていないため、時に信じられない珍事も生まれてしまうという。そこで、野球界のことに詳しいスマホサイト『週刊野球太郎』編集部に、過去にあった「指名打者珍事件」について教えてもらった。

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◎投手の今村が指名打者に!?

 記憶に新しいのは、2011年の「指名打者・今村」だろう。5月20日に行われたオリックスvs広島の交流戦において、広島は指名打者に偵察要員として投手の今村猛を起用した。ところが、指名打者制度では「相手の先発投手が代わらない限り一度は打撃を完了しなければならない」と野球規則で規定されている。

 メンバー交換時にこの点を指摘された広島・野村謙二郎監督はただただビックリ! 「完全なボーンヘッド。言い訳のしようがない」と反省しきりだった。

 ただ、立派だったのは今村だ。2回の攻撃で打席に立つと、キッチリと送りバントを決めて「打者」としての役目を果たした。このあたりは普段から打席にも立つセ・リーグ投手ならではの器用さと言えるだろう。

◎ニール、意地の「トイレ直行弾」

 この「相手の先発投手が代わらない限り一度は打撃を完了しなければならない」というルールで苦しんだのがオリックスで活躍したトロイ・ニールだ。1998年5月15日のオリックスvsダイエーで、「4番・DH」として起用されたニールだったが、試合開始前に突如、腹痛に襲われてしまう。

 見かねたオリックスの仰木彬監督が、ダイエーの王貞治監督に事情を説明。了承を得て、試合開始後に他の選手を指名打者にしようとしたところ、公式記録員から待ったがかかった。上述した野球規約のためだ。

 とにもかくにも、1度は打席に立たなければ交代できないニールは顔面蒼白のままバッターボックスへ。ところがニールは、この打席でなんとライトスタンドにホームランを放ってしまう! 早く終わらせたい、という気迫が打球に乗り移ったのだろうか。

 ニールは急いでダイヤモンドを一周すると、ハイタッチもそこそこにベンチ裏のトイレへ直行。その後、病院で点滴を受けてようやく回復することができたという。チームもニールの「フン起」に触発されたのか、この試合はオリックスが18安打の猛攻で13-2と大勝した。


 今年の交流戦でも、不慣れなセ・リーグチーム主催試合でDH制が組まれるからこそ、何か事件が起こりそうな予感がする。いつも以上に指名打者の存在に注目してみてはいかがだろうか。

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ある意味、腹痛に襲われながらもホームランを打ったニールは「逆境」を乗り越えた? 5月の『週刊野球太郎』の特集は「プロ野球 逆境の男たち~伝説はここから始まる」!

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  • 5/21 13:31
  • Scoopie News

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